371−1.アフガニスタン情勢



 アフガニスタン情勢に変化があるので、見たいと思います。
オサマ・ビン・ラディンの引渡しを米国はアフガニスタンに要求し
ている。しかし、タリバンは、その要求を取り合わない。
そして、イエメンのアーデンでは米国最新鋭イージス艦のコールに
対する爆弾テロをラディンはイスラム原理主義者に指令するなど、
タリバンが、ラディンは軟禁の状態であるという主張を覆す状態に
ある。

 一方、ロシアはチェチェンに対するラディンの支援をニガニガし
く思っているし、中央アジアの国々に対するテロ活動をしているア
フガニスタンに対し、テロ活動の停止を要求している。
この米ロが組んで、アフガニスタンのタリバンにより一層の圧力を
掛け始めた。イランもシーア派のハザラ人を支援しているため、米
ロと協調できる状態にある。タリバンはパシェトン人の政権である。
この中で、パキスタンが浮いている。タリバンを支援しているため
であるが、米国との関係上積極的支援はしていないが。しかし、
1999年に中国がタリバン、パキスタンと友好条約を結んでいる。

 今後、米国経済が落ち込み始め、かつ石油価格の高騰などにより
悪性インフレが始まると、第二次世界大戦や朝鮮戦争、そしてコソ
ボ紛争による好景気を夢見て、再度戦争を始める可能性がある。
特に、米国の軍部に、オサマに対する処置を強く求める意見があり
、注意が必要である。当初、国連の援助停止を使って、タリバンに
要求していたが、とうとう米国が自ら、要求し始めた。これは、重
大な変化と捕らえた方がいいと感じる。

この時、米ロが組み、中国がタリバンを支援することになる。勿論
中国が直接戦争に参加はしないと思うが。米国も、ロシアや中央ア
ジア諸国の支援で空軍を出すだけかもしれない。

 このことがあるため、ロシアは中国を警戒している。中央アジア
はロシアの権益圏と捉えているためで、このロシアに対抗して、
中国はイスラム教集団と結んで中央アジアの中国権益を増やす方向
にある。しかし、米国は当初トルコと組んでいたが、この中央アジ
アでの権益獲得に失敗している。このため、米国はロシアとこの地
域では利害が対立しない。

 この関係は、第一次世界大戦前の世界状況に似ている。米ロ、
米中、中ロ関係がある地域では敵・味方になり、違う地域では反対
の関係になっていて、両者の関係がよく分からない。このような
状態で関係が安定していないので、今後、どのような戦争になるの
か、あまり詳しく推論できないことになる。

日本の関与は、この件では在日米軍が動くだけと見えるが。
支援金の拠出も考えられる。

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