538.パリ事情



管理人のTです。今回初めて欧州に行ったので、その報告をします。

まずパリに来たが、パリの街の佇まいが、思い以上にスッキリして
いる。その原因は、地上に電線がないためで、どんな小道にもない。
街全体に電柱がないため、スッキリして気持ちがいい。ビルの色も
クリーム系の色に統一されている。(ミラノはパリより白い)これ
は、パリ郊外の花崗岩でビルができているためで、また6F以上の
ビルは許可が必要なため、古ビルを改修して利用しているようだ。
このため、パリ市内は大きなビルが少ない。パリ郊外のラデファン
スに大きなビルを建てている。そこに新凱旋門がある。そこについ
ては後で。

また街の中にケバケバしい色が少ない。広告の規制があるはずだと
思う。それと、パリ全域には地下鉄網の発達もあり、観光客には、
移動がしやすい。街には自動販売機もあまり見かけなかった。ビル
の中や駅にはあるようだが、数は少ないようだ。パリだけでなく、
ジュネーブとミラノにも行ったが同じように電柱もないし、自動販
売機もない。

パリは他のヨーロッパの都市に比べ人工的な美しさ、人間の関与が
大きなウエートを占めた美しさがある。
ミラノは街全体がパリより雑然としている。これは、パリほどには
規制していないためであろう。パリの庭園は、幾何学的な刈り込み
をしていて、私は好きではない。そのパリと違って、自然のままで
植生も日本に似ているミラノの方がパリの人工的な自然観よりいい
と感じる。

エルメスやルイヴィトンの本店を見たが、日本人が非常に多いと思
う。エルメスでは若い女性がスカーフを20枚以上買っていたのは
、あまりいい感じでなかった。なぜか?その店にいるフランス人の
買い物客は50歳以上の年寄りですから、若い日本人の購買方法の
おかしさと日本人の金持ち加減がわかるであろう。

ルイヴィトンも同様な状態で日本人観光客が多い。この店は、客に
1人づつ対応するため客の列ができる。簡単な買い物でも時間がか
かる。製品番号を持っていったのに、1時間程度待った。簡単な買
い物をするには非効率なシステムである。

フランスは、1998年から景気が上向きになっている。1998
年とは、サッカーでフランスが優勝した年でもあるが。この年から
日本人たちが、高級銘柄の製品を大量に買ったためではないのか?

フランスは原子力発電を今も新しく建てている唯一の国であるが、
この電力を回りの国に売っている。欧州の都市にはトロルーバスを
多く見かけるが、70年代のオイルショックを体験して、バスのガ
ソリン化を止めたようだ。市電の多くの路線も残っている。原子力
発電の電気は、石油が入ってこなくても発電できるため、公共交通
機関を止めなくてもいいためでしょうね。

ユーロを持っていったが、フランス・イタリア、勿論スイスのどこ
でも、使用できなかった。大きなホテルでも使用できない。ユーロ
の価格表示は書いてあるのに支払いを拒否される。行く方は気をつ
けてください。

私は米国に行く機会が多いがボストンは欧州的な街と言われている
が、パリと比較すると月とスッポンの違いがある。ボストンは汚い
街であるが、パリは古いビルを修復したり、花崗岩の表面を削り、
クリーム色を復活させて、清潔感を保っている街です。このクリー
ム色にアクセントとして、深緑やオレンジ色の日よけや看板があり
、その全体と調和していて美しい。センスのある街になっている。

フランスは、ゴミ処理については積極的でないようだ。犬のフンが
いたるところに放置されているため、犬のフンを踏まないように下
を向いて歩くしかない。タバコもビルの中や街中で自由に吸ってい
る。そのタバコの吸殻も落ちている。しかし、ジュネーブはその点
、徹底的に掃除をするために綺麗である。ゴミ処理の見学をするな
ら、スイスかドイツ語圏しかないのかもしれない。そして、週36
時間勤務のジュネーブよりかいいが、店の閉まる時間は早い。

フランスの自家用車を見ると小型車が多い。ルノー、ブジョーが
中心であるが、ベンツ・BMWなどのドイツ車も見かける。ホンダ
の車はそれでも見かけるが、トヨタのヤリスは見ないですね。そし
て、ほとんど車はオートマ車ではなく、ギア切替えの車であった。

パリではルーブルもオルセ美術館にも時間がなくて、いけなかった。
ラデファンスが、今回の仕事の中心であったため、この街にいる時
間が長かったため。1935年から計画されて、1985年から建
築に取り掛かるというのですから、構想から完成まで50年以上が
経つ。
ジャンゼリゼ通りをまっすぐに延ばして、ルーブル美術館にある小
さい凱旋門と大凱旋門とラデファンスにある新凱旋門が一直線に結
ぶ計画は一貫しているが、その他の要素は、大きく違っている。

ラデファンスに入ると、街が2重構造になる。1Fは車の部分であ
り、2Fが人の歩く道になっている。この2Fから凱旋門がハッキ
リ見える。

ここにあるビジネス現場を見せてもらったが、1ケ月前から予約を
して、OKを貰っていたのに、準備がされていない。このため、
30分以上、待たされた。そして、英語で説明を受けたが、仏語な
まりが強く、半分程度しか聞き取れない。しかし、そこで見たフラ
ンス製品の高機能、最先端性には、脱帽した。さすがにフランスは
先端的なものにその気合が入っているように感じる。この製品は
まだ、日本には販売していないとのこと。

夜、セーヌ川の観光船に乗ったが、セーヌ川の水量が多いそうだ。
そう言えば、パリに着いてから雨がずーと降っている。この時期と
しては雨が多く、気温が低いとのこと。冬用のジャンパーを持って


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