この失われた10年の問題の1つに、日本の政治リーダーのありか たがあったと思います。 Fより 1990年以前のショックには、日本は適応して、ドンドン強くな ったが、1991年のバブル崩壊以降には、リーダは日本の根本的 な治療をせずに、その場凌ぎの対応しかしなかった。これが根本の 原因となっている。 そして、日本は内向きになった。その間に世界は大きく変化したの です。日本ではオウム事件、神戸大震災、1993年には自民党政 権の崩壊をしたのですが、世界も冷戦の崩壊で、自由市場に中国や ロシア・東欧も参入して、低賃金で規格大量生産製造業に乗り出し たのです。それと、IT型技術でネット調達すると、部品が世界か ら安く調達できるようになり、日本のQC活動の優位性を80年代 に世界に公開したことと、あいまって日本の製造業でのコスト、 品質での優位性が無くなるのです。 この間、日本の評論家も政治リーダーも、その事実を了解していた にもかかわらず、何もしなかったのです。今、その付けが膨大に蓄 積している状態で、とうとう世界も日本を見捨てるかという状態で あるのです。東京市場での外人投資家率は20%程度になっている ため、この外国人投資家の動向が東京市場の株価に大きく影響する ようになっている。 森内閣で、日経平均が1、2000円近くになったのは、日本売り であったことが判明しています。しかし、小泉内閣になり、外人投 資家がもう少し見ようとなって、14000円まで回復した。 しかし、まだ本格的な投資には踏み切っていない。小泉さんが、 どこまでやるかだ。この小泉さんのリーダーシップに期待したい。 そして、そのリーダーシップとはなにか??が問題になるのです。 第1がリーダーシップは手段である。何をするかが問題なのです。 第2にカリスマ性では崩壊も早い。このため、リーダーシップ は仕事だと位置付けることである。組織の使命を考え貫き、それを 目で見える形で明確に定義し、確立すること。つまり、目標を定め 、優先順位を決め、基準を決め、その維持することである。 第3にリーダーシップは責任であると見ることである。最終責任を 取ることが重要。優れたリーダーは強力な部下を求める。 第4は信頼を得ることが重要。リーダーが言ったことは真意である と確信させることが需要。真摯さ、確信が重要で、リーダーなら 公言する信念とその行動は一致させる必要がある。 この部分はドラッガーの「リーダーシップについての考察」から、 抜粋しています。どうか、小泉内閣は、都市の日本人たちの老後も 含めたビジョンを示す必要があるのです。そうしないと、日本人の 消費が拡大しない。それも、信念を持って行動できる構想です。 ここのコラムはこの信念がもてる構想を構築していると思います。 どうか小泉首相、このコラムの議論を参考にして、政治を行ってく ださい。