578.北朝鮮動向



北朝鮮の動向を見たいと思います。   Fより

北朝鮮の食糧事情は改善していないようですね。そして、とうとう
中国も、北朝鮮から亡命者を他国に移送することを認めざるを得な
いことになったようです。中国が世界の標準であるWTOに入る。
北京でオリンピックを開催するとなると、世界の諸国の支持が必要
であるからだ。そして、1度、難民の他国移送を認めると、次から
次へと亡命者が出てくることになる。

現在、中国の脱北難民は20万人いる。この人たちが中国経由で、
韓国に渡れば、北朝鮮の様子を北は隠せなくなる。
だいたい、北朝鮮の民衆も韓国からの食糧援助を知って来たようで
ある。しかし、北朝鮮当局が反政府デモなどを繰り広げた北朝鮮東
海岸と北部地域に対する膺懲として、この地域の住民たちに食糧配
給を遮断しており、また住民たちが性向によって「活用価値のある
住民」と「活用価値のない住民」に区分し、後者は食糧配給から除
外している、と伝えられる。 

そして、とうとう7月には食糧が底を尽く。今後の北朝鮮の動向が
注目される。どうしてか??食糧援助がほしいために、金正日委員
長の韓国訪問や米国との協議などを行われる可能性があるためです。
この時、欧州は静観している必要があると思う。援助を出すと、
北朝鮮は韓国との交渉をしなくなる。

もう1つ、電力不足問題で米国との協議を開始するようであるので
これにも注目する必要があると思う。
しかし、日本人拉致事件の解決は、1歩の前進もない状況であり、
外務省の正常化ができないと、ムリかもしれないですね。
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北京のUNHCRに駆け込んだ北朝鮮の7人、マニラへ 朝日
 難民認定と韓国への移送を求めて北京の国連難民高等弁務官事務
所(UNHCR)に駆け込み、29日朝、「第三国」に向け出国し
ていた朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の住民7人はシンガポー
ル経由で同日夜、マニラに到着した。近く韓国に移されると見られ
る。

 事件が起きた26日以来、「人道的に解決したい」として出国さ
せたいUNHCR側と、北朝鮮からの越境者を難民として認めない
中国政府との間で対応が協議されてきたが、中国側が歩み寄る形で
決着に向かった。中国外務省は「出国したこと以外に話すべきこと
はない」として、出国を認めた理由は明確にしていない。

 中国が早期解決に動いた背景には、97年に韓国大使館に1カ月
余立てこもった黄長ヨウ・朝鮮労働党書記(当時)と違って政治的
影響が比較的小さいことや、7月13日に開催地が決まる08年五
輪に北京が立候補している事情がある。7人の出国を拒み、北朝鮮
送還に協力した場合に起こりかねない欧米からの批判を避けたかっ
たようだ。

 しかし、中国内に隠れている北朝鮮からの越境者は約5万人とも
いわれる。今回の結果が広く伝わると、同事務所に越境者が次々に
駆け込む可能性もあり、中国政府としては懸念材料も今後に残した。

 フィリピン外務省筋によると、7人は韓国大使館員に出迎えられ
た。空港内の施設に泊まり、30日午後の便でソウルへ向かう予定
だという。
 比は亡命した黄長ヨウ書記に約1カ月の滞在を認めたことがある
。当時、北朝鮮との国交はなかったが、昨年7月に国交を樹立して
いる。(00:20) 
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(亡命したチャン(張)ギルス一家のコメント)レンクより
レンク:http://www.bekkoame.ne.jp/ro/renk/

祖国を失なうことよりも大きな悲しみはこの世にない」
国連に捧げる声明文

 北朝鮮の独裁者=金正日の暴政の詐術から抜け出し、自由を渇望
する10万人の脱北難民の痛みと、苦痛を被る北朝鮮2000万民
衆に代わっていま、わたしたちが沈黙を破ります!

