512.日本外交の試練



小泉内閣ができた。そして、田中外相となった。さあ、どうなるか??
田中元首相の外交は、国益を追求した外交であったが、米国の国益と
衝突して、ロッキード事件を仕組まれて、辞任せざるを得なかった。

外交は、脅しと騙しの2つの手で懐柔しようとする国家間ゲームである
と考えられる。そのいうに考えると、北朝鮮の外交は、核やロケットで
脅していたが、その脅しの外交に限界がきたので、平和の演出をした
騙しの外交に変化した。そして、現在、その騙しが米国に見破られて、
行き詰まり状態になっている。そのため、韓国からの援助を引き出すた
め、また脅しの外交に戻る可能性がある。日本に対しては、一貫して
脅しの外交を続けている。EUへ北朝鮮は平和攻勢をかけているが、
日本や米国との友好が重要と言われている。

米国の外交も、とうとう騙し騙しの外交から脱却した。中国等の国家間
関係を平和友好から緊張関係にして、脅しの外交に転換している。
中国もこの脅しの外交をしているため、緊張関係を強めることになる。
米中関係が敵の関係になると、世界、特に東アジアに与える影響が大き
い。日本と米国の同盟関係を一層強化すると言っているため、当然中国
とは緊張関係になる。新冷戦の状態になる。中国のカントリー・リスク
は大きくなることで、中国からの安い品物を輸入している商社やメーカ
は大きな障害に突き当たる可能性がある。中国から他の諸国に転換を
思考する必要があると思う。

米国と中国はどちらも中華思想の国であり、そう簡単に妥協できない。
経済関係より敵味方の関係を重要視する国であり、その面からも、日本
のような商人国家とは違う。

日本と米国や中国との関係は、いつも米国・中国の武士国家に日本の
商人国家が、ぺこぺこしている印象がある。それでいいという人もいる
が、日本はどちらかの選択を求められている状態になってきたようだ。
こうなると、米国を選ぶ必要しかない。中国の選択はない。

米国の恐ろしさは、本気になると中国の共産主義の崩壊まで、突き進む
可能性もあり、中国の自制を求めたい。軍の独走は、戦前の日本と同じ
で、敗戦という重大な結果になる可能性がある。日本は、中国と米国の
間で巻きこかれることは確実で、その準備をする必要があるのでしょう。

コラム目次に戻る
トップページに戻る