715−2.知的生産国家への道(2)



Fから知的生産国家について書けというので、あまり手の内を見せ
たくないが、書きます。      Tより

堺屋太一のいう「知価社会」と同じ。一部の人しか気付かないこと
を生み出し、その生み出した物やサービスなどの事が価値を生む社
会になると思うし、実際もそうなっている。トヨタは、生産方式で
世界に有名になり、車が売れている。デジタルカメラも日本が生み
出し、売れている。ホンダも特徴ある車を生み出し、売れている。

このように、価値を生み出すことが必要になっているのです。どの
産業、サービスも同じはずです。製造業は中国に任せるしかない。
日本の30分の1の労働コストであるから、日本で製造しても、
中国製にコストで負ける。品質もいいし、短納期である。日本の
労働時間の制限は、製造業で生きるためには致命傷になったような
気がする。

このため、日本は新しい価値を創造していくしかないのです。
しかし、このためにはアイデアや基盤技術の集積した地域が必要に
なるのです。たとえば、新しい電子機器を開発しても、試作品を作
ろうと思うと周辺技術や関連技術も必要になり、ほとんどは外注す
るしかないのです。その周辺技術も一流でないと、全体も一流の物
ができない。一人で、すべてをつくることはできなくなっている。

プログラム開発やゲーム開発でも、同じようなことを考えている
いろいろな人と会話して、お互い影響し合うことが重要だと思いま
す。この効果は無視できない。

この国際戦略コラムでも1999年6月から開始して、2年6ケ月
程度が経とうとしていますが、FやYSさん、得丸さんと知りえて
、多くのことを学んだし、分かったことも非常に多かった。Fとも
政治面で話すことが多くなった。

このように、多くの同志と話をしたり、メールしたり、電話したり
して、知恵を積み上げていくことが重要であることが了解できた。
そして、新しいアイデアが浮かぶ可能性が高いことも分かった。

特に、YSさんの新エネルギーや地域通貨や芸術の世界について、
目を開かせていただいた。その3つのビジネスを新規事業に取り組
む方向で私Tは考えている。そして、このコラムが縁で多くの人と
の出会いから、一層の新規事業や研究開発のネタをいただいている。
このように、同想の志が影響して新しい知恵が生まれるように思う。
そして、影響力が強い人とは数度以上会っているし、その顔を付き
合わせた会話で、アイデアが出ている。
これと同じ事がいろいろな国際問題、国内問題で応用できるように
思う。

新しい物を生み出すというのは、情報をインターネットで収集して
、それを元に友人や会社の関係者からそれ以上の情報を貰い、その
情報を元にして、自分の考えやアイデアを足して、再度、誰かと
会話して煮詰める。そうすると、一つの体系として整理できること
が多い。その整理をした上に再度、アイデアを積むか変化させるこ
とによって、新しい価値が生まれるように思う。

この過程が私は非常に好きである。何かを生み出した時には人間と
しての喜びを感じる。そして、その喜びを感じると、次の喜びを求
めて、新しい分野に出て行く。このため、どんどん新しい事や物が
始まる。この国際戦略コラムもその1つでしかない。

そこで、FやYSさん、得丸さんと出会った。そして、この同志た
ちから、また新しいネタを頂いている。

私の個人的な感じでは、IT革命は第2幕目に突入したように思っ
ている。第1幕より大きいのではないかと考える。
第1幕目がバーチャルなら、第2幕目はリアルとバーチャルの融合
になるのでしょうね。IT革命を幻想と言っていた学者はIT革命
の真価を知ることになる。想像力のない学者はいつも、結果でしか
判断しない。このような学者が知的生産を打ち壊すことになってい
る。

どうか、学者の戯言を聞かないで、IT関係者はガンバッテほしい。
また、新エネルギーの関係者もガンバッテ、日本にエネルギー技術
を根付かせよう。また、サービス業の関係者も日本ならではのサー
ビス業を考えようではないか。

日本の社会構造が今、雁字搦めの状態になってしまった。新しいこ
とを始めるのが難しい社会になっている。このため織田信長の現代
版「楽市楽座」が必要なのだ。この仕組みも考える必要がある。
知的生産に合った社会構造を日本に作ることが必要なのです。この
構造を作るためにも構造改革が必要なのですが。


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