460−2.リバタリアニズムについて



副島さんを中心としたグループの主義であるリバタリアンを検討
しよう。  Fより

リバタリアリズムは、諸個人の経済的自由と政治的自由を、共に
最大限尊重する思想というものだろう。
        大 リバタリアン  大
            I
リベラルーーーーーーーーーーーーーーーーーーー保守派
大           I            大
個人的自由   少  権威主義 少    経済的自由

個人的自由が大、経済的自由が少なのがリベラル。
個人的自由が少、経済的自由が大なのが保守派。
個人的自由も少、経済的自由も少なのが権威主義。

権威主義の極端な場合が、全体主義になる。それと同格に、ファシ
ストや共産主義がある。日本の保守主義者と呼ばれる人たちは、
グローバリズムや規制緩和の動きに反対する傾向があるため、ここ
での保守派ではなく、権威主義に近い位置にあるようだ。

リバラルは、福祉社会リベラルと呼ぶと一層わかりやすい。左翼的
立場であり、保守派は右翼的立場である。

しかし、リバタリアンは個人の自由をすべて尊重するという点で、
左翼とも右翼とも違う立場で首尾一貫した立場になっている。

国家の干渉が小さい必要があるため、小さな政府を指向することに
なる。福祉国家がなくなると人々の暮らし向きは悪化すると言うが、
むしろ非効率な官僚機構より市場に経済を委ねた方が、生活が向上
すると主張している。このいい例が、ドイツのゴミ問題解決で見せ
たゴミ回収の有料化と、リサイクル費用の無料化。この大部分を
民間企業が行っているが、行政の一律な対応とは違うゴミ行政にな
って、結果的にゴミを減らすことになる。このように民間企業が、
その分野に乗り出す環境を整えれば、行政の大きな部分は民間に
委託できるという立場。このために、官僚機構に否定的であり、
政府の権限を制限を提案している。その米国での論客がブキャナン
だ。

老人介護も政府、地方自治体が行わないで、民間に任せることが
必要だ。競争原理が働く仕組みを作ればいいのである。その仕組み
ができれば、黙っていても民間企業は、乗り出してくる。

国家の任務は、国防、外交と司法、警察などであろうか??


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