367−1.フジモリ氏の日本国籍を確認



Fより
フジモリさんの話がいろいろな所で話題になっているが、基本的に
は、日本政府は、フジモリさんの要望の方向に舵を向けているよう
に思う。政府の対応を感謝する。日本政府は、日本人や日系人の保
護がその国家サービスでもっとも重要であるが、今回は、そのよう
に行動している。国家はその構成人の利益のためにあるのであるか
ら、日本人の利益として、どちらがいいかの議論にするべきだと思
う。コスモポリタン的な対応は、日本が取るべき戦略ではない。
諸外国も同じで、自国民や自民族の利益で行動するものである。

もう1つ、人権問題で国家がその人の死を予測できる時には、該当
国の要請を拒否できる。特に、日本国籍があるときは、自国民保護
の必要があるのだから、よけいである。

最近のぺル−の状況等からも、フジモリさんの件はペルー側から
日本に国際問題になるような要求はないと思われる。
1、 既に穏健な後継(来年7月までの暫定)内閣が発足し、パグア
  ニア臨時大統領は親日的なクスコの出身。
2、 フジモリ時代の10年間は、テロがなくなり経済が復興して、
  ペルーの歴史上最も住みよい時代だったことは多くペルー人が
  認めている。
3、 フジモリ政権の人気は、3期目には強権的な政治、大統領顧問
  のモンテシーノスの野党買収ビデオの公表等で急落したけれど
  、フジモリさん個人の人気は今でも恐らく大統領候補の中では
  一番高い。だから対立候補には目の上の瘤だが、深追いをすれ
  ば30%といわれるフジモリ支持票が敵に回ってしまう。
4、 ペルーに取って、日本は喧嘩をしたら損になる。

 フジモリ氏も、ペルーの国会選挙に出る可能性を探っている。
このため、フジモリ氏が、日本国籍を取得するかどうかも現時点で
は、不明である。ペルーの調査委員会の結論が出てから、フジモリ
氏は行動するのかもしれない。
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はら
 フジモリ前ペルー大統領がAPECの帰途日本に立ち寄り、ペルー
議会に辞表を提出し、日本に長期滞在することになった。これを
どう扱うか、日本政府にとって頭の痛い事態である。

 大統領たる者が自国民に正々堂々とその真意を語ら(れ)ない、
疑惑解明をしない、ぺと日の二重国籍保持など異常さをどう
理解すればようのか。疑問は尽きない。

 日系人が大統領になったことは、艱難苦難を経た日系移民は
勿論、日本人にとって誇らしいことであった。リマ在日本大使館
のゲリラ占拠事件でのフジモリ前大統領の采配には強い決断と
リーターシップが見られた。

 気になることは日系大統領が誕生に伴ない、日本の対応である。
ODAや支援がどのようになされたのか。新政府と今後どう
付き合って行くのか。海外援助は政治を避けたくとも、政治抜き
には語れない。日本は多くの国に多額の援助を続けてきた。
しかし、開発独裁者や同族企業を利し、国民の益を軽視して
いなかったか。
はら
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フジモリ氏の日本国籍を確認 日本政府  
 政府は27日、日本での長期滞在の意向を示している前ペルー大
統領のフジモリ氏が日本国籍を持っていることを確認した。フジモ
リ氏が日本人として滞在することを希望すれば、法的には認められ
ることになる。しかし、フジモリ氏自身がどのような資格で滞在を
望むのかは不明で、ペルーでは不正蓄財疑惑で刑事訴追の動きも出
ている中、日本政府はフジモリ氏の出方をうかがっている。
 フジモリ氏は25日の朝日新聞とのインタビューで、日本国籍の
有無について「両親が日本の領事館に届け出たのは事実だが、それ
が日本国籍があることを意味するわけではない」と語っていた。日
本政府は「調査中」とする一方、熊本市に戸籍を持っている可能性
が高いと見ていた。

 外務省によれば、フジモリ氏は大統領としての外交査証で入国し
ており、罷免されたからといってすぐに効力を失うわけではない。
さらに長期の日本滞在を望むなら(1)ペルー人として観光ビザな
ど新たな在留資格を求める(2)日本国籍を持つ日本人として滞在
する、という2つの選択肢がある。しかし、「フジモリ氏がどちら
を選ぶのか、外務省から連絡が来ていない」(法務省幹部)として
いる。(11月27日朝日新聞より)
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調査委の喚問、日本なら応じる…フジモリ氏示唆 

 ペルーのフジモリ前大統領(62)は一日夜、都内のホテルで記
者会見し、ペルー国会でフジモリ氏の不正追及の調査委員会が証人
喚問を要求している点について、「十分な条件が整っていないので
ペルーでの喚問には応じられない。ここであれば可能だ」と述べ、
滞在先の日本国内での喚問には応じる考えを示した。また、検察当
局がコロンビア麻薬組織からの資金提供など同氏の不正蓄財疑惑を
捜査している点に触れ、「日本に来たら捜査に応じる。私はすべて
の疑惑に対して潔白だ」と反論した。

 また、ペルー国会でフジモリ派の政党連合「ペルー2000」が
分裂し、来年四月の国会議員選での出馬は危ぶまれているが「私は
常にペルーの政治を考えている」と答え、立候補期限である来年一
月までに決断する方針を明らかにした。

(12月1日23:43読売新聞)

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