510.小泉首相への期待



小泉首相が確定したので、そのフロフィールを見ておこう。Fより
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小泉 純一郎 [こいずみ じゅんいちろう] 
経 歴 
生年月日  昭和17年1月8日生(59歳) 
学歴  県立横須賀高校、
慶應義塾大学経済学部卒業 
経歴 
昭和47年衆議院議員初当選(30歳)以来10期連続当選。
党財政部会長  
衆議院大蔵常任委員長。党全国組織委員長 
党医療基本問題調査会長 
党筆頭副幹事長 
厚生大臣(4回)郵政大臣を歴任 
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自民党が挑むべき「5つの基本方針」 


 【1】自民党の改革と新しい政治システム 
[1] 「派閥あって党なし」と批判される自民党の悪弊を打破し、
派閥順送り人事をやめ、当選回数にこだわらず、若手及び女性の適材
を閣僚に登用する。 
[2] 衆参両院の候補については、政治を志す有為な若者に道を開
くため、一般公募などによって、予備選挙の導入を図る 
[3] 地方党員の声を生かすため、総裁選挙は党員投票を重視する。 
[4] 内閣総理大臣の選出のしかたについて、首相公選制の検討に
着手する事も含め、調査会を設ける。 

 【2】経済・産業の改革 
[1] 不良債権の処理・都市の再生を初めとした「緊急経済対策」
を実行する。2、3年以内に金融、産業の再生の目処をつけ構造改革
を進めて景気の回復を図る。 
[2] 一層の規制緩和を推進して新たな産業と雇用を創り出すとと
もに、雇用対策を充実する。 
[3] 科学技術創造立国
最先端分野への研究開発投資に力を入れ、世界一の科学技術立国を目
指す。 
[4] 活力ある中小企業
明日の日本経済をになう活力のある中小企業育成のため、金融など有
効な施策を進める。 
[5] 安全で安定した農業
地球規模で人口が急増するなか、安全で安定した農業を確立し、自給
率向上に努める。 

 【3】 21世紀の外交・安全保障 
日米友好関係を外交・安全保障の基軸としつつ、近隣諸国との友好関
係と関係改善を図る。 

 【4】行財政改革 
[1] 財政改革
次の世代に借金のツケを回さないよう、国債発行の抑制につとめ国、
地方を通じた財政健全化を目指す。 
[2] 社会保障改革
年金、医療、介護の3本柱について、「自助と自律」の精神を基本に
、高齢世代と現役世代の負担と給付の均衡を図り、持続可能な制度を
再構築する。 
[3] 行政改革
民間でできることは民間にゆだね、地方に任せられることは地方に任
せる。
郵政事業については、民営化についての考え方の基本は変えないが、
当面、郵政3事業の公社化と郵便事業への民間参入を実現し、党内議
論を踏まえたうえで、さらなる改革を進める。 

 【5】社会・教育改革 
[1] 教育改革
小学校の教育は基礎学力を身につけることを徹底するとともに、小
中高校に習熟度別学級の導入を促進する。日本の歴史、伝統を大切
にし、心身の健全な発達に力を入れる。また、大学の研究と経営に
競争原理を導入する。 
[2] 環境先進国
あらゆるモノの再利用と土に還す循環型社会を目指し、ゴミゼロ社
会を目標にした施策を進める。 
[3] 安全な社会
凶悪犯罪を撲滅し、司法改革を進め、日本の「安全神話」を復活さ
せる。
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小泉純一郎 まず経済に関していえば、不良債権処理を早く進めな
いと、新しい発展の可能性のある産業に資金がいかない。これを早
急に進めていきたい。これは森内閣が昨年12月に決めた、新たな
経済成長に向けての新構造計画、これにいいこといろいろと書いて
あるんですよ。提言されているんです。これを確実に実行に移す。
特にゴミをゼロにしようじゃないか。ゴミをゴミとして捨てるんじ
ゃなくて、ゴミを次の資源に使うための科学技術の研究開発とか、
無駄な廃棄物の処理等について、科学技術を生かして新たな産業に
向けていく。循環型社会。ゴミゼロ作戦。これは新しい21世紀の
世界を考える上で、地球環境保全、自然との共生で、非常に重要な
ことだと思う。これについて、刺激を与えること。これは新内閣、
非常に重要な仕事だと思います。

