682−2.テロ防止策について



テロ防止策について検討しよう。    Fより

テロ防止は、昔の海賊防止の事例と同じような感じであろう。国家
間の協力が必要で、もし、協力しない国家があれば、この国はタリ
バンのように、世界の孤児になり、最悪消滅することに世界が合意
する必要がある。その基本の上で次のようなことが必要であろう。

1つは、イスラム過激派が問題視し、かつイスラム社会での世論に
大きな影を落としているのが、パレスチナ問題である。よって、
パレスチナの平和が必要で、ヨルダン川西岸のパレスチナ国家化は
、米国としても、イスラム世界との協調上、立国をせざると得ない。
これにより、ある程度の安定を見ると思う。今のようなパレスチナ
自治区とイスラエルが入り組んでいる状態は、治安上問題であるの
で、ガザ地区とヨルダン川西岸地区の2つの地域に分かれるが、2
つの地域しかないように地続きにするべきである。

これをしようとすると、イスラエルのヨルダン川西岸地域の入植地
の多くを破棄する必要がある。ここはイスラエルに譲歩してもらう
しかない。イスラエル首相シャロンがOKするかですが。

2つ目には、イスラム教は、人間の平等を歌っているが、それとは
大きく違う現実がある。この解決が必要でしょうね。石油が出る
サウジ王制がなぜ民主化もしないで崩壊しないかというと、国民の
福祉が充実しているし、税金も取らないためで、国民も豊かです。
しかし、非石油産出国家は貧しい。そして、貧富の差も大きい。
エジプトなどがその例ですが、イスラム原理主義の浸透も大きいし、
過激な行動にも出る可能性も高い。この解決は、イスラムの近代化
をする必要がある。ここで原理主義と近代化との相克が出てくる。
マレーシアは近代化ができたために、豊かになっている。原理主義
ではダメという意識が必要であろうと思うが、無理でしょうね。

3つ目は、資金源を絶つことで、麻薬生産が大きいのは北朝鮮やア
フガンで、世界の麻薬生産のほとんどを、この2カ国が占めている。
また、ゲリラのいるコロンビアなども多いが、この麻薬の資金源を
断つことも重要なのです。オフシェアという自由資金流通市場があ
ったが、その機能は停止せざるを得ないと思う。国家の安全のため
に、マネーローダリングができない体制を引くしかない。これは匿
名での資金運用ができないことになる。スイスは昔、隠し口座の宝
庫であったが、とうとう米国の要請で、口座名を公開してしまった
。このように、だんだんオフシェアができなくなるでしょうね。
もう1つが、テロ支援国への資金流入を阻止するために、北朝鮮へ
の送金を停止するなどの処置もすることです。

4つ目が、警備強化が必要でしょうね。特に大型の航空機のハイジ
ャックは被害が大きくなるので、保安員を飛行機に乗せて、徹底的
に阻止する必要がある。また、機長は、操縦室にハイジャク犯人を
入れないこと。乗客に危害が及んでも、航空機を乗っ取られて、
原子力発電所に突っ込まれたら、その方の被害が大きくなる。
日本の警備は甘すぎる。現在のように甘いと絶対に日本でテロが
発生してしまう。各国が全て、歩調を合わせる必要がある。

どちらにしても、世界のほとんどの国家が賛同しないと、テロ防止
は成功しない。国連が主導になって、合意していくしかない。
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原発警備強化など国内テロ重点項目まとめる 政府会議
 政府は12日、国内テロ対策の関係省庁会議を開き、原子力発電
所の警備強化や、NBC(核・生物・化学兵器)テロへの対応を強
化するなどの重点項目をまとめた。臨時国会への法案提出や、今年
度補正予算への計上などで具体化を目指す。

 重要施設の保安強化では原子力発電所について、外部からの侵入
に対する監視装置を高度化したり、警察、海上保安庁などへの連絡
体制を充実したりするなど防護を強める。
 NBCテロ対策としては、生物・化学兵器に対応できる自衛隊や
警察なの部隊を増強することや、抗生物質など医薬品や検知機材の
準備を進めることなどをあげた。

 また、人工衛星による全地球測位システム(GPS)端末や無線
機などを使って、アフガニスタン周辺国のNGOなどで活動する日
本人の位置を確認できるようにする。
 このほか、偽造旅券を識別できる最新鋭機器の導入▽テロ資金の
監視体制強化▽ハイジャック犯のコックピットへの侵入防止策など
保安対策−−などが盛り込まれた。(23:56) 


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