604−1.若年層のリストラを考える



30歳、40歳代のリストラが出てきたようだ。それを考察。
                         Fより

若年者のリストラを聞いた時、変だと思った。50代や50近くの
リストラは、固定費削減に大きく貢献できるので、会社の論理とし
て、納得がいくが30歳代のリストラは、始め納得しがたい感じが
した。

その原因は、今後の企業経営の危機感から、人件費を一層削減した
いようだ。30歳台であれば、他企業への転職が容易であり、本人
も辞めることに大きな拘りがないため、50歳代のリストラより、
容易なためとのこと。そして、その代わりに50歳代では賃金カッ
トが流行し始める様相である。

企業は今まで、トップまでいく人の人選を遅らして、皆のやる気を
維持する方向であったが、今後は30歳代で早期選抜して、リスト
ラ要員と幹部候補とを峻別することになるようだ。とうとう、戦後
の高度成長時代の生温い人事から欧米的な厳しい人事になるのでし
ょうね。若い人も覚悟が必要ですね。

人を見ていると、やる気・チャレンジする行動力が仕事の上でも
重要であることが分かる。非常に頭がいいが、できない理由やこの
仕事が自分には向かない理由を見つけて、行動しない人がいるが、
その人は伸びない。
反対に知力はそれほどでもないがどんどん、積極的に行動するタイ
プの人は、どんどん伸びる。そして、両者を比較すると100倍以
上の差が出ることになる。
IQ(知能指数)よりEQ(心の指数)の方が重要である理由でし
ょうね。

人間は3つのタイプがあるようで、自分自身で闘志を燃やすタイプ
、誰かに言われるとやる気を起こすタイプ、燃えない・周りを湿ら
すタイプ。そして、最初のタイプは5人、2番目は80人、最後の
タイプは15人でしょうね。この最後のタイプの人間を見つけて、
リストラすることが企業にとって重要なのですが、最後のタイプの
人間は辞めない。最初のタイプの人間が先に辞める可能性があるの
です。このため、この対策が必要になるのです。

最後のタイプは、いつも「こんな会社にいるのはいや」と言ってい
るのですが、その段になると、意外に居座ることになるのです。
私は、「お前、いつも辞めたいと言っていたよね。今度割増金をつ
けるから、応募するよな」と言うと、「今は辞めません」と言って
くる。これにはビックリする。そして、将来有望と思っている人が
辞めると言い出すのです。困ったものです。経営者としては。

しかし、最後のタイプの人間は、どこに行っても使い物にならない
可能性が高いと思う。このような人でも、検査や監査などにはその
適性を発揮する可能性があり、このような部門にシフトするといい
可能性があるようだ。

最初のタイプは鍛えて、今後の会社のトップにするような研鑚の場
と責任を与えつづけていくと、本人も会社も伸びるのでしょう。
他人から言われて燃えるタイプがほとんどですから、この人たちは
いい上司に仕えるた時と、だめな上司に仕えた時の差が大きいこと
になるようです。


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