369−3.ロシアの対応について



ロシアもとうとう、日ロ国交交渉のスタンスを示し、返還の交渉に
入ることが明確化してきた。
2島返還だけというスタンス。これは、日本の4島返還からすると
あまり受け入れる必要がないかもしれない。

 どうせ、ロシアも日本からたんまりODAを頂きたいのであろう
から、平和条約の締結を遅らせれば、遅らすほどロシアが損をする
ことになるので、日本はゆっくり交渉してればいいのであろう。
しかし、日本はおかしいことに、ロシアに返還前なのに相当なOD
Aを与えている。

 ロシアは、プチン大統領の大国主義政策で、ムリをしているため
、資金が必要なのである。軍の装備も更新・メンテができないでい
る。そして、ロシアは、アジアに接近してきている。ロシアは、ア
ジアの部分もあるため、そう考えるのであろう。APECに来て、
来年日本の森首相がロシアを訪問することがそのAPECで決まっ
た。森さんはそこまで持つのかどうかであるが。
それも、日本がターゲットなはず。ロシアのシベリア鉄道による
欧州への輸送も提案している。

しかし、日本もロシアを必要とする部分がある。1つには、エネル
ギー問題で、前回の北方領土返還の件でも記述した。
http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/kak2/1209242.htm
で述べたように日本の今後を見ると、エネルギー不足問題をシベリ
アのガス田からエネルギー補充する必要があるのです。
そのほか、シベリアは資源の宝庫であり、マンガン・金・白金など
の電子部品に使う鉱物も豊富である。この開発を日ロで行えば、大
きなメリットがある。

 もう1つ、ロシアとのある程度の連携は日本も必要としている。
これは、中国の台湾に対する恫喝を止める陣営にロシアを引きづり
こみたいためで、中国が戦争できないような布陣を取っておきたい
ことによる。もし、中国が台湾との戦争を始めると、ロシアは中国
国境線を越える可能性はあると言及すれば、中国は絶対に戦争がで
きないことによる。それと、中央アジアでの中ロの確執があり、
この面からも、期待できる。
そして、この見返りに、ロシアは日本の資金を当てにしているので
す。
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2島返還規定は「最終決着」 ロシア側が正式表明  

 日本とソ連の国交を回復した1956年の日ソ共同宣言で平和条
約締結後の歯舞、色丹両島の引き渡しを約束した規定について、ロ
シア政府は30日、「2島返還で領土問題を最終決着させるという
規定だった」との見解を正式に日本政府に伝えた。北方四島のうち
残る国後、択捉両島をめぐる交渉を継続することが合意されていた
とする日本側の解釈とは真っ向から対立するものだ。この問題は、
宣言調印直後から新生ロシア発足後の今日までくすぶっていたが、
これにより日ロ双方の解釈の食い違いが初めて明確になった。

 同日モスクワで行われた東郷和彦・外務省欧亜局長らとの事務折
衝で、ロシア側のロシュコフ外務次官が伝えた。だがロシア側は、
4島の帰属をめぐる国境線画定交渉を継続することには前向きの姿
勢を見せており、共同宣言の解釈を棚上げした形で、森喜朗首相の
訪ロに向けて、平和条約交渉加速のための「新たな方策」で双方の
妥協を模索する方向になった。1日も続けられる両国協議で、一定
の合意に達したいとしている。日ロ外交筋が明らかにした。

 9月に訪日したプーチン大統領が共同宣言全体の有効性を確認し
たことから、日本側は今回の協議で、2島引き渡しを定めた共同宣
言第9項を特に取り上げて解釈をただした。

 これに対しロシア側は、日本政府が主張する4島返還と、2島の
みの返還で決着させる第9項は両立しないとの立場を強調。その一
方で、93年の東京宣言で4島を対象にその帰属を交渉すると合意
した点は再確認し、共同宣言の規定に沿って2島返還での決着を目
指すか、四島をめぐる交渉を継続するか、逆に日本側の選択を促し
たという。

 日本側は、共同宣言調印直前に日ソ双方が交わした外交書簡で、
国交回復後も国後、択捉両島を含めて領土交渉を継続することを確
認したはずだとする従来の主張を繰り返したが、ロシア側は交換書
簡の解釈でも異論を唱え、議論は平行線だった。
(12月1日16:12朝日新聞) 
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0:24 | Japanese PM to Visit Russia Next Year 

Japanese Prime Minister Yoshiro Mori's visit to Russia will 
not take place until the first quarter of next year, Russian
 Defence Minister Igor Sergeyev said on Wednesday. 

"The time remaining (this year) is limited and both leaders 
have tight schedules, so January-March is practical," Sergeyev
 said in an interview with public broadcaster NHK. 

Mori met Russian President Vladimir Putin this month on the
 sidelines of the Asia-Pacific Economic Cooperation summit 
in Brunei, and the two leaders agreed to meet again in the 
Russian city of Irkutsk near Lake Baikal, possibly by the 
end of this year, to try to sign a World War Two peace treaty. 

Putin's predecessor Boris Yeltsin and then-prime minister 
Ryutaro Hashimoto vowed in 1997 to work towards clinching a 
peace treaty by the end of 2000. 
That deadline now seems impossible to meet. 

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