知的生産国家への道を考えよう。世界が今、この国家を目指してい る。 FとTの対談 F:T君は、あるIT企業でベンチャーのようなことをしているが 、どうこの日本を見ていますか?? T:日本がどうということはいえませんが、付き合っているベンチ ャー企業から日本の大企業の空洞化がわかる。ほとんど、新し い提案は、中小(ベンチャー)企業がやっている。我々が大企 業に作製を依頼したインターフェース装置が即日に知っている ベンチャーに依頼されている。大企業の製品にクレームを付け たら、ある中小企業にこちらがクレームをつけた原因の調査が 依頼されている。大企業は大量生産物、中小企業は少量生産物 というような区分が昔はあったが、今はすべて大企業が支配し ようとしているように感じる。しかし、実体は丸投げのものが 多いように感じる。 F:どうして、中小(ベンチャー)企業は自分で売らないのですか? T:日本の社会は、中小企業を信用しない。中小企業も営業力より 技術に特化しようとする傾向にある。しかし、大企業のマージ ン幅が多すぎるために、同じ物を海外で買うより、高くなる。 そのため、どうしても、海外からの輸入が増える傾向になる。 中国、韓国と日本の中小企業から直接に仕入れる。中抜き。 日本社会がベンチャーから直接、いいものは買う習慣が必要で しょうね。 F:知的生産国家にするべきであると、T君は最近言っているが、 どうしてですか? T:日本の製造業は、1980年代に世界で研究され、もう製造業 の強みがない。そして、1980年代から1990年代に掛け て、国家をあげて日本弱体化をした。1980年代では夜の 11時過ぎまで仕事して、最終電車で帰ることがIT企業では 当たり前であったような気がしますが、現在夜9時には社員の 多くが帰宅している。1990年代の時間外労働は悪であると いう政府の宣伝が効果を表しているように思う。 このような勤務時間が短くて、効率も同じでは中国には勝てな い。中国企業にソフト開発をしてもらっているのですが、中国 企業は昔の1980年代の日本のように、深夜まで社員全員が 働いている。日本で6ケ月掛かることが3ケ月で完成する。 そして、事業部長クラスで年収600万円、大学卒業の3年目 社員で年収100万円、日本の企業の半分で仕事を受けても、 企業利益率は50%以上である。 日本企業は、完全に中国企業に負けている。生産性・品質とも に中国の方がいい。この10年で中国企業も、日本の風土習慣 を把握して、企業努力をしてきた。特に上海企業はいい。 このため、日本企業は製造では中国に勝てない。そしたら、日 本がやるべき事は中国でできない物や事の開発しかない。それ は知的生産国家になることだ。 F:日本の地方に工場を作ることは今後ないということですね。 地方経済は、どうなると思いますか?? T:それはFさんが考えることではないですか?私がいえるのは、 アイデアの創造には、会話、特にリラックスした会話が必要で あると思っています。電話やEメールやBBSではできない会 話の雰囲気で気が付くアイデアがあり、それを膨らましていく ことで知的生産ができるように思う。または、研究者が個人的 なネットワークを持っていて、そのネットワークはときどき顔 を付き合わせることでアイデアの創造が成り立つように思う。 このためには、東京や大都市でミーティングしたほうが多くの 人に会える。このため、米国でもIT企業は1つの都市に集中 しがちです。米国のIT集積地として、シリコン・バレーや 通信ではワシントン郊外のシリコン・プレーンが有名です。 日本では、渋谷のビットバレーですかね。 このように知的生産国家は業種城下町のようなことになるよう に思う。とすると、地方都市は特徴のある産業の集積地を目指 す必要があると思うのです。そして、歴史有る地方都市は、 伝統的な工業がある。それの現代化はどうであろう。肥後象嵌 のネクタイ・ピンが好きであるが、この現代的な利用は可能の ように思う。会津なら会津工業大学を中心とした研究を産業利 用するような産業があると思うが?? F:知的生産の方法をもう少し、説明していただけますか?? T:知的生産の方法はいろいろな学者やビジネスマンが書いている ので、それを読んで欲しいですね。それについては、まとめて このコラムに書こうと思います。 F:今日はT君の説を聞きました。ありがとう。