447−1.科学技術による需要創造



消費者の需要喚起、需要創造をこのコラムでは強調している。Fより
そして、その需要創造の柱は、新技術の開発になるのです。新分野
創造ですね。新技術として、遺伝子解読、IPV6などの新インタ
ーネット技術、燃料電池などの新エネルギー技術であろう。

林原さんによると、遺伝子工学は大きな商売にはならないと言う。
一人一人の遺伝子を調査する手間がかかり、企業が真剣に取り組む
分野ではなく、大学とか政府系の研究機関でやる仕事であるとのこ
と???私はこの分野は、評論できるスキルを持っていない。

IPV6は、インターネットの範囲拡大になるが、機器コントロー
ルやその他機器間の通信に使うためには、通信品質が問題になる。
電文保障がないと、ダメでしょうね。それと、機器間のプロトコー
ルの標準化など。まだまだ、研究や標準化などの作業がある。
しかし、この分野も、応用範囲を絞ると、面白いことができる。
そして、機器間通信ができるようになると、トテツモナイ新規市場
が出来る。この分野は、ITと機器屋の境界領域であり、どちらが
先に確立するかだ。機器分野の人たちは、自分の分野を守ろうとし
て、BAC−NETという標準化をしているが、今後の動向は、
フラットなOPEN化で、そのままであると、IT分野の会社が
この領域を、取ることになるでしょうね。それと、今後の姿がハッ
キリしているのであるから、ビル等のオーナーに、2年後ダメにな
るものを進めるは、どうかと思う。機器屋のエゴ丸出しになってい
る。通信分野の人たちはもう少しビルオーナーにアピールするべき
でしょうね。

燃料電池などの分散電源も今は、値段が高い。この値段の下落が起
これば、希望が持てると思う。この分野ではマイクロ・ガスタービ
ンや太陽電池、風力発電など、いろいろな分散電源の話があるが、
まだ、価格的な面で問題があるようだ。現在の電力会社からの電力
料の方が安い。しかし、値段が下がると、一気に移行される可能性
がある。この分野も周辺領域まで含めると、大きな新規市場が、開
けている。
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ヒト遺伝子は予想より少ない3―4万個 ゲノム解析発表  

 ヒトゲノム(人の遺伝情報全体)の解読を進めてきた日米欧など
の国際研究チームと、米遺伝情報解析会社セレラ・ジェノミクスそ
れぞれの解析結果が11日、明らかになった。遺伝子の数は
2万6000―4万個と、これまで考えられていた10万個の半分
に満たなかった。成果は病気の解明や新薬の開発などにつながると
期待される。
 ゲノムは細胞の核にあるDNAに記録されている。その所どころ
にたんぱく質の設計図である遺伝子がある。受精から誕生、成長、
老い、そして病気……。その時々に遺伝子が必要な役割を果たして
「生命」をつくり、維持している。

 解読成果はこうした現象や生物進化の解明、人とは何かという研究
に役立つ。昨年6月に「解読完了」が宣言されたが、詳細がわかる
のは今回が初めて。

 ヒトゲノムは約30億個の文字(塩基)からなり、理化学研究所
や慶応大などが加わる国際チームが解読したのは91%で、セレラ
社が95%。細部に違いはあるものの、両者は大筋で一致している。
国際チームは2003年までに100%の解読をめざす。

 遺伝子数について、国際チームは3万―4万個、セレラ社は
2万6000―3万9000個と発表した。すでにわかっている
遺伝子と似たものを探したり、理化学研究所のマウス遺伝子の解析
と比較したりして推定した。

 この数は、ショウジョウバエや線虫の2倍ほど。これまでの遺伝
子研究や、高度で複雑な生命活動などから、ヒトの遺伝子はほかの
生物に比べてたくさんあるとみられていたが、それほどでもない結果
になった。

 たんぱく質の情報を直接担う部分はゲノム全体の約1.5%に過
ぎなかった。
 限られた遺伝子がどうして多様な働きを生み出すのか。これを解
き明かすことが、医学・生物学研究の重要な課題になった。

 セレラ社は5人の男女でゲノムを比較。99.9%は共通で、
体質など個人差を生む違いはわずかだったと明らかにした。

 国際チームの論文は15日発行の英科学誌ネイチャーに、セレラ
社の論文は16日発行の米科学誌サイエンスに掲載される。
(2/1301:22asahi) 
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「IPv6」、NTTなどと実証実験・総務省  日経
 総務省は次世代のインターネット通信手順「IPv6」を米国に
先駆け実用化するため、NTTコミュニケーションズやソニー、
東芝、日立製作所、三洋電機などと共同で実証実験を2001年度に始
める。ネット上の端末を識別するために必要なアドレスが無制限に
増やせるIPv6の特長を生かし、家庭用ゲーム機やテレビなどを
ネットに接続できるようにする。安全性の高い課金技術や多様な家
電で利用可能な閲覧ソフトも開発する。総務省は家電によるネット
利用を実用化、2005年にネット先進国となることを目指す。 
 IPv6はインターネットを利用する際に不可欠なアドレスをほ
ぼ無制限に与えられるため、パソコンだけでなく家庭内の電子レン
ジやエアコンなどあらゆる家電をネット上で接続してもアドレス数
が不足することはない。またネットと接続した時点で各機器にそれ
ぞれ個別のアドレスが自動的に付与されるため、キーボードなど
入力装置をつけにくい家電製品でもネット接続が容易になる。 
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燃料電池車、来年化にも実用
 燃料電池を使った自動車の開発が、実用化に向け最終段階に入っ
た。独ダイムラークライスラーとマツダは13日、試作車の性能を調
べるため国内の一般道路で走行試験を共同で始めると発表。ホンダ
も独自開発した電池を使って、米国で公道試験を始めた。環境負荷
の低い燃料電池はガソリンエンジンに代わる次世代の動力源として
注目され、電池に必要な水素の供給方法や装置のコスト削減など
課題を克服すれば、自動車の業界地図が塗り替わる可能性すら秘め
ている。3社のほかトヨタ自動車や米ゼネラル・モーターズ(GM)
なども性能テストを急いでおり、各社は1―3年後をメドに実用化
に踏み切る方針だ。


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