382−3.板子一枚海の底



板子一枚海の底               得丸久文

 なんであなたは喧嘩ばっかりするの、と友人に叱られた。 
虫の居所でも悪かったの?  
柳太郎さんやYSさんの反応にちょっとがっかりしたからだよ。 
もっと本音の厳しい意見を交換したかったんだよ。 
だのに、、、、 
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今日の富山は雨、ぼくの気分はくらい。北陸本線を走る列車から見
た街並みの姿が脳裏に浮かぶ。 
電車の窓から見える日本の風景は、マンションと一戸建てによって
、核家族のために作られた町並み。 

ひとつひとつの居住スペースの中には、父と母と子供たちがひとつ
の家族を作って住むことが予定されている。 
だけど実際には、理想的な核家族をきちんと運営している家族の割
合は減りつづけている。 

板子一枚海の底、いったん核家族の中が内部崩壊してしまうと、外
からの助けを得ることはできない。まるで大海に浮かぶいかだのよ
うだ。
いかだの上から、お父さんの姿が消え、お母さんが疲れ果て、そし
て本来大人に守られ愛されながら育つべき、子供たちが放置される。 
孤独に苦しむ。愛情の渇きを感じる。

日本中でこんなことが起きているときに、母性が問題などという議
論は間違っているのではないかと、私は思ったのだ。 
人々が幸せになるためには、これまでと違った社会のあり方が必要
ではないかと思うのだけど、、、、、 

地域通貨はその答えではないような気がする。通貨はぼくたちの心
の中にまで入ってこないような気がする。 
生身の人間と生身の人間のぶつかり合いや触れ合い、そういったも
のを積み重ねていく上で、新しい関係が何か生まれないだろうか。
新しい関係は、存在しえないだろうか。 

どなたか問題意識を共有していただけないだろうか。 
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会社人間はアダルトチルドレンなのではないか 得丸久文   

> こちらの人のいいところは、不必要な干渉をしないところです。
> 血のつながっている母や父は、永久に変わることがないし、
> でも両親は別れても、子どもにはなるべく影響を与えない 
> ようにといろいろ気をつかうようです。 
> 
> 両親が離婚しても、子どもには何の罪もありません。 
> それがわかっているなら、道は開けるのではないでしょうか。 

たとえ夫婦関係がだめになっても、親としての責任は果たすという
わけですね。 

日本の場合は、とくにお父さんが、父親としての責任をそもそも果
たしていない場合が多く、離婚した後、自分の子供への関心を完全
に喪失してしまうこともあるようです。

会社人間とは、一種のアダルトチルドレンだったというわけですね。
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(Fのコメント)
 またまた、BBSではなく、意見と述べます。
 得丸さん、会社人間は忙しく、全人格を会社に捧げないと、会社
は、認めてくれません。日曜日も上司とゴルフです。そして、家の
話を仕事中にするのはタブーの所もあります。

 日本は異常です。会社員同士でも、相手の家庭状況をあまり知り
ません。米国では当たり前の妻や子供の写真を仕事場の机の上に置
いてある風景は、日本では女々しいと見られるのか、見たことがな
い。家庭に給与を運ぶのが、夫の役割なのでしょうね。きっと。

 この上、家庭の面倒を見よと夫にいっても、無理でしょうね。
得丸さんも、単身赴任で富山にいるのでしょう。T君は、だけども
得丸さんは、ほとんど富山にもいないよというが、単身赴任も日本
の家庭ではよく聞く話ですよね。これも、家庭との距離を広げる
結果になっていると思うのですが。
この面での日本の仕組みを変えないと、会社員=アダルトチルドレ
ンを変えるのは難しいでしょうね。


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