借金を増やせば景気回復するものじゃないという点が違うと思いま
すね。私の、「30兆円以下に来年度予算も抑えなさい」という方
針、けして無理じゃない。今年は28兆円で済んでるんです。税収
が50兆円ぐらいしかないのに、30兆円以上借金をしないと予算
編成できないということ自体、異常だと思います。
 なおかつ、今や孫子の代にツケを残すどころじゃないですよ。借
金したって借金が政策上に使えないんだから。30兆円借金したと
しても、20兆円程度は今までの国債を買ってくれた人の懐に入っ
ちゃう。しかも建設国債よりも赤字国債は倍ですよ。そういう時に
、もっと借金しろと。現在の納税者が借金の負担に喘いでいる。自
分たちの税金が、全部今までの国債費にいっちゃう。利払いに回っ
ちゃう。全国民の所得税は約18兆円ぐらいですよ。この18兆円
が全部借金の利払いに回っちゃう。これを異常と思わないほうがお
かしい。だから今や借金は孫子の代にツケを回すどころじゃない、
納税者が今までの借金の返済に四苦八苦している。この時に及んで
、私の「30兆円以下に抑えろ」という議論が緊縮財政だの、景気
に水をさすだのということのほうがどうかしている。私はそう思っ
ています。

私は、選挙制度改革議論をするならば、首相公選制度の導入を現実
的な政治課題に乗せたいと思います。その中で、首相公選制度と、
議会はどういう選挙にするのかと。中選挙区がいいというのも一つ
の方法だ。しかしその際は、あくまでも総理大臣の選挙を国民投票
に委ねるという、この制度は一緒です。
 議会をなくせと言ってるんじゃないんですから。首相公選制度と
今の議会を残すんですから、その新しい首相公選制度の下での議会
の選挙制度はどうあるべきかという場合について、中選挙区議論に
ついて否定するものではありません。

8月15日に参拝するかどうかでいつも批判の対象になる、総理大
臣は。私は戦後日本政治の出発点は、尊い命を犠牲に日本のために
戦ったあの戦没者たちに、敬意と感謝の誠を捧げるのが政治家とし
て当然だと思います。まして総理大臣に就任したら、8月15日、
戦没慰霊祭が行なわれるその日に、いかなる批判があろうとも必ず
参拝します。

(総裁の会見)
「構造改革なくして景気回復なし」という姿勢は、貫いていきたい
。そして緊急経済対策等をいま考えていますから、案が出来ていま
すから、その中でできることはどういうことかなと。また補正の話
は、いまの段階でする話じゃありませんね。私の30兆円以内に国
債の発行を抑制していこうというのは、これから概算要求が始まり
ますから、来年度の予算の方針です。そういう中で構造改革をして
いきたい。

これは私の持論でありますが、公社化後に民営化を検討すると。い
ま公社化は決まっています。来年は、民間参入をどういう方法でや
るかという法案が出ます。そうすると、再来年に民間参入が決まり
ますね。そうすると、公社化になる。その時点で、民営化をいつの
時点でできるかの検討を、すぐ始めていかなきゃいかんなと思って
います。

私は、マイナス成長にしろとは言ってないんですよ。やるべき改革
をした場合には、ことによるとマイナスになるかもしれない。しか
し、それはやむを得ないんじゃないかと。将来に対する展望を示せ
ば、やるべき改革をすれば、そういう覚悟があればマイナスになら
ないかもしれない。
 そして30兆円以下に抑えるというのは、大甘ですね。考えてみ
れば、50兆円ぐらいしか税収ないのに。その中でやれば、そうい
う覚悟さえあれば、結果的にマイナス成長にならないんじゃないか。
 と同時に、アメリカも、イタリアも、スウェーデンも、マイナス
成長になって構造改革を始めたんですね。そしてプラス成長になっ
ています。そういう点から考えれば、日本はまだマイナス成長にな
っていませんから、円もドルに対してはこの10年間、ずっと価値
が高まってきた。イギリスの場合も、「イギリス病」といわれた段
階でも、いろいろ改革をやって立ち直ってきた。それでも、かつて
に比べると今度は、日本の円の価値は5分の1以下でしょ。そうい
う点を見れば、まだまだ日本は余力はありますね。そんなに悲観す
るもんじゃない。
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(Fのコメント)
このコラムで主張していたことを、基本的に実行すると、小泉新首相
は言っているので、期待しよう。


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