725−1.目の覚めん奴ばっかりやのう



件名:Re: 国際戦略コラムno.718-2目の覚めん奴ばっかりやのう  
Fさんへ
>はじめさん、前回の大恐慌の原因を知っていますか??
当然ですよ。

>この当時、世界の1位、2位の経済大国が、自国経済を防衛しよ
>うとして打った手が大恐慌になるのです。
当時の世界と今の世界とを比べても仕方がない。日本が経済大国で
あるのは金の話。市場規模としてはたかが人口一億2千万。
これくらいの規模なら他の国々で十分補える。
かつての英国連邦の規模とはまったく違う。
が、まあいい。

>そして、このようなことが起きないようにと、戦後ガットを作り、
>その後WTOになるのです。
>歴史的な実験を経て、人間はその手法は、世界に大きな禍根を残
>す事を知ったのです。

結局は欧米が勝手に作って自分たちの都合のよいようにやってるだ
けだろう。

>しかし、英国と同じ事を、はじめさんが主張している。日本は世界
>第2位の経済大国ですから、恐らく世界を大恐慌に陥れるでしょう
>ね。欧米諸国だけではなく、世界から大きなクレームが来るでしょう。
>日本は世界的な孤児になるしかない。そうすると、貿易が止まりま
>すから、日本は江戸時代に逆戻りですね。餓死者も出るでしょう。
>今以上に悲惨になる様に思いますが!!!

あなたたちの話はまったくバランス感覚というものがない。何でも
かんでも今の現状そのままで急に変えるようなことを言う。
いきなりやったら反発反動が来るのが当たり前。
だからひとつひとつ計画性をもって用意周到にことを運んで、変え
るべきは変えていかねばならない。
そういう当たり前のことを考える頭がないのかと言いたい。

だから反対ばかりで何にも前に進まない。
守りとは一切合切を拒絶することではないぞ。

我が国の食糧自給率を上げる体制作りがまず先に考えるべき課題に
決まってるし、同時に軍事的な独立ということが当たり前。
石油に変わるエネルギー開発も当たり前。
まずその意思を明確に国内外に示すことが大切なんだよ。

まずは自国の方向性をはっきりと示すことだ。いわば方針発表だ。
そうすりゃ世界の対応も変わるかも知れない。
今のままでは切羽つまってからいきなり強硬手段を取らざるを得な
いことになるだろう。
まつりごととはバランスを取りながら社会をコントロールすること
だ。
”むすぶ会”
http://www5.ocn.ne.jp/~aikijuku/musubukai-top.htm
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(Fのコメント)
はじめさんの調子が強いので、すぐに政治を変えていくように感じ
たのです。もし、そうなら、手順も提案するべきでしょうね。
戦略は、手順も重要です。強い意見を書くと、私と同じように皆が
間違えます。その時は穏健な実際的な手順をも提案しないと、実際
の政治はできません。一般大衆が分かるように提案してほしいです
ね。

はじめさんが、私の解釈が違うのであれば、どうすすめるのかを、
もう少し丁寧に提案してほしいですね。どう穏健に米国や世界と問
題なく日本の鎖国を進めるのか、お教えください???

もう1つ、歴史を無視することは、人間の経験を有効に利用しない
ことになると思います。人間が同じ状況になった時、感じる感じ方
はあまり違わないと歴史家トインビーも言っています。このサイト
の目的を読んでもらえば、分かりますが、歴史をベースに論評をし
ようとしています。
賢者は歴史に学び、愚者は経験で判断する
という「ことわざ」も同じ趣旨ですね。

そして、世界の歴史でも、鎖国した国家は停滞するようです。
北朝鮮、共産中国時代、キューバ、ネパールなどなど

今、鎖国に近いことをしようとしても、実際問題としてできるので
しょうか??中国からの輸入、米国への輸出がなくなったらと考え
ると、暗然とした気持ちになります。私の回りの企業では米国や
中国からのビジネスで成り立っているものが多いからです。日本国
内経済だけで成り立っている企業はないと思えるほどです。世界経
済に日本企業が、不可分の関わりを持っているためです。これは、
第2位の経済大国の実力でもあるのですが。

また、欧米は1980年代、日本企業に負けて、欧米の社会的な非
効率部分を切り落として再生した。そして、米国は1990年以降
インターネットという新技術を普及させて、黄金期を作ります。
日本はその間、バブル崩壊と世界が日本研究をして、日本を追い抜
いたことを知りませんでした。日本の敗北は、日本の怠慢が原因で
す。また経済効率が世界の産業競争力の源泉であることは、日本研
究のMITの報告書を読むと分かります。私もこの研究書を読んで
日本の良さを知ったしだいです。その後、日本の弱点を研究して、
TOCの理論が出てきます。
http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/1311191.htm

効率を犠牲すると、日本産業は経済性で世界と競争できなくなりま
す。そうすると、産業保護政策をせざるを得ません。これでは、
外貨を稼げませんから、多くの物が輸入ができなくなります。石油
などのエネルギーも買えませんから、相当に貧しい生活になるでし
ょうね。食糧も国内生産に頼ることになります。

しかし、現在、日本農業はGDPの2%以下ですから、農業だけで
日本は持ちません。ちなみに、GDPの割合は製造業24%、建築
業9%、サービス業17%、輸送通信7%、不動産13%、金融保
険5%、卸小売り12%です。日本で一番儲かっている自動車産業
の基盤は石油ですが、これはほとんど輸入です。その石油の転換も
、水素エネルギーは10年以上先の話ですし、その水素生成も日本
ではなく砂漠での太陽光発電ですから、鎖国ではエネルギー調達は
ムリです。そして、自動車産業の利益の半分以上は米国で儲けてい
るのです。一時の電機会社も同じでした。この現状を踏まえて、
日本の将来を考える必要があると思います。

どう考えても、ムダな投資はできないし、鎖国的な政策もできない
ように思います。もう1つ、はじめさんと同じような主張を
1985年に米国で仕事していた時代に、米国の下院議員が言って
いたのを思い出しますね。はじめさん現象も歴史上にあるのです。
日本に負けた1985年の米国ですが。


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