654−2.報復攻撃の具体案と狙い



このコラムが見通す方向に事態は推進している。中東大戦争になる
と予測したが、とうとう、その方向が明確化した。  Fより

皆さん、シュミレーションをすることをお勧めする。どういう方向
にあるかは、いろいろなバリエーションを想定して実施し、それに
よる利益を計る。このような対応をしないと予測できない。

今後は米国の目的を明確化する必要になっている。YSさんとも、
最近、この件で協議したが、米国とヨーロッパの戦いも裏にあると
いうのが、2人の結論であった。目的はYSさんが書いているので
それを、参考にしてください。
本コラムとアメリカ政治情報メモも、あわせてご覧下さい。そうす
れば、より正確に予測できるはずです。今回の報復攻撃の動向を知
ることができる。
http://soejima.to/boards/bbs.cgi?room=info

国際戦略コラムから当分の間、直リンクをアメリカ政治情報メモに
張ります。
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         カスピ海        YS   
 ブッシュ大統領は国家非常事態宣言を発令しました。 
最終目的地はカスピ海でしょうね。 
京都議定書と同じ構図になるかもしれません。仏の動向に注目です。

■地図 
http://travel.epicurious.com/cgi-bin/maps.cgi?screen=map&link=map&&height=300&level=2&si=2&so=1&ss=1&width=400&lat=317833&lng=558469&ml=2&event=pan 

■カスピ海周辺諸国のエネルギー資源を巡る最近の動向について 
http://www.jda.go.jp/j/library/secur/1998/04/defsemi.htm 

■チェチェン紛争における戦略分析 
http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/kak1/120113.htm 

■最近の日経記事 
日付:2001/09/01 
伊藤忠・BPなど9社、カスピ海で大型油田開発 
 伊藤忠商事は英BP、米エクソンモービルなどとアゼルバイジャ
ンのカスピ海沖で新たに大型油田を開発する。総事業費は34億ドル
で伊藤忠は約4%を負担し、2005年の商業生産を目指す。同油田は
推定埋蔵量が46億バレルとインドネシア一国の埋蔵量に相当する。
大手商社は東南アジアや豪州などで大規模なエネルギー開発を手掛
けているが、伊藤忠は世界的に有望な油田を持つ同国を軸に投資を
進める戦略だ。 

 伊藤忠やBPなど日米欧企業を中心とする9社連合AIOCが、
アゼルバイジャン国営石油会社と新油田開発で合意した。同国の
首都バクーの南東約100キロに位置するACG油田の一部(中央アゼ
リ地区)を開発する。9社は保有する権益の割合に応じて開発費を
負担する契約で、伊藤忠は約1億3000万ドル(約160億円)を投じる
。2005年から生産を始め、日量40万バレル超の規模で欧州などへ
供給する。 

日付:2001/08/12 
イランとアゼルバイジャン、カスピ海権益巡り緊張 
 【バーレーン11日=岐部秀光】豊富な資源が眠るとされるカスピ
海の権益を巡ってイランとアゼルバイジャンの緊張が高まっている
。アゼルバイジャンは先月下旬、イラン国境沖の油田地帯でイラン
の軍艦がアゼルバイジャンの探査船に対して銃砲を向け威嚇したと
して厳重抗議した。また今月初め、イラン軍機がアゼルバイジャン
領空に進入したと発表した。 

 これに対してイランは軍艦の行動は「合法的権利を守る手段」と
反発。軍用機の進入については「イラン領空内の通常のパトロール
だ」と説明している。両国の対立を受け、アゼルバイジャンに協力
していた英メジャー(国際石油資本)のBPは同海域での探査を
一時停止した。カスピ海でのメジャーによる投資計画にも影響する
可能性も出ている。 

日付:2001/07/27 
カスピ海の油田開発調査、イランが反発 
 【バーレーン26日=岐部秀光】豊富な天然資源の分配を巡って沿
岸5カ国の対立が解けていないカスピ海で、アゼルバイジャンによ
る油田開発調査事業にイランが反発している。アゼルバイジャンと
英メジャー(国際石油資本)のBPなど外国企業がこのほど、カス
ピ海の「アルボルズ油田」における探査実施で合意したことに対し
、「イランが同油田の権益を持つ」と抗議した。 

 イランは「法的な解決がない段階で外国企業が資源開発に関与す
ることを受け入れるわけにはいかない」と参加企業に対してもけん
制した。ハラジ・イラン外相は近くアゼルバイジャンを訪問してこ
の問題を協議する見通しだ。カスピ海の領有を巡ってはアゼルバイ
ジャンのほか、ロシア、カザフスタンが海岸線に応じた権益を主張
しているのに対し、海岸線が短いイランは5カ国による20%ずつの
平等配分を求めている。平等配分した場合にはアルボルズ油田は
イランが権益を持つという。海岸線に応じた場合のイラン分のシェ
アは11%にとどまる。 

