603−2.日本人の性格と低成長



日本人の性格が低成長をもたらしている可能性がある。 Fより

日本の大多数の産業人は、今IT時代ということで、次のブルー・
ティースを追っている。
しかし、産業原則としては、参加者・プレーヤーが多い分野は、
競争が激しく、また低価格化が直ぐになることがわかっている。
このような市場に参入するなら、特許や特殊技術を持っている会社
か中国やインドなどの労賃が安い、従って低価格製品が作れる所し
か生き残れない。その市場に、日本企業が強みも無しに参入しよう
としている。

勿論、特殊技術や強みを持っている日本企業は、大丈夫であり、
そのような企業が、中国に工場を持てば低価格にも追従できると思
う。しかし、そのような企業は少ないはずである。
日本の製造技術が優秀であった1990年以前であれば、このよう
な戦略も成功の可能性があったが、今は日本式製造方式は一般化し
て、強みにならない。

日本の産業界は、新しいニーズを掘り起こすしかない。自分が新分
野を起こし、顧客のニーズを新しく作る。その点、環境分野・IT
ではIPV6の分野は、まだ世界的にもあまりやっていないし、
米国企業は環境、IPV6には後ろ向きである。このような分野に
はあまり日本企業も来ない。最大のコンピティターの米国企業がい
ないのであるから参入するべきだと思う。
日本はここを狙うしかない。日本政府も支援するべきだ。どうして
、世界の後追いしかしないであろうか??

流行に乗ることで、責任を免れようとする性格を変えないと、いつ
までも、日本企業の利益率は低いままになってしまう。ここは、
チェンジ・チャレンジをするしかないように感じる。

もう1つ、企業人がリスクを取らなくなった。私の所に、IPV6
の機器開発するが、どうすればできるかとか、今後の展望は、利益
はいくらぐらい取れるのかとかの質問が多い。これらは私にもわか
らない。自分で考えてリスクを取るか取らないかを考える問題だと
思う。日本企業は他人依存ではなく自立するべきである。

日本企業が復活しないと、政府の対応だけでは日本の復活にはムリ
がある。


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