382−1.ロシア友好の意味は



来年、森首相が訪ロするのは、決定しているが、この訪ロによる
日露関係をどうするのかの議論が盛んになっています。

 ここのコラムで、日本とロシアは、資源・対中国関係などで、
利害一致のポイントがあるのに、北方領土返還ができないために、
両国関係を前進させられない状態になっていると何回が記述した。
そして、この促進をどうしても図る必要があるのです。どうしてか
?IT革命でも述べたように、ITでは高度論理構築ができる人が
必要です。そして、旧共産主義国は、教育の水準が高いし、科学分
野での研究レベルも高い。このためIT能力者も多いはずである。

そして、ドイツはIT技術者を自国に引き込もうと、優遇政策を作
り積極的にロシアから技術者を引き抜いている。これは、しかし、
ロシアの経済基盤を損なうことになるのです。日本は、中国にして
も東南アジアにしても、こちらから工場を地元に作り、技術者は該
当国で働けるようにしてきたのです。この仕組みをロシアに導入す
る時がきていると思う。
とうとう、ロシアも北方領土を返す方向に、意思が固まりつつある
ようだ。ロ下院外交委員長やロシア外務省が返還容認のメッセージ
を出し始めた。

プーチン大統領になって、ロシアも政情が安定して、だんだん
マフィアたちの活動も押さえられてきている。経済・政治混乱が、
収拾されてきた。まともな商売が可能になってきたのです。

まずは、宇宙技術開発やシベリア資源開発を進めることと無税地域
をシベリアの地域に作り、日本企業の工場を進出させてみることが
必要であろう。
ルーブルが20分1になったために、非常に安い優秀な労働力を確
保できることになっている。特に軍事関係者の知的水準は高いと思
う。

 この頃の世界の動向を見ていると、どう世界の優秀な人的資源を
使うかが、当面の先進IT国家の競争に大きな差をつけるようだ。
米国はインドの優秀な人的資源を使っている。日本は、当面中国の
優秀な人的資源にたよる方向であろう。そして、ドイツが、日米の
人的資源獲得競争を見て、ロシアに手を出そうとしている。日本も
旧共産圏の国々の人的資源を狙うべきである。日本は、中国の次は
ベトナムとしているが、日本が遅れている宇宙開発等では、ロシア
と組む必要がある。このためロシアを無視できない。

そして、韓国は、北朝鮮の超安価な人的資源を工業製品の競争力保
持に使う方向で、南北対話を開始したのです。とうとう、世界の先
進国家群が、競争力確保のために、世界の人的資源確保競争に乗り
出したということです。この競争に日本も参加し、より安い優秀な
人的資源の確保を目指す必要があるのです。
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決着なら3島返還も容認=ロ下院外交委員長
2000-12-16 00:50  
 【モスクワ15日共同】ロシア下院のロゴジン外交委員長は17
日からの訪日を前に15日、共同通信などと会見し、プーチン大統
領が北方領土問題の「早期解決を支持している」と強調するととも
に、委員長として、1956年の日ソ共同宣言に基づく歯舞、色丹
の2島返還で問題を最終決着させるべきだとの見解を表明した。
また、「妥協」による領土問題の「早期解決」の実現が最重要と指
摘、3島返還による決着も容認するとの立場を示した。下院外交委
員長が2島返還や、さらには3島返還の可能性に言及したのは初め
て。島名には触れていないが、歯舞、色丹と国後を念頭に置いてい
るもようだ。委員長は訪日の際の河野洋平外相との会談でこの立場
を伝えるとしており、日本側に対し、歩み寄りによる早期決着を提
唱するとみられる。
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000/12/15−23:03時事
 河野外相、1月16日から訪ロ 
【モスクワ15日時事】日ロ両国政府は、河野洋平外相のロシア訪
問日程について、来年1月16、17両日の2日間とすることで合
意した。関係筋が15日明らかにした。河野外相は、森喜朗首相の
訪ロ準備を行う。 


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