717−1.貨幣経済体制の崩壊



経済茶話 第三話『観光立国』         コスモス 
 日本は今まで、自国民に対しても外国人に対しても、観光をアピ
ールする政策を行わなかったし、社会形態と連携させることも無か
った。
 悪名高いリゾート法などは、巨額の固定資産税という借金を弱小
地方公共団体に負わせ、そうした地域では道路工事も公共住宅の補
修もままならない状況である。
 まだ公共施設の建築デザインが幼稚だった頃、五年もすれば古臭
さが目立ってしまう箱物。遷宮とか、壊れたら作り直すというのが
基本の日本思想においては、何百年も伝わるような建築は無理なの
か?
 
 物価が高くとも、良い観光国には人が訪れる。だから日本に外国
人が来ないといういいわけにはならない。
 日本各地の聖地巡礼が伝統宗教を馬鹿にする風潮の中で寂れ、人
は旅する行為を「傅かれ、甘やかされるもの」と思い違えてきた。
 
 わざわざ日本に来られる外国人旅行者が、カニの食い放題に行く
だろうか。狭い観光バスのシートで何時間もカラオケの騒音を我慢
できるだろうか。
 
 はっきり提言しよう、「日本人は田舎者でもいい。その素朴さと
実直さこそが古来から他国の人々をひきつけてきた」「だが貧乏く
さい卑しさをPRまでするんじゃない」と。
 
 物価を上げ、商品価値を上げるひとつのファクターに、「高貴さ
、神聖な価値観を与える」というのがある。なにやら霊感商法に近
い印象を覚えるが、ブランド志向、といえば納得されるだろう。
 日本人は、もうあえて対外競争から遠ざかり、日本古来の宗教儀
式への崇拝を思い起こすべきだと思う。不勉強と卑小なプライドで
成り立つ新興宗教ではなく。
 
 日本人が海外旅行にぱったり来なくなり、なにやら故郷で怪しげ
な伝統儀式に打ち込んでいる。トムソーヤのペンキ塗りと同じで、
そのうちに世界中で「ジャップはなにをやってるんだ?」と興味を
持ち始め、見物客がやってくる。
 
 そうなったらこっちのものだ。
 
 ●申し訳ないですが、これは私のHPサイトに掲載いたしました
。ここでは御紹介できませんが。
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面白いですね。
仰りたいことはよく分かります。
「プライド」−−−−これがなくなってしまったんですよね、現在
の日本に。
それが若者らにとっても情けないことなんですね。
その反動としての右翼じみた集団やらが出てきて新宿でロックを歌
ったりしている。
面白いですね。
 
白鳥
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「中途半端」が一番いけないのだと思います
白鳥です。

前にも書いたと思いますがが「中途半端」が一番いけないのだと思
います。何事も徹底的にやれるところまでやってみることが大事な
のではないかと思います。それで出来るか出来ないかということだ
と思います。
出来なくても後悔はしないことが大事だと思います。やり切ったと
いう満足感を抱いて満足するーーこれが今の日本大事なのでしょう
か。

借金を苦に一家心中をする人がいます。こんなバカげたことが日本
では日常茶飯事のように起こっています。これはなぜか?ーー考え
方が偏狭だからだと思います。
一家で死ぬくらいなら何で借金を踏み倒して一旦外国にでも逃げて
しまわないのかと考えてしまいます。「死ぬくらいなら」−−とい
う話です、あくまで。

日本人の破滅型性向性は、ことほどに困ったものです。ネクラな民
族と言われても仕方がないのではないでしょうか。
でも元来は日本人というのは「根暗」ではないと思います。倭人の
笑顔は最高の笑顔だと自分では思っています。

どうして現代(近代)の日本人がネクラになってしまったかと言え
ば、そのように「(刷り込み)教育」をされてきたからではないで
しょうか。これまで受けてきた教育のどこが悪かったのかを一度総
点検してみる必要があると思うのですが。
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白鳥さんの「中途半端がいけない」という意見に賛成です。

経済がクラッシュするって、どういうことを指しているのでしょう
か。倒産が続出、失業率が20%を超える、みんな一家心中する、暴
動が起きる、、、。

具体的なイメージがつかめません。

しかし、たとえ経済がクラッシュしようとも、失業して目の前がク
ラクラしようとも、ぼくらはみんな生きているのです。あまり悩み
過ぎないほうがいいと思います。

仮に会社を首になろうと、明日の米を買う金がないわけではないで
しょう。もし、仮に明日の米が買えなくとも、体が動かなくなるわ
けではないでしょう。もし、体が動かなくなって、飢え死にしそう
になったらそれでおしまいかもしれませんが、そうなるまでは、
自分の体と頭を使って何ができるかを考えてみればいいと思います。

お金にならなくても、人の喜ぶことを探して、体を動かせばいい。
独り暮らしで不便で苦労しているお年寄りのために、買い物に行っ
てあげることもできる。両親に見放されて寂しいおもいで孤児院に
いる子供たちの話し相手になってあげることができる。