 わたしたちは、北朝鮮で最近発生した食糧難を逃れ、中国に渡っ
てきたチャン(張)ギルス一家です。わたしたちギルス一家の一行
は、去る97年1月に豆満江を渡り、現在は不法在留者の身分で隠
れ住んでいます。しかし、中国での在留期間が長引き、わたしたち
は種々の難関にぶつかるようになりました。
 当初、一定期間は飢餓に苦しむ脱北難民たちを受け入れてた中国
の朝鮮族同胞たちの支援がありました。しかし、いまは脱北難民を
助けたことが発覚すれば、高額の罰金(米ドルで250〜650ド
ル、中国の平均月収は50ドル程度)を科せられたり、刑事罰を受
けるので、それにより朝鮮族の支援も切れてしまいました。
 わたしたちは脱北後まもなく、わたしたちを助けようという多く
の方々と偶然に遭遇することができました。その方々から、真の自
由とは何なのか、ほんとうに人間らしく生きる道とは何なのかをは
じめ目を開かせてもらいました。
 その間、わたしたちは中国の潜伏処で隠れて暮らしながら、脱北
の動機とその過程、そして北朝鮮民衆の実情を知らしめる文章を書
き、書物を出すに至りました〔『涙で描いた虹』韓国語−RENK注〕。
 北朝鮮当局者の立場からすれば、このようなわたしたちの行動は
一級政治犯と見なし、国家に背いた大罪であるにちがいありません
。北朝鮮の社会では、どのような場合にかかわりなく、北朝鮮社会
に対するどのような不平の一言も許されないからです。
 今日、私たちが国連をはじめ世界の人びとに堂々と北朝鮮の実情
を告発するのは、誰か促されたのではなく、わたしたちの自発的な
行動であることを明らかにしておきます。このこと自体が反国家行
動となり、北朝鮮でなら重罪を免れえないことを知らないわけでは
ありません。
 このような行為によって北朝鮮当局に引き渡されるのが自明な今
、このことは死地に赴く結果を招来することでしょう。
 このような状況で、わたしたちが最後に選んだ道が国連でした。
国連こそは、脱北難民たちが託す最後の避難処だと結論づけました。
 最近、わたしたちギルス一家の内、5名が中国吉林省の延辺朝鮮
族自治州で公安警察に逮捕され、北朝鮮に強制送還された事実があ
ります。その内、2名は去る5月に北朝鮮当局から反国家活動罪(
外国人と接触し、出版行為等を通じて北朝鮮の実情を暴露)で政治
犯収容所に移送されたことを確認しました。
 その結果、北朝鮮の政治犯収容所に移送された家族たちのために
、わたしたちが暮らしていた中国の潜伏先が発覚し、危険に遭遇す
ることになりました。このような事実は、ギルス家族の内、強制送
還されて最近、北朝鮮を再度脱出してきた○○○〔人名伏字−RE
NK〕おばあさんの証言で聞き出しました。
 これに中国に残ったわたしたちギルス家族には、切迫した身辺の
危険が灯を見るより明らかに予見されたので、緊急に既存の潜伏先
から身を移し、ここ国連〔難民高等弁務官事務所−RENK〕まで
避難し、救援を要請することになりました。わたしたちが中国当局
に避難要請をしないのは、過去の例(1999年11月の難民認定
を受けた脱北難民7名の強制送還)に照らして、北朝鮮に強制送還
されるだろうという憂慮のためです。
 いまこの瞬間にも、ギルス家族のような他の数万名に及ぶ脱北難
民が、異国の地で息をころし、自由を求める終わりなき流浪生活を
送りながら、日々、真の自由の懐に抱かれる日だけを指折り数えて
います。
 わたしたち「ギルス家族」は、国連、中国政府、大韓民国、そし
て世界の人びとのより深い愛情と温かい人類愛が実現することを期
待し、つぎのような決意を固めるものです。

わたしたちギルス家族は、国連から国際法上の難民の地位の認定を
受け、この国から自由な大韓民国への無事帰還を保障されるまで、
現在の位置を離れない。 
北朝鮮の300万におよぶ罪のない人民を飢え死にさせ、数百万の
人民を餓死直前まで追いやった張本人である金正日政権の恐怖政治
を告発すべく、非暴力的示威を続かるものである。 
個人独裁の暴政下で呻吟し、ひたすら盲目的な忠誠と沈黙だけを強
要されてきた2千万の北朝鮮人民の口となり、わたしたちギルス家
族が永い沈黙を破るべく先頭に立つものである。 
このような事業のためには、どのような難関も甘受するであろうし
、どのような妨害者も恐れるものではないし、最後の一刻まで、最
後の一人まで生命を捧げることを覚悟します。 
 これはつまり天から与えられた個人の良心が目覚めたのであり、
これはすなわち半万年の韓民族の歴史を導きながら弘益人間〔国祖
檀君の建国理念=広く人間世界に利益をもたらすこと−RENK注
〕の精神を追求してきた民族的良心の発現であり、これはつまり自
由と人権を渇望してきた60億の世界人民の時代精神の発露です。
 小さくて取るにたりないある個人の権利さえも尊重してきた国連
精神が、もういちど満天下に花開くことを待ち焦がれながら。
                    2001年6月20日
                国際難民デーを迎え、北京にて

自由、人権の解放のために闘おうとするギルス家族一同
キム・ボンス(48歳、男性)
チャン・ムンスク(43歳、女性)
キム・ジュンチョル(19歳、男性)
キム・ユンヒ(17歳、女性)
キム・ヒョクチョル(15歳、男性)
チャン・ハンギル(19歳、男性)
チャン・ギルス(16歳、男性)
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北、「東海岸地域の食糧遮断報道は謀略」
(ソウル=連合ニュース)ハン・ドンチョル記者 

