387−2.北朝鮮と米国について



(Fより)
NO.383−1で検討したのですが、米国のクリントン大統領の
動きがおかしいので、再度、この問題を検討しよう。

前回の記事を北朝鮮政府が見ているような展開になってきた。
前回の記事内容を再度転載すると、
しかし、とうとう、米国に共和党政権ができた。これは、北朝鮮に
よっては、いいことではない。クリントン大統領を騙してでも、
訪朝させるべきであったと思う。そして、米国の不干渉の言質を取
ることが必要であった。少しの譲歩(たとえば、ミサイル開発停止
やテロリストの海外追放)はいいので、あくまでも米国の軍や産業
界にある戦争の誘惑を断ち切る必要があった。それから後、韓国か
ら援助をむしり取ることがベターなのだ。

この記述どおりに、北朝鮮は米国に譲歩し始めて、米国クリントン
大統領は騙され、北朝鮮を訪問する可能性が高い。
勿論、次期政権のブッシュは、強く反対とは言えないので、現政府
の判断と言っているが、内心は大反対であると言明している。

北朝鮮は、米国の軍事介入を無くし、韓国や日本から援助を毟り取
ることが最大の政府(金正日)の仕事であるから、米国の軍事介入
を無くことは重要でかつ、今しかチャンスがない。クリントン政権
しかない。米国は共和党政権になると、昔から軍人政権の色が濃く
出て、金融機関からの入閣する人が減る。今回も、そのような傾向
が明確であり、実体経済出身の財界人が次期政権を取り仕切ること
になる。

米国の経済で強いのは、軍事分野であるから、その部分の出費が大
きいと、経済全体への波及効果も大きくなるのです。これは、日本
の公共事業のようなものです。しかし、米国が東アジアで行動を起
こすと、その出費のほとんどを、日本に請求できるのですから、
この商売は米国にとっておいしいのです。この軍事分野以外には、
農業・石油しかないし、石油の価格高騰は、自動車分野に大きな
影響が出るため、ムリであると勉強した。インターネットのバーチ
ャル経済は、バブルが弾け、当分出番がない。これが、現時点で明
確になっている。再度、米国経済については、別のコラムで検討す
る。
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(読者からの質問)
>どうしてか?やはり、韓国企業の工場が入ると、韓国の状況が国民
>に伝わるので、だんだん統制できないと思っているのです。
>「Give me Powar」と言えば、韓国は電力も援助して
>くれる。北朝鮮の狙いは、援助だけ。韓国の希望は後回し。どこま
>で援助がもらえるか、それを瀬踏みしている。

powarは何のことですか?
なお 
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(Fのコメント)
電力の意味で使いました。
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2000/12/23−06:04時事
 発表は来週以降に=米大統領訪朝問題 
【ワシントン22日時事】シーワート米大統領報道官は22日、
クリントン大統領が朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を訪問する
かどうかに関する発表は来週以降になるとの見通しを明らかにした。
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北朝鮮訪問の可否、25日までに決定 米大統領  

 シーワート米大統領報道官は18日、クリントン大統領が来年
1月20日までの任期内に朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を訪
問するか否かについて、「クリスマス休暇に入る25日までに最終
決定する」と語った。報道官は、大統領訪朝について、ブッシュ次
期政権チームとすでに意見交換を進めていることを明らかにし、
19日のブッシュ次期大統領とクリントン大統領との会談でも議題
の1つになると述べた。
 報道官は、訪朝が「米国の国益にどうかなうか、我々が評価して
決める」と述べ、あくまで現政権が訪朝について結論を下す方針を
強調。次期政権から訪朝の許可を得る必要は「ない」と述べた。
しかし実際には、国家安全保障担当の次期大統領補佐官に内定した
ライス・スタンフォード大教授とバーガー現補佐官が18日に会談
した際も、協議の対象になったという。

 米朝両政府は10月の趙明録・国防委員会第1副委員長の訪米以
降、クリントン大統領による訪朝の可能性を探ってきた。訪朝の最
大の条件は、北朝鮮がミサイルの発射実験や輸出、開発を凍結する
枠組みに合意すること。オルブライト国務長官の訪朝などの後も両
国の折衝は続いている。

 外交筋によると、米政府の北朝鮮政策チームは任期切れ前の合意
を目指して最後の交渉を急いでいる。シーワート報道官は18日、
訪朝の有無についての見通しは一切示さなかったが、「我々は、
この数カ月間に価値ある業績が数多く成し遂げられたとも思ってい
る」とも表明。仮に大統領が訪朝を断念した場合でも、朝鮮半島政
策をめぐって現政権は十分な進展を築いたと強調した。
(12/1911:08asahi) 


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