437−1.人口減少のメカニズム



「日本はなぜ縮んでゆくのか」古田隆彦 情報センタ出版局
を読んで、人口減少のメカニズムが分かったようなので、その解説
と、そこからの発展系を見たいと思います。  Fより

この本では人口波動法という予測方法を提唱しているが、人口は人
口容量の拡大見通しが強い時には人口は急増し、拡大見通しが立た
なくなると次第に停滞して、ついに減少に陥る。
そして、現在この人口容量の拡大が止まり、このため、人口も減少
になっているのです。現時点と元禄末期の状況は同じだようだ。

人口は、環境の範囲内に収まるように制限する文化的、生理的な対
応が出てくる。そして、その結果、ロジスチック曲線になるはずで
あるが、安定点になると今後は人口減少の方が大きくなり、人口は
、安定点に留まらずに減少する。

人間は、なぜ太古から増えつづけてきたのでしょうか?これは、人
口容量を高めてきたことによります。そして、抑制方法としての
「文化」を持っているのです。この2つの仕組みで人口を制御して
いるのです。文化的抑制には1つが避妊、出産抑制、2つには移住
などがある。

今後の日本はどうなるか、日本は子供の経費がかかり過ぎであるた
め、少人数の子供しか作れない現状にある。子供に大学を出させる
のは親の義務になっている。すると、私立の学費で年間150万円
程度は必要である。これは重たい。このように、子供の養育費が、
高いため、生まないのでしょうね。もう1つが、女性の社会進出で
結婚年齢が高くなっている。今後益々、女性の社会進出に期待が掛
けられている。

日本の社会は、人口減少と若年層が少数になるために、ピラミッド
構造からフラット構造に変革していくことになるのでしょう。フラ
ット構造が行き着く姿は、個人個人の関係で、ビジネスができる仕
組みになるのであろうと思います。いまは、その過渡期で、年功序
列的給与から実力主義的給与になるようであるが。
この方向に、企業も向かう必要があるのですが、どこまで考えられ
ているのでしょうかね??

人口減少により、日本経済が没落すると考えるのは、おかしいと、
この本では言っている。外国人の流入も考えるべきとの意見もおか
しいそうだ。ここも、議論の余地がありそうですね。


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