515.パレスチナ問題



パレスチナ問題も火を噴いているので検討する。  Fより

パウエル国務長官がイスラエルの軍隊をガザから撤退させたが、こ
のままでは終わらないであろう。アラファト議長は戦闘を止めるよ
うに提案しているが、ハマスやレバノンのビスボラはやめるはずが
ない。

今心配なのは、シナイ半島にいるPKOの米国軍を撤退させている
ことである。これはイスラエル軍がシナイ半島に侵入する時、米国
軍と衝突しないためと見られる。これはエジプトとイスラエルの
摩擦を増やすことになる。

パウエル国務長官はここでも、イスラエルとアラブの中間に位置し
て、穏健にことを収めようとしている。しかし、この周辺諸国シリ
アやエジプト、イラクが、行動を起こすと中東戦争になる危険が高
い。また、イランからテロリストが送られる可能性もある。レバノ
ンのビスボラ自体がシリアとイランからの支援で行動しているので
すから。

アラファト議長は、自治地域の支配権を確立できていないことは、
今までの混乱から分かっている。このため、イスラエルはアラファト
を交渉相手とできない。ここでも混乱が続くことが明確だ。解決案
はないのであろうか??

解決案としては、昔から言っているように、パレスチナとイスラエ
ルの分離しかない。ヨルダン川西岸の入植地でイスラエルと地続き
の部分のみイスラエルとしないと、分離できない。そして、完全分
離すれば、暴力のガードができる。国境も設定できることになり、
少なくとも平和が確立する。しかし、シェロン首相はこの平和提案
は受け入れていない。そのため、当分混乱が続くことになる。
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Israel Cool to Arafat Proposal 
By DINA KRAFT, Associated Press Writer 
JERUSALEM (AP) - Yasser Arafat suggested that he and Israeli
 Prime Minister Ariel Sharon issue simultaneous calls to end
 months of deadly violence - but Israel says it wants to see
 action, not words from the Palestinian leader.

Sharon aides said Friday that the prime minister wants Arafat
 to issue stop-fire orders to gunmen instead of general 
declarations.

``The solution ... is not a declaration, but the issuing of 
an order by the chairman of the Palestinian Authority to his 
forces, and practical steps he must take to stop the terror 
and violence,'' a statement by Sharon's office said.
http://dailynews.yahoo.com/h/ap/20010420/ts/israel_palestinians.html
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Rumsfeld Addresses Sinai Withdrawal 
WASHINGTON (AP) - Defense Secretary Donald H. Rumsfeld said 
Friday that the administration's desire to withdraw American 
troops from a multinational peacekeeping force on the Sinai
 Peninsula does not reflect an effort to distance the United 
States from the Middle East.

Through a spokesman, Rumsfeld took issue with Raanan Gissin, 
an aide to Israeli Prime Minister Ariel Sharon , who commented
 Thursday on news reports that Rumsfeld had sounded out Sharon 
last month about a possible U.S. withdrawal from the Sinai.
http://dailynews.yahoo.com/h/ap/20010420/pl/us_israel_1.html
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2001年4月19日(木) 7時19分 
イスラエルのガザ地区攻撃は対立悪化を招く=クック英外相
(ロイター)
[ロンドン 18日 ロイター] 英国は、94年以来パレスチナ
自治区となったガザ地区に対するイスラエルの攻撃が、アラブ諸国
の対立を悪化させ、和平交渉の再開をさらに遅らせる、との見解を
イスラエル政府に伝えた。 
 クック英外相は、イスラエルがガザ地区の一部を24時間にわた
って占領していることについて、米国の非難を踏襲し、パレスチナ
による迫砲撃への報復として「行き過ぎており、不釣り合いだ」と
述べた。 
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2001年4月18日(水) 10時15分 
<中東情勢>米国務長官がイスラエルの武力使用は過剰と批判
(毎日新聞)
【ワシントン17日布施広】パウエル米国務長官は17日、流血が
続く中東情勢に関して声明を発表し、イスラエルとパレスチナ双方
に自制を強く呼びかけるとともに、イスラエルの武力使用は「過剰
」であると批判した。ブッシュ政権の発足以来、米政府がイスラエ
ルを批判するのは極めて異例だ。 

 パウエル長官の声明は中東での武力衝突を「深く憂慮する」と述
べ、パレスチナ自治政府に対してはパレスチナ解放機構(PLO)
が決定した「テロ放棄」の約束を守り、住民の暴力行為を抑えるよ
う要請。イスラエルにはガザ地区からの撤退を求め、「双方の対立
は軍事的手段では解決できない」と強調した。 

 また、ガザでの衝突はパレスチナ側の攻撃で激化したとの認識を
示す一方、「イスラエルの反応は過剰であり不釣り合いだった」と
述べ、シャロン政権の強硬策を批判した。イスラエル軍がレバノン
領内のシリア軍施設を攻撃したことについて、声明は「憂慮」を表
明するにとどまり、特段の批判をしていない。 
[毎日新聞4月18日] ( 2001-04-18-09:50 ) 


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