551.リーダのありかた



この失われた10年の問題の1つに、日本の政治リーダーのありか
たがあったと思います。  Fより

1990年以前のショックには、日本は適応して、ドンドン強くな
ったが、1991年のバブル崩壊以降には、リーダは日本の根本的
な治療をせずに、その場凌ぎの対応しかしなかった。これが根本の
原因となっている。

そして、日本は内向きになった。その間に世界は大きく変化したの
です。日本ではオウム事件、神戸大震災、1993年には自民党政
権の崩壊をしたのですが、世界も冷戦の崩壊で、自由市場に中国や
ロシア・東欧も参入して、低賃金で規格大量生産製造業に乗り出し
たのです。それと、IT型技術でネット調達すると、部品が世界か
ら安く調達できるようになり、日本のQC活動の優位性を80年代
に世界に公開したことと、あいまって日本の製造業でのコスト、
品質での優位性が無くなるのです。

この間、日本の評論家も政治リーダーも、その事実を了解していた
にもかかわらず、何もしなかったのです。今、その付けが膨大に蓄
積している状態で、とうとう世界も日本を見捨てるかという状態で
あるのです。東京市場での外人投資家率は20%程度になっている
ため、この外国人投資家の動向が東京市場の株価に大きく影響する
ようになっている。

森内閣で、日経平均が1、2000円近くになったのは、日本売り
であったことが判明しています。しかし、小泉内閣になり、外人投
資家がもう少し見ようとなって、14000円まで回復した。
しかし、まだ本格的な投資には踏み切っていない。小泉さんが、
どこまでやるかだ。この小泉さんのリーダーシップに期待したい。

そして、そのリーダーシップとはなにか??が問題になるのです。
第1がリーダーシップは手段である。何をするかが問題なのです。
第2にカリスマ性では崩壊も早い。このため、リーダーシップ
は仕事だと位置付けることである。組織の使命を考え貫き、それを
目で見える形で明確に定義し、確立すること。つまり、目標を定め
、優先順位を決め、基準を決め、その維持することである。
第3にリーダーシップは責任であると見ることである。最終責任を
取ることが重要。優れたリーダーは強力な部下を求める。
第4は信頼を得ることが重要。リーダーが言ったことは真意である
と確信させることが需要。真摯さ、確信が重要で、リーダーなら
公言する信念とその行動は一致させる必要がある。

この部分はドラッガーの「リーダーシップについての考察」から、
抜粋しています。どうか、小泉内閣は、都市の日本人たちの老後も
含めたビジョンを示す必要があるのです。そうしないと、日本人の
消費が拡大しない。それも、信念を持って行動できる構想です。

ここのコラムはこの信念がもてる構想を構築していると思います。
どうか小泉首相、このコラムの議論を参考にして、政治を行ってく
ださい。

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