683−2.不良債権の処理について



不良債権処理について考察しよう。   Fより

不良債権買取会社RCCの拡充をしようとしている。しかし、それ
で不良債権処理が進むのであろうか??不良債権の買取価格は普通、
捨て値ですから20%以下になるのです。しかし、RCCの意義は
銀行が、不良債権をRCCに売っても、大きな損にならないと思う
から売るという動機を起こさせるためにあるのです。RCCに売っ
ても損が大きいのであれば、売らないか自分でハゲタカ・ファンド
に売ればいいのです。

米国からきた専門家も、日本の行政機関の硬直した姿勢にビックリ
しているのではないでしょうか??米国の専門家は、民間企業の経
験があるため、銀行の心理を読める。しかし、日本の金融庁の官僚
は、民間経験がないため、その心理がわからない。このため、税金
を使わないようにして、国家の損を少なくしようとする傾向になる。

しかし、それは日本の政府を考えた行動であるが、国家全体の成功
には結びつかない。この時期は、特殊法人の廃止や民営化など将来
のムダを削減することは必要であるが、将来の可能性増大には、少
し、ムダをするべきであると思う。この1つが不良債権処理だと、
考えられるが、どうであろうか??

日銀も金融緩和の方向になった。今後、国債発行30兆円の枠を廃
止したため国債の金利が上がり、それに引きずられて、長期金利は
上昇でしょうね。ローンの金利は確実に上昇です。長期金利が上昇
すると、それに引きずられて短期金利も上昇するでしょうね。不景
気で、かつ金利だけ上昇することになる。この次には、元が上昇し、
円は下落になるでしょうね。産業と金融の差の正常化が起こり、
中国の国力の上昇、日本の国力の下落になると予測しておこう。

もう1つが、将来の新技術開発、技術応用であろう。この話は何遍
もしているので、いいと思うが、製品や分野の1つを日本が丸ごと
取るくらいの意思が必要です。青色レーザーの1つや2つでは、
日本全体の景気を押し上げるには、材料として不足です。

米国の景気をこの10年の支えたのは、インターネット技術とその
製品群を全て押さえたためでした。IT全体を米国1色にしたこと
によるのです。そのくらい根源的な社会的に見ても重要な部分を押
さえることです。

世界的な不況になり、各国政府は赤字国債の発行をするが、日本は
10以上赤字国債を発行したため、このままの状態では疲弊するの
も、日本が先になってしまう。ムダは排除するしかない。
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日銀、量的緩和を維持・根強い金融緩和要請
 米同時テロ後の経済情勢が一段と厳しくなり、政府・自民党の一
部などから金融緩和要請が再び強まってきた。日銀は12日の政策委
員会・金融政策決定会合で金融緩和策の現状維持を決めたが、不良
債権処理促進に向け政府と政策協調して国債などの買い切り増に踏
み切るべきだとの議論が出ている。一定の物価水準達成に向け金融
政策を総動員する「インフレ目標策」の導入論も根強い。 
 12日の日銀の金融政策決定会合に出席した竹中平蔵経済財政担当
相は国会内で、「これまでは(日銀が金融市場に供給するおカネの
)量を積み増してきたが、それだけでは済まない。新しい金融政策
のフロンティアが要る」と語った。 

 日銀は金融市場の資金量を示す当座預金残高の目標水準を8,9月に
連続して引き上げ、現在「6兆円を上回る水準」になるよう潤沢な
資金供給を続けている。ただ景気押し上げ効果はいまのところ乏し
い。金融機関は不良債権処理に追われ、リスクを伴う新規融資に
消極的。 


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