日付:2001/07/06 
イランのエネルギー開発、米メジャー抜きで加速 
 【ロンドン5日=大西康之】イラン・リビア制裁法で動きのとれ
ない米メジャー(国際石油資本)をしり目に、日欧企業がイランに
投資攻勢をかけ始めた。仏トタルフィナ・エルフはカスピ海から
イランの湾岸に抜けるガス・パイプラインの建設を検討、伊ENI
は油田開発に調印した。日本勢は石油に続き天然ガス田開発に乗り
出し、中国もイランでの資源開発に意欲的。米メジャーは焦燥感を
強めている。 

 米下院外交委員会は6月、イランとリビアに大型投資をした外国企
業を制裁するイラン・リビア制裁法の5年延長を可決した。だが、
欧州企業がこれまでに決めた両国への投資に米国は目をつぶってお
り、日欧企業は「外国企業を対象にした同法の発動はない」と判断
している。仏トタルフィナ・エルフは6月に、イランとカザフスタン
が計画するカスピ海とイランのペルシャ湾を結ぶガス・パイプライ
ン構想の事業化調査に加わると発表した。 
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パキスタンが米軍の領空飛行や空港使用に同意
 米国がアフガニスタンへの報復攻撃に備えて、パキスタンの全面
的な協力を求めていることについて、パキスタン政府は15日まで
に、米軍機の領空飛行や空港使用、アフガンとの国境閉鎖などを認
めることを決めた。国内の複数の関係筋が明らかにした。

 パキスタンの内閣と国家安全保障会議は15日、国際テロリズム
に対して国際社会が一致して戦うことにパキスタンが「全面的に協
力する」ことを決議した。

 決議後、記者会見したアブダス・サッタル外相は「国連安保理の
決定を尊重してきた立場から、(パキスタン)政府は国際法のもと
で責任を果たすだろう」と語り、今後、この問題で国際社会の方針
に沿って行動するとの意向を示した。

 一方、アフガンに対しては「我が国はタリバーン政権を承認した
3カ国のうちの1つ。文化的、人的つながりが深く、関係を切るこ
とはできない。対話を維持する」とし、話し合いのパイプを保つ姿
勢を強調した。

 パウエル米国務長官も15日、パキスタンが「全面的に協力する
ことに同意した」と述べた。(01:04) 
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爆撃、特殊部隊投入… 考えられる武力行使のシナリオは? 
(CNN)米国はブッシュ大統領の「国家非常事態宣言」に基づき
、着々と軍事行動の準備を進めている。しかし、今回の「敵」は国
家でなく、個人やテロ組織だ。具体的に、どのような武力行使の
シナリオが考えられるだろう。 

巡航ミサイルによる攻撃 
A 最も簡単に実行なのは、巡航ミサイルによるアフガニスタン国
内のゲリラ拠点に対する攻撃だ。紅海やペルシャ湾の艦艇から巡航
ミサイルで攻撃すれば、米軍が損害を受けることはまず考えられな
い。 

しかし、米国は1998年、ケニアとタンザニアの米大使館爆破テ
ロの報復として、スーダンとアフガニスタンを「トマホーク」ミサ
イルで攻撃したが、結果的にテロ組織は生き延び、大きな効果は上
がらなかった。 

爆撃機による空爆 
B 次の手段として考えられるのは、爆撃機などによる空爆だ。
空母艦載機のほか、インド洋の英領ディエゴガルシアやトルコの基
地からB52やB2爆撃機を飛ばせば、アフガニスタン領内にかな
りの規模の空襲を加えられるだろう。 

しかし、巡航ミサイルによる攻撃と同様、空からの攻撃では、「敵
」の所在を正確につかんでいるのが大前提となる。また、防空施設
の程度によっては、効果は大きくそがれる。さらに民間人の犠牲者
が多数出れば、イスラム世界全体の反米感情が強まりかねない。 

特殊部隊を投入 
C 次に大規模なシナリオは特殊部隊による強襲だ。米軍には「デ
ルタ・フォース」などの特殊部隊があり、アフガン領内に降下して
、ビンラディン氏の根拠地などを襲い、同氏の「逮捕」を目指すこ
とも能力的には可能だ。 

しかし、実際に部隊を現地に送り込むだけに、事態の進展が予測し
にくい。かつて、イランの米大使館人質事件では、米軍の特殊部隊
が人質救出に失敗し、当時のカーター大統領に大きな打撃となった
。また、領土に踏み込まれるアフガニスタン国民の猛反発も必至だ。 

地上部隊による侵攻 
D 最後の手段は、湾岸戦争のように、大量の地上部隊を投入する
侵攻作戦だ。タリバンがビンラディン氏を引き渡さず、空爆やその
他の方法でも解決が図れなければ、米国がメンツにかけて、この
手段まで突き進む可能性もある。 

しかし、アフガニスタンの国土は山がちで、湾岸戦争のような大兵
力による侵攻には適していない。また、各地に小規模な武装勢力が
散在し、かつて旧ソ連が苦しんだような「泥沼」に陥る可能性も強
い。何より、米軍の侵攻はイスラム世界全体の対米感情を決定的に
悪化させるだろう。 

