米国の政権交代により、革命的な政策変更に世界が苦しんでいる。 大きな政策変化を受けて、世界の再構成が起こっている。この状況 を見ましょう。Fより http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/kak2/1207302.htm 245−2.中ロ友好に横たわる障害(上記URL)で、ロシアと 中国には、中央アジアの権益で競合関係にあると記述したが、この 記述を修正する必要が出てきた。中国とロシアは中央アジアでも、 とうとう、利害を調整したようです。国際的なテロリズムを戦うと 宣言したのです。これは、イスラム原理主義と、中国は離縁するこ とを意味するのですから、これ影響は大きいでしょうね。 なぜ、そのような戦略変更を中国に強いているかというと、米中関 係の悪化によります。米国に対応できる兵器を開発できるのは、 現状、米国以外ではロシアしかないのですから、中国としても、 ロシアの兵器で安全保障を担保するしかないのです。それは、ロシ アの力の復活ですね。新冷戦の足音がだんだん大きくなってきてい るのです。 米国と中国の関係悪化は、中国の経済に影響し始めているのです。 日本との関係悪化も引き起こす可能性があり、中国としても、影響 を無視できなくなって、機体返還をして、関係の修復に乗り出した のですが、米国の議会を納得させられるのでしょうか??WTO加 盟やオリンピックで米国がOKしないと、通らないことが多いので すが、その支持が米国はしないようです。しかし、1部の親中国派 の対応やロビイストの動きを注目する必要はあるが、中国が強硬で あると、議会の説得は無理でしょうね。 中国は、米国との政治的関係を悪化させると同時に、経済的関係を 強固にしています。モトローラの工場を建てる契約をしている。 中国は北朝鮮に対する援助も表明している。これは米国の台湾への 武器支援の対抗として表明されたが、中国と米国は当分、関係悪化 の連鎖を引き起こすでしょうね。 これに、日本はどう行動するかですが、アジアの盟主の座は中国で あり、一方の世界の盟主は米国ですから、日本は脇役でしかない。 この脇役は、どちらかに着くしかないのです。日本の出る幕はない。 そうすると、当然、米国に着くしかない。中国と米国の中間に位置 すると言う人がいるが、無理ですね。そんなの、米国が許さない。 日米同盟を堅持するしかない。沖縄の米軍基地も当分返還は無理で すね。沖縄基地は中国対応の前線基地になってしまった。 気になるのが、欧州の動きです。北朝鮮に行って、金正日委員長に 会い、EUとの国交正常化をするのですが、米国との協調外交から 独自外交色が強まっている。これこそ、米国と中国・ロシアの中間 に位置するポジショニングを取った動きになり、ドイツ外交の今ま での米国協調外交からフランスが提唱する独自外交にEUの外交が シフトしているようだ。欧州連合は、明らかに米国とは違う動きに なっている。米国が欧州に支持される外交から転換したため、EU が今までのクリントン外交を堅持しているとも言えるのです。 平和協調外交ですね。米国は自国優先、主義明示外交へシフトした のです。そう言えば、クリントンはローズ留学生でしたね。ダボス 会議や欧州の会議を重要視していたように思う。欧州の意向をある 程度、考慮していた。しかし、ブッシュ大統領は、米国の保守派の 支持を受けているので、あまり欧州を向いていない。 北朝鮮の金正男次期統領閣下も、日本のデズニー視察に来ていただ いのに、できずに返されてしまった。しかし、この裏には、YSさん がいうような動きを感じる。米国と欧州の壮絶なスパイ戦で、その 結果、金正男閣下の日本秘密訪問を察知したのでしょう。もし、 欧州の代表団が北朝鮮にいなかったなら、見つからずに視察できた でしょうね。残念でした。しかし、日本はなんと温情的なのでしょ うかね。欧米の認識では考えられない論理ですね。 ============================== EUの交渉はどうなる? YS CIA?が情報提供 男性らの動き(産経2001/0505)抜粋 「北朝鮮の金正日総書記の長男、金正男氏とみられる男性が日本に 入国しようとして拘束、強制退去させられたことに関連し、国際情 報筋は四日、男性らの情報は国際情報機関から日本の公安当局にも たらされたことを明らかにした。」 「男性ら一行はドミニカ共和国の旅券で出入国したシンガポールで 、一日に成田に到着する航空券を購入したとの情報が日本の当局に もたらされた。情報をもたらしたのは米中央情報局(CIA)ともそ の他の組織ともいわれる。CIAでは欧州連合と北朝鮮の接近を懸 念、監視体制を強化していた。」 ・・・ どこまで事実かはわかりませんが、『CIAでは欧州連合と北朝鮮 の接近を懸念』していることは間違いないと思います。下の記事を 関連付けてください。 独自の暗号化提唱へ 欧州議会、産業情報を防護(産経2001/0503) 抜粋 『【ワシントン2日=土井達士】米国が中心となった英語圏諸国に よる通信傍受網で、民間企業の活動なども監視しているとの指摘も ある「エシュロン」に関する調査を進めている欧州議会の特別委員 会が、「エシュロンや類似のシステムによる傍受活動が行われてい る」と結論づけたうえ、米国政府が関与しない独自のデータ通信暗 号化システムの開発などを提唱する方針であることが、同委員会な どがまとめた内部文書で明らかになった。』 『一部で主張されている、エシュロンが世界中のすべての電話内容 を傍受できるなどとの説に比べれば「実際の能力は限定されている 」としつつも、「とくに国益が絡む分野では、政府の情報機関が意 識的に高度な経済関連情報を提供している」と指摘、米国政府など の情報活動が産業目的に使われていることがあるとの認識を示した 。』 『日本国内では、青森県の米軍三沢基地内に一九八〇年代以降に相 次いで建設された衛星通信傍受用施設が「レディ・バグ」と呼ばれ るエシュロンに類似した作戦に用いられていることが米政府の機密 解除文書によって確認されており、日本の外交関連や企業の通信が 傍受・分析対象となっているともみられている。』 『一方、九八年に欧州議会に提出された報告は、エシュロンを運用 している五カ国のほか、日本も名指ししており、日本政府が何らか の形で米国主導の通信傍受体制に関与している可能性も高いとされ る。』 ・・・ 結局EUを中心に極めて重大な地殻変動が起きていることは間違い ないようです。問題は日本がそれに対応できているかどうか。 日本政府は正式にはエシュロンについてコメントしていないのでな んとも言えませんが、おそらく今のところは傍受・分析対象であっ て、EUが主張する「関与」には該当しないように思います。この あたりエシュロンに詳しい方のコメントお願いしたいですね。 ============================== Russia, China to boost ties Sunday, 29 April 2001 16:26 (ET) MOSCOW, April 29 (UPI) -- Russian President Vladimir Putin held talks Sunday with Chinese Foreign Minister Tang Jiaxuan as Moscow and Beijing demonstrated once more readiness to boost ties and broaden the scope of bilateral cooperation, the official Itar-Tass news agency reported. On Saturday, Jiaxuan and his counterparts from Russia, Kazakhstan,Tajikistan and Kyrgyzstan met at a meeting of the so-called "Shanghai Five" group to discuss issues ranging from global stability to regional security,from fighting international terrorism to weapons and narcotics smuggling in the Central Asian region. ============================== 2001/04/29−21:09 時事 中ロの戦略関係強化で一致=プーチン大統領、唐外相と会談 【モスクワ29日時事】ロシアのプーチン大統領は29日、モスク ワ訪問中の唐家セン中国外相と会談し、ブッシュ米政権の対アジア 、対ロ政策を念頭に、中ロ両国の戦略的パートナーシップを強化し ていくことを確認した。 ============================== 2001年4月28日(土) 3時5分 <ロシア>北朝鮮と軍事協力合意 米との確執、強まる可能性も ロシアを訪問した北朝鮮の金イルチョル人民武力相は27日、 クレバノフ副首相、イワノフ国防相と相次ぎ会談し、軍需産業およ び軍事技術分野での協力に関する枠組み合意や今年度の軍事協力合 意文書に調印した。今回の軍事協力合意を機に、今後、北朝鮮をめ ぐるロシアと米国との確執が強まるものとみられる。 [毎日新聞 4月28日] ============================== 中国側の機体調査の同意を評価 米副大統領 チェイニー米副大統領は29日、中国が偵察機に対する米国の立ち 入り調査に同意したことを認め、「前向きな動きだ」と評価した。 ただ、中国側への事故に関連した「支払い」について「機体返還の ための経費以外の補償は一切提案していない」と述べた。 米テレビの討論番組で語った。国防総省によると、偵察機の調査 をする米軍チームは沖縄・嘉手納基地で出発の準備を進めている。 中国との入国手続きが整い次第、海南島に向かう見通し。米政府は 、機体を取り戻すために、米チームを海南島に派遣し、修理が可能 かどうかの調査が必要と主張していた。 調査の際、米チームは中国が機内の装備をどこまで持ち去ったか などの機密漏れも調べるとみられる。副大統領は、機密の流出程度 は不明としながら、「中国が機体を十分に調べたのは間違いない」 と語った。(23:45asahi) ============================== ミサイル防衛計画を非難 中国がブッシュ米大統領演説で 中国の新華社通信は2日、核戦略に関するブッシュ米大統領の発 言を速報した。発言の趣旨とともに、「米国のミサイル防衛計画は 弾道弾迎撃ミサイル(ABM)制限条約に反し、世界の力の均衡を 破壊するとともに新たな軍備競争を引き起こしそうなため、広く国 際社会の非難を受けている。ロシア、中国、朝鮮(朝鮮民主主義人 民共和国)などの国は強く反対している」との説明を加えた。外務 省は2日朝までコメントを控えている。(13:51朝日) ============================== 中国、対米批判強める 「内政干渉なら代価」 中国政府の台湾事務弁公室の張銘清報道局長は27日、中国が台 湾を攻撃した場合、米が軍事介入する可能性を示唆したブッシュ米 大統領の発言に対し、「中国の内政を干渉する者は、その代価を払 うことになる」とけん制した。中国は米政府の台湾への武器売却決 定を深刻に受けとめ、批判を強めている。昨年の陳水扁政権誕生以 来、台湾に対するソフト路線を強調してきた中国だが、「非常手段 を考慮せざるを得ない」といった強硬論も伝えられ始めた。 張局長は「台湾問題の解決の方法は中国人が決めることだ。平和 的な解決を望むが、台湾独立の勢力には、必要な対応をとる準備が ある。米国の武器売却は海峡の緊張を高める」と強調した。 中国は武器売却は「米政府が『一つの中国』の原則に背いたこと を示す」(外務省スポークスマン)とし、国営新華社電は「事実上 の台湾独立支持だ」との国内専門家の声を伝えた。軍用機接触事故 では一定の抑えが利いていた対米批判が、一気に噴き出した形だ。 台湾当局に対する反発も強い。27日の同電は「台湾当局の両岸 関係への立場は後退し続けている」と評論。「台湾独立」の動きを 進めれば、「頭を割られて血を流すだろう」と武力行使の可能性を 警告した。 米国が売却を予定しているディーゼル潜水艦は、中国が90年代 初頭からフランスなどに台湾に売却しないよう圧力をかけてきたも のだ。台湾軍の飛躍的な戦力強化につながる「攻撃型の武器」(張 局長)とされ、軍事筋は「92年の前のブッシュ政権のF16戦闘 機売却に並ぶ意味があり、中国側の動揺は大きい」と話す。 ただ、現段階では、対米関係を決定的には対立させないとの基本 姿勢は維持されている。対中政策が十分に固まっていないブッシュ 政権に対し、一気に対抗措置を取ることは得策ではないとの計算も あるようだ。 ============================== 人権、ミサイル公式協議へ EU代表団、金総書記合意 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を訪れている欧州連合(EU )の首脳代表団は2日、最高指導者の金正日総書記を表敬訪問、3 日の公式会談の議題が固まった。記者会見したEU代表団によると 、総書記は人権問題やミサイル開発・輸出政策を取り上げることに 正式に同意した。 平壌市内の百花園迎賓館での表敬訪問は約15分。金総書記は冒 頭、「初めて訪れたみなさんにこの国への理解を深めてもらい、良 い関係が築ければいい」と期待を表明した。EU側が朝鮮和平プロ セスを側面支援する考えを伝えると、表情を崩しながら、「地方視 察に出かけていて、1時間前に戻ったばかりです」と話題をそらし た。 3日は南北和解プロセス、人権問題と北朝鮮の食糧不足、経済改 革、ミサイル政策、NGO(非政府組織)や国連職員の活動条件に ついて話し合う。ただし、中断している米国と北朝鮮間のミサイル 協議について、EU側は「再開を期待しつつ、介入はしないことを はっきり伝えた」(ペーション・スウェーデン首相)という。