 北朝鮮は28日、韓国と日本の一部言論が最近、香港の英字紙サウ
スチャイナ・モーニングポストを引用し、北朝鮮当局が政治的意味
合いにより国際救護機関などが支援する食糧配給を遮断していると
報道したことについて「謀略宣伝」として非難した。
 この日の平壌放送は、北朝鮮ではいかなるデモや蜂起のような騒
乱はありえず、整然とした食糧普及体系にしたがって食糧がまんべ
んなく供給されている、と主張しながら、「このようなとんでもな
い妄言は、米国の差し金を受ける南朝鮮と日本の一部の御用報道媒
体が、我々の社会主義制度の汚点のない一致団結にひびを入れて、
我々の自主権を蹂躙しようとすることだ」として反発した。
 放送はまた、食糧配給問題と関連し「わが共和国に常駐している
国際人道機構の構成員も一様に、北では食糧がまんべんなく供給さ
れていると語っている」と強調して、「われわれにどんな騒乱があ
ったなどと虚偽謀略報道を飛ばす米帝とその走狗らこそが、北をど
うにかしようと夢にだけ夢想する精神錯乱者に間違いない」と付け
加えた。
 サウスチャイナ・モーニングポストはさる22日、北脱出者らの話
を引用し、北朝鮮当局が反政府デモなどを繰り広げた北朝鮮東海岸
と北部地域に対する膺懲として、この地域の住民たちに食糧配給を
遮断しており、また住民たちが性向によって「活用価値のある住民
」と「活用価値のない住民」に区分し、後者は食糧配給から除外し
ている、と伝えた。 
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北の食糧、今月末底をつくもよう  朝鮮日報

 今月17日から京畿(キョンギ)道・龍仁(ヨンイン)で開催された「対
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)協力国際NGO大会」に参加していた
デビッドモートン(David Morton)世界食糧計画(WFP)平壌(ピョンヤ
ン)駐在代表は20日、「北朝鮮の食糧在庫量は今月末でほとんど底を
つくはずで、7、8、9月は非常に難しい状況になるだろう」と述べた。 
 国連開発計画(UNDP)平壌駐在代表も兼任している彼は、この日
ソウルプレスセンターで開かれた北東アジア山林フォーラム(共同代
表キム・フラン)との北朝鮮の養苗場復旧支援事業了解覚書締結行事
に参加した後、このように明らかにした。 

以下はモートン代表との一問一答。 
-北朝鮮に支援された食糧は正確に配分されているのか。 
▲北朝鮮で活動中の世界食糧計画の人員は、56人に達する。彼らは
、新義州(シンウィジュ)、海州(ヘジュ)、清津(チョンジン)、咸興
(ハムフン)、元山(ウォンサン)など、5つの支部で食糧配分過程を見
守っている。現在、北朝鮮住民の健康状態が(以前より)良くなって
いるため、きちんと配分されているものと判断される。特に、児童
の栄養状態がだいぶ良くなった。軍隊や上流層は、昨年刈り入れた
穀物を持っているため、国際機構が支援する小麦やトウモロコシの
支援を受ける必要はない。我々を含め、国際支援機構の人員が、毎
年300回ほど現場を訪問しているので、心配する必要はない。 

-国際機構に従事する人々は自由に観察できるのか。 
▲平壌では、自由に歩いたり、自転車や自動車に乗って動くことが
できる。しかし南浦(ナムポ)では、北朝鮮側の自動車運転手の案内
に従わなければならなかった。 

-現在、北朝鮮の食料事情はどうなのか。 
▲98年と99年に作物状況が良かったのは事実だが、その時も約100万
tの食糧が不足していた。北朝鮮が「人民配給制度」を通じて配分する
食糧在庫量は、今月末で全て枯渇するだろう。今は、ほんの少し残
っているだけだ。7、8、9月は相当難しい状況になるだろう。今春、
干ばつでトウモロコシに大きな被害が出たのも心配だ。 

-エネルギー事情はどうなのか。 
▲田舎では木を燃料として使用、事情が少しましな人々は石炭を焚
き、都市の暖房は電気を使う。しかし、電気は1日に4時間程度しか
供給されない。 

-木を植えても、育ったら再び伐採して焚くのではないか。 
▲北朝鮮政府でも、一部の人々が木を切るのはやむを得ないと考え
ているようだ。これは、完璧に統制できるものではない。 

-北朝鮮の人々は、我々が彼らの手助けをしているという事実を知っ
ているか。 
▲2、3年前は知らなかったかもしれない。しかし今は、韓国が支援
してくれた肥料などにマークがそのまま付いているため、北朝鮮の
住民も知っている。 


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