465−1.タリバーンの蛮行



イスラム原理主義者のタリバーンは、イスラムの教えに忠実であろ
うから、イスラム主義国以外の国の意見を排除するでしょうね。

国際世界の要望を聞かないと、米国・ロシアなどがタリバーン潰し
を支援する材料になるため、このアフガン侵入にいい口実を作るこ
とになり、タリバーンにとっては、敵を増やし、パキスタンなどの
味方を減らすことになる。安保理事会に非難決議案が出る可能性も
あり、タリバーンの宗教的な意地が、トンでもない結果になる可能
性が高い。

米国・ロシア両国はその軍事力を共同で使用できる場ができ、今ま
でギスギスした関係になっているために、米ロ関係の修復にはいい
のではないだろうか??
この時、パキスタンはどうするかであるが、恐らく、米国に追随せ
ざを得ないだろう。このため、タリバーンを支援する国はなくなる
。このため、1年以内に山岳部以外は、米国等が支援するグループ
が支配することになるでしょうね。いつ、侵入するか??

タリバーンは、イスラム教の協議に忠実なだけではない可能性はあ
る。世界にいる原理主義者に米国へのテロを進めるために、宣戦布
告するためとして意図している可能性はある。この時は米国として
も、要注意でしょう。我々日本人もどこでテロに巻き込まれるか分
からないことになる。
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先日、アフガニスタンを実行支配している武装集団タリバンが、
バーミヤンに仏教遺跡の破壊を宣言し、既に一部を破壊したと報道
されましたが、
(もうすでに全て破壊してしまったかも知れませんが)
イスラム諸国ではどのように報道されているのでしょうか?
また、このようなことがあると、極端な話「タリバンのようなイス
ラム原理主義者は全人類の敵だ!」とか思う人が私も含めて出ると
思いますが、(なにしろ、他の宗教と共存できないのですから)
イスラム諸国はどう思っているのでしょう?
普通に考えればイスラム教のイメージダウンになると思うのですが?
深読みすれば、これで得をするのはイスラエルとか米国なのでしょ
うか?

うみ
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タリバーンに仏像破壊の中止を呼びかけ 国連総会  

 アフガニスタンの支配勢力タリバーンが中部バーミヤンの仏像な
ど歴史的遺産を破壊した事態を受けて、国連総会は9日、タリバー
ンに対し破壊活動を即刻中止しするよう全会一致で決議した。アナ
ン事務総長はパキスタン政府首脳とアフガン情勢などについて会談
するため、同日、イスラマバードに向かった。現地でタリバーンの
ムタワキル外相と会って、破壊の中止を呼びかけるとみられる。
 総会決議は、破壊中止のほか国連加盟各国にバーミヤンの仏像な
ど歴史的遺産の「一時的な移動を含めた技術的保護策に協力するよ
う」呼びかけている。総会で演説した日本の佐藤行雄国連大使は破
壊の中止を訴えると同時に、長く戦争と自然災害に苦しむアフガン
の人々にたいして、「国際社会が即座に対応することが必要だ」と
指摘した。

 アナン事務総長のパキスタン訪問は核問題や平和維持活動などが
主な懸案だったが、バーミヤンの仏像破壊を受けて、タリバーンへ
の対応が最大の焦点となってきた。(3/1011:33朝日) 
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タリバーン、国連特使の仏像保護要請を拒否  
 アフガニスタンのイスラム原理主義勢力、タリバーンの本拠地カ
ンダハルを訪ねていた国連教育科学文化機関(ユネスコ)のラフラ
ンス特使は5日、パキスタンのイスラマバードに戻った。特使は、
仏像の破壊をやめるようにとの要請にタリバーン側が応じなかった
と地元記者に説明した。
 イスラマバードからの報道によると、特使は、同勢力のムタワキ
ル外相と長時間会談した。中部のバーミヤンにある2体の大仏など
の歴史的な意義を強調し、保護を求めたが、タリバーン側は同意し
なかった模様だ。特使は、アフガニスタン以外のイスラム法学者に
も相談するよう求めた。破壊指令を出した最高指導者のモハマド・
オマール師に直接申し入れるため、再度アフガニスタン入りすると
いう。

 ムタワキル外相は会談後、「指導部に要請を伝えるが、偶像破壊
の決定が変更される兆しはないと特使に伝えた」と話した。

 また、沼田貞昭・駐パキスタン大使は5日、タリバーンのザイー
フ大使にイスラマバードで会見。大仏がすでに破壊されたなら、
国外に運び、日本の資金で修復したいと申し入れた。

 カブールからの報道によると、オマール師は5日、「バーミヤン
の大仏をふくむ国内の彫像は、アフガニスタンの歴史遺産のうち1%
にすぎぬ。我々は偽りの偶像を破壊しているのだ」と同派のラジオ
を通じて声明を発表した。また、「異教徒の合唱に加わらないよう
に、世界のイスラム教徒に求める」と、仏像保護を求める各国の声
を無視する態度をとった。
(3/523:17asahi) 
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バーミヤン大仏、きょうにも完全破壊 タリバーン情報相  
 アフガニスタンからの報道では、中部バーミヤンの大仏に対して
イスラム原理主義勢力・タリバーンの兵士らが銃撃するのを住民が
目撃し、4日、首都カブールで証言した。同大仏破壊について、タ
リバーン関係者以外の確認は初めてだ。同勢力のジャマル情報・
文化相は「5日までに残る(破壊)作業を終わる」と述べた。世界
的な文化遺産の行く末は絶望的な情勢だ。
 「兵士が2つの大仏に対空機銃を撃つのが見えた。3日前だ。
兵士が近くに行かせず、どれぐらい壊れているかは見えなかった」
。バーミヤンから来た住民がAP通信に語った。タリバーンは同地
方を封鎖し、自国の記者に対しても立ち入りを禁じている。

 同勢力は先月26日に最高指導者ムハマド・オマール師が出した
破壊指令の実施のめどを1週間としている模様だ。すでに、5世紀
前後の作とされる2体のバーミヤン大仏の頭と脚を爆薬や砲撃で壊
したと話しており、国連をはじめとする世界からの自制の求めにも
かかわらず、完全な破壊に向けて進んでいる模様だ。

 同勢力のムタワキル外相は4日、同勢力の分析で世界的に知られ
るパキスタン紙ニューズのラヒムラー・ユスフザイ記者に破壊指令
が出た経緯を電話で伝えた。それによると、外相は「内戦で閉鎖さ
れていたカブール博物館の再建も進め、再開を前に、情報・文化省
などが、所蔵の仏像などをどうすれば良いかオマール師に尋ねた」
という。師がイスラム法学者たちに諮問し、「保持も展示もならぬ
」とのファトワ(宗教判断)が出たのに基づいて破壊指令を出した
という。イスラム社会では聖職者であるイスラム法学者の判断は
絶対的とされる。命令は覆せないと外相は話している。

 また、同外相はこの日、イラン政府から仏像を預かるとの申し出
を受けたが、仏像が反イスラム的であるため応じられない、と丁重
に断ったという。

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)が派遣したラフランス特使が
この日、タリバーンの本拠である南部カンダハルに着いた。ムタワ
キル外相と会談する。同外相は「我々の政策を説明するいい機会だ
」というが、破壊を中止する余地はない模様だ。
(3/503:10asahi) 


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