503−2.北朝鮮の今



北朝鮮について、長いことこのコラムで論議しなかったように思う。
北朝鮮の動向を検討しよう。   Fより

北朝鮮の最高人民会議で、国家予算が公表された。10年前より減
少しているが、ここ2年より増額になっている。しかし、基本は、
諸外国からの経済支援を期待している。支援により経済再建をする
のであるから、どういう状況かが判断できる。まだ苦しい経済状況
であることは間違いない。

米国は北朝鮮と交渉する状態ではない。北朝鮮は、このためEU諸
国に接近している。この効果が出てきている。1つは、ドイツから
肉援助の輸送費も援助してもらいことになった。ベトナムからは、
5000トンの米を援助してもらいことになったなど。

しかし、最大の援助国は韓国である。この韓国は、現代の元会長死
去により金剛山観光の行方も見えなくなっている。現代は現時点で
観光代金を北朝鮮に支払っていない。そして、その代金を韓国政府
は肩代わりする方向ではない。このため、資金援助の大きな柱がな
くなっている。

このため、韓国へ訪問して、金日正委員長は資金肩代わりの交渉す
るのであろうが、どうでしょうね。減額される可能性もあると思う。
今、韓国は米国関係との調和を取る必要があり、大きく譲歩できな
いようですから。
そして、本当は日本からの資金援助が北朝鮮は必要なのです。しか
し、拉致問題があり、米国との関係もあるので日本との交渉を面子
からしないのです。しかし、欧州でも米国・日本との交渉が必要と
言われたはずです。金委員長はどう出てくるかですね。まだ、日本
だけは脅しですか??米国とは脅しではすまされない。
米国との関係も、北朝鮮から悪化させている。これは、米中関係悪
化を受けて、中国との同盟を再構築するためであろうか。今後は、
韓国をどう米国から引き離すかと検討しているように思う。しかし
、米国にも気をつけないと、韓国を米国が脅して、朝鮮半島の両国
での合意を反故に可能性もある。
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2001年4月9日(月) 23時5分 
<北朝鮮>最高人民会議終了 外国支援獲得による経済再建明確に
(毎日新聞)
 ブッシュ政権による朝鮮民主主義人民共和国政策転換などの影響
が注目された北朝鮮の最高人民会議第10期第4回会議が5日開か
れ、1日だけで終了した。北朝鮮指導部は、今会議で経済が最悪の
状態を脱したと宣言し、金正日総書記体制の長期安定を目指して、
外国支援獲得による経済再建策をより明確にした。 
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独の対朝牛肉支援、輸送費28億円はEUが負担
by ベルリン=劉載植(ユ・ジェシック)特派員 

ドイツが朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に支援する牛肉4万ト
ンの輸送費5000万マルク(約28億円)は欧州連合(EU)が負担する
予定だと有力紙フランクフルター・アルゲマイネが12日、報道した
。
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「金総書記、7月末以前の訪韓可能性が高い」
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金正日(キム・ジョンイル)
国防委員長が、第2回南北首脳会談のため7月末までに韓国を訪問
する可能性があるが、北朝鮮はまだ訪問時期についての論評を避け
ていると欧州のある外交官が13日、述べた。 
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北朝鮮「米朝合意破棄されても失うものない」 日経
 【ソウル15日=橋本隆祐】ラヂオプレスによると、朝鮮民主主義
人民共和国(北朝鮮)は14日、国営の朝鮮中央放送など公式メディ
アの論評を通じて、「朝米間で合意されたすべての事項が破棄され
ても、わが方には失うものは特にない」と訴え、米ブッシュ政権を
強く非難した。


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