645−2.軍事革命(RMA)について



「軍事革命(RMA)」中村好寿著を読んだ。この紹介をしよう。
              Fより

革命的変化が軍事分野において起きつつある。18世紀末のフラン
ス革命がもたらした軍事革命以来のものです。根源は情報革命。
新しい兵器の問題ではなく、どのような戦いの形態になるかの問題
なのです。

RMA軍の運用原則は、「要打撃」と「同時打撃」の2つである。
「要打撃」とは、戦場となる「要」となる地点で、しかも脆弱な地
点を攻撃することである。「要」の破壊は、相手の戦闘力の低下を
起こす。「同時打撃」とは、複数の目標を同時に攻撃すること。
成功すると、相手は対応策を見出せない。奇襲と同じ効果がある。
この2つは、火力戦や機動戦ではなく、情報戦であること。空間次
元と時間次元の2つが必要。前線陣地の戦いが廃れる。そして、
攻撃が防御より断然有利になる。

工業化時代の戦いの性格は「消耗戦」思想であり、情報化時代の戦
いは「麻痺戦」思想になる。「麻痺戦」の目標は、指揮・統制機能
を無力化することである。

GPSの発展により、戦場の自分の位置を正確に把握でき、AWA
CSで敵の攻撃機の位置を教え、地上監視レーダー機で敵の戦車の
位置もわかる。それと、精密誘導兵器システムで、ミサイルを目標
へ精確に命中させることができる。これが、発達すると、空母など
の大型の目標は、軍事的意味を無くしてしまう。



コラム目次に戻る
トップページに戻る