対応次第でエスカレートも 
北大西洋条約機構(NATO)はすでに、最悪の事態を想定して、
地上軍派遣に向けた準備を進めている。しかし、数千-数万もの地上
部隊を展開するには、準備だけでも数カ月が必要となる。このため
、タリバンがビンラディン氏の引き渡し要請などに応じなければ、
Dの大規模攻撃の準備を進めつつ、A、Bと、攻撃手段をエスカレ
ートさせる可能性もある。 
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件名:保証・賠償問題  
「避難学入門」メールを、昨日ニューヨークの世界貿易センタービ
ルの入居者に送っていたら、少なくとも○○人は助かったかも−−。
矢張り平和が続くと乱を求めるのが、人間の世界ということか。
国連の人権委員会で、400年前〜100年前の奴隷制度の被害国
(アフリカ諸国)に対して、償いをせよ、今の債権を放棄し経済支
援をするのは、奴隷制度の償いとして当然である。と最終日直前ま
で議論されてきたと言うことです。
ギリシャでは、国家間の紛争解決条約と言えども、個人の権利を制
限することは出来ない。従って被害を被った個人=国民に対しては
、条約内容には関係なく且つ時効は存在せず、従ってその損害を
被害国民に賠償をせよ。
と言う判決を出した由。賠償しない場合は、一方的に対外資産を競
売して賠償金に当てるという。
韓国や中国の国民個々人が、日本に対し戦争被害の償い保障を求め
る活動も、どうやら被害国の国際的動向になっている様子。

どうも国民の世代が変わっても、先祖、しかも昔々の先祖の犯した
罪も、被害国の子孫はその償い、賠償を請求出来ると言う議論が、
国連の場でも行われ、採決の段階まで持ち込まれる時代。要するに
貧しい国を踏みにじって来た結果が、繁栄国の豊かな今日があるの
だから、貧しい国に対して豊かさをよこせ。と言う論理のようであ
る。
こう言う理屈が国際社会で起こってきている時代になったと言うこ
とは、矢張りいつまで経っても国際間の紛争は絶えることはなく、
やがて戦争が引き起こされるようにならざるを得ないであろうと、
思ってしまう次第。
今回のニューヨークテロは、中東問題に根がありそうですが、基本
的には、歴史を持ち出しながら、弱者が強者をやっつける理論に
相通ずるように思ってしまいます。
☆ ホームページ    http://www.fitness.ne.jp/      ☆
Kenzo Yamaoka
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アフガン以外への攻撃も想定 国防総省 
2001.09.15 
Web posted at: 8:41 AM JST (2341 GMT) 
(CNN)同時多発テロへの報復として米国防総省が検討している
軍事行動には、ウサマ・ビンラディン氏をかくまうアフガニスタン
への攻撃のほかにも、イラクやイランへの攻撃も含まれていること
が14日、明らかになった。軍高官は「テロリストの活動を根絶し
、二度と悲劇が起こらないようにしたい」と語った。 

米諜報機関は、1996年6月25日にサウジアラビア東部ダーラ
ン近くにある駐留米国人宿舎で起きた自動車爆弾テロで、イラン政
府が犯人グループを支援していたことを指摘。93年2月26日の
ニューヨーク世界貿易センタービル爆破事件には、イラクが関与し
た疑いを持っている。 

国防総省が現在のところ、攻撃対象として想定しているのは、アフ
ガ二スタンだけでなく、イエメン、スーダン、パキスタン、アルジ
ェリアの各国にあるテログループの関連施設とされる。さらに、
イラン、イラクのようなテロ支援国家への攻撃も検討項目に入って
いる。 

ただ、戦闘計画の作成はまだ「極めて初期」の段階にあり、具体案
が出来上がるまでしばらくかかる。また、「報復」の内容は、捜査
の進展状況で大きく変わる。 

諜報筋によると、偵察衛星のデータは、アフガ二スタン国内のウサ
マ・ビンラディン氏の関連施設には人がいる気配がないことを示し
ている。さらに、イラクのフセイン大統領も攻撃を警戒して軍事施
設に移動した模様だ。
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タリバーン、ビンラディン氏引き渡しを拒否

 アフガニスタンを実効支配するタリバーン政権のラジオ放送は
13日、イスラム過激派指導者オサマ・ビンラディン氏が米国での
連続多発テロに関与していたことを示す証拠を米国側がそろえた
場合、同氏を「(イスラム聖職者による)イスラム法廷に引き渡す
」との声明を流した。軍事報復の検討に入った米国側に同氏を引き
渡すことを事実上拒否したもので、タリバーンが同氏を守り抜く
姿勢を示している。

 また、タリバーンのスポークスマンは、「米国から攻撃を受けた
場合は、他の方法で報復する」と述べたと、ロイター通信が14日
伝えた。

 さらに、タリバーンの最高指導者オマール師も14日、米国での
同時多発テロの発生後、初めて公式の声明を発表し、米国への反論
を強めた。声明は英語で書かれ、イスラマバードで約100人の報
道陣を集め、タリバーンのザイーフ駐パキスタン大使が発表した。

 同師は、オサマ・ビンラディン氏が事件の黒幕だと言われること
について、「彼のもとに航空機の操縦士はいないし、訓練のしよう
もない。無実なのは明らか。これは国家にしかできないことだ」と
した。(02:05) 


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