心と体があるかぎり、なにかしら人様の役にたつはずです。そうす
れば、ごはんを食べることくらいできるでしょう。

本当に何の役にも立たないということを確認できたら、潔く死んで
もいいじゃないですか。

くよくよするのが一番悪い。悩む前に体を動かせ、もっと困ってい
る人を探してその人の役にたて。

力を抜かないと水に浮かばないように、何も考えずひたすら世間の
波に身を任せて生きていけばいいと思います。

得丸久文
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得丸久文さんへ

経済がクラッシュするとは、恐慌になるという意味で使っています。
金融恐慌については
http://www5d.biglobe.ne.jp/~nihonsi/kinyu.htm

でご理解いただけたと思います。

つまり、貨幣経済体制が壊れるという意味です。
貨幣経済が壊れるとは、日本のように高度に発達した分業体制を
つなぐ決済手段の体制が崩壊するという意味です。
高度に発達した資本主義体制から、原始時代に戻るほどのことなの
です。

戦前に起こったデフレは、戦争まで引き起こしたのです。
国民の不満を解消するためには、自ら戦争特需を造らざるを得なか
ったのです 。
国家財政の目先の破綻を避けようとして、戦争によって大きな破綻
を引き起こしたパラドックスの構図そのものでした。

tanaka
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白鳥(空)です。
Tanakaさんの仰る通りだと思います。
大げさに聞こえますが、北朝鮮のニュースは記憶に新しいと思いま
す。あんな生活は嫌です。
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恐慌→貨幣経済体制の崩壊→分業体制の崩壊→原始時代へ逆戻り
前回の説明は上記のところで終わりました。

実際、貨幣経済体制の崩壊は現代生活の根幹を揺るがすことになる
ので、貨幣経済の崩壊を避けようとする力が働きます。
貨幣経済は、分業による社会の発展を助けて現代の社会構造をつく
りました。
しかし、恐慌による貨幣経済体制を壊そうとする力を、無理に抑え
て貨幣経済を維持しようとなるのです。

つまり、今までは「分業による社会発展が主、貨幣制度は従」の関
係だったのです。
恐慌は「貨幣制度維持が主、分業による社会発展が従」の関係にな
るのです。悪循環のスパイラルに入っていくのです。

国民生活が底なし沼に引きずり落ちていけば、イチかバチの一発逆
転の発想が芽生えてくるのは自然の流れです。
戦前のヒットラー、ムッソリニ−、東条英機に期待をかけた人の心
のうちが良く分かります。

現状のままいけば確実に地獄を見ることになる。
しかし、丹羽経済政策に対しても批判があるが希望がある。ここが
本質的な違いです。
丹羽経済政策に対する批判に対する反論ー丹羽政策の安全性の証明
が試みられています。
是非HP(http://homepage2.nifty.com/niwaharuki/)を御覧下さい。

tanaka
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(Fのコメント)
総需要の拡大が重要であることは、確かなのですが、国民全員に、
年間10万円を上げても、それは貯金に回るだけで、需要喚起のた
めの消費には回らない。それは1400兆円の貯金が証明している
ではないですか??丹羽政策の根本的問題点はそこにあるのです。

国民が金を持てば、買う物があれば正しいが、その買う物がない時
は、国家財政を肥満にするだけです。借金666兆円から200兆
円を増やし、かつ、国民が貯めた貯金を減額させて、貯金させない
とうにする。そしたら、国民の預金は海外シフトするだけです。

預金のほとんどは、一部の金持ちですから、この人たちの預金が
なくなり、益々、銀行は苦しくなるでしょうね。
円からドルにシフトが起こるだけです。世界が1つになっているこ
と、グローバル経済であることをあえて、丹羽さんは無視している。

円の下落が起こるでしょうから、円からのシフトは急加速になり、
国民経済はますます苦しくなる。庶民が苦しいだけで、金持ちは、
ドルに退避しているため、より豊かになっているのです。貧富の差
が拡大するのですよ。このようなことは既に、アルゼンチンなどの
中南米で何度も実験されている。この経験も無視している。日本は
特殊というのですか??狂牛病と同じように日本だけは違うのです
か???

もう1つ、国民を甘やかして、創意工夫や起業のチャンスを拡大さ
せるための資金はないことになるのですよ。銀行は、預金を無くす
ため、貸し出しができないことになる。そうすると、国家補助がな
いと無理になる。それなら、国民に金をばら撒かずに、ベンチャー
や研究に最初から投資すれば、いいではないですか??

特殊法人か公益な機関がベンチャー・インキュベーションや研究の
支援をして、上場した時点で株を売って、資金の回収を行った方が
いいのではないですか。活きた金を使いべきです。新しい製品やサ
ービスが開発されたら、需要は起こるのですから、一石ニ鳥です。


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