366−2.副島隆彦の講演3



    ☆副島隆彦の公認サイト☆ 
 http://www.interq.or.jp/world/soejima/boyaki/
  
  上記のサイトの“今日のぼやき”にアクセスしていただければ、
副島隆彦書き下ろしの政治評論が読めます。尚、ぼやき漫才掲示板
に書きこまれる際は、副島隆彦の著書を最低5冊は読まれてください。
まずは副島隆彦の思想を知った上で、書きこまれるようにしてくだ
さい。最低5冊という踏み絵は副島隆彦否定者を排除しているわけで
はありませんので、批判者も踏み絵を踏んだ上で、どしどし掲示板
に書きこんでください。
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   ☆副島隆彦の早稲田大学での講演の一部(その三)☆
※できるだけ、講演の雰囲気を残すために、正確に再現してます。
例えば、文と文との間に、「ね。」と話された部分も残しました。

湾岸戦争のことを、「ザ・ガルフ・ウォー( The Gulf War )」
といいますが、これはですね、そのウォーといえば、戦争といえば、
ケンカですから、戦争は戦争なんですが、これはですね、簡単にい
うと、「国際的強制執行」なんです。

強制執行というのは、500万円払えなかった人が、裁判所の判決で
「500万円払いなさい。払えないときはあなたの家を差押えます。
」と。強制執行して、取り上げて、債権者の人に渡します、という
制度ですね。それなんです。

クウェートからイラク軍をたたき出す!。で、国際連合で決議をし
たわけですね。そして、たたき出す行動にでたから、パァーッとク
ウェートからたたき出したら、そこで停戦したでしょ。「シース・
ファイヤー!( Cease fire ! )」といって、停戦しまいたね。
1991年の1月28日ですか。停戦しました。2週間もやりませんでしたね。
それは、ユナイテッド・ネイションズ( United Nations )ですか、
国連軍が出て行ったわけですね。

日本はね、実はねぇ、あのときの、ブトロス・ガリという国連事務
総長、日本に来てるんですよ。来て、なんと言ったかと思います?
「日本も兵隊だせ。」といったんです。そしたら、日本の外務大臣
が、「いや、日本は憲法があって、戦争に参加できないから、兵隊
は出せません。」といったら、ブトロス・ガリがなんといったと思
いますか?国連事務総長が。「じゃあ、憲法変えろ。」っていった
というんだから。

世界政治というのはそんなもんですよぉ。「憲法変えたらいいじゃ
ないか。そんな理屈の合わないのどうすんの?」いわれた方もショ
ックで、いった方もショックでしょうけどね。
「じゃあ、しょうがない。お金出しなさい。」ということですね。

「お金だしなさい。」といって、国連に出したわけではありません
が、だから、湾岸諸国会議に出したわけだなぁ、でも、実は形よく
アメリカが全部とっちゃった。140億ドル出しました。90億ドルと、
50億ドルくらい、ダラダラと出したんですね。最初、10億ドルくら
いしか出さなかった。「ケチ」といわれて…
シュルツ国務長官というのが、怒鳴り込んできましてね。

ホテル・ニュー・オータニの横の福田屋というところで。
そこに自民党の首脳5人並べといて。
坂本と、武藤と、橋本と…。「金出せ!」。90億ドル。1兆4000億円
ですね、当時。そしたら、電話…オダワラ・コンフェランスといっ
て、向こうから見れば、何かあれば鳩首(きゅうしゅ)会談をやる
とわかっていますから。で、電話をかけた。電話をかけた先が、こ
のときは、1991年、ドン・金丸信です。金丸信に電話かけて…
金丸信に電話かけたんですね、武藤が。そしたら、金丸信が「いい
よぉ、出してやれよぉ。」ったつうんだから。

それが、真実で、お金出したんですね。それで許してもらった。
で、この選択が正しいか、間違いか、ということに過ぎません。
簡単にいえば。

で、皆さんが普通、大学教授から習っているようなこととかと、
わたしの話がだいぶ違っていると思いますけどね、そういうこと。
それは日本の政治指導者たちは、帝国、皇帝とかね、から、なんか
いわれたら、お金出すしかないんです。兵隊出さなかったら。

その選択はわたしは、それで正しかったと思いますよ。
ただ尊敬されませんね。尊敬はされません。

だから、その後、掃海艇というのをだしたでしょ。
機雷、あの、ランド・マイン( land mine )じゃなくて、
マイン( mine )。シー・マイン( sea mine )というのを。
機雷がプカプカ浮かんでいているのを掃除しに行きましたね。
「スイーパー( sweeper )」というので。木造船なんですけどね。

先週、わたしは、あのぉ、相模沖まで、自衛隊の、海上自衛隊の招
待席で、艦船の、そのぉ、観閲式というのに行ってきましたけど。

わたしは右翼でも保守でもなんでもない。元左翼ですからね。
右と左がきれいに混ざっている変な人間でしてね。極左から真ん中
から極右まで、全部わかる人間なんだ。政治思想全体が全部見わた
せる。
だから、わたしが一番こだわりがない、というかね、なんでもあり
、なんです。で、すべて理解できる、妙な人間です。

ですから、まぁ、湾岸戦争に関していうと、もうちょっと裏の秘密
をもう一つ教えましょうか。
これは、わたしの『属国・日本論』で書いたんですけどね、
あの湾岸戦争自体はアメリカが仕組んだんですよ。

あれはね、キッシンジャーが戦略をつくって、イラクにクウェート
を占領させろ、と。ひっかけろ、おびき出せ、と。
なぜならね、その前はね、サウジアラビアにもっていってて、サウ
ジアラビアとアメリカはケンカしていて…イラクにね、戦車部隊、
イラクの戦車師団、15個師団あるんですけど、最新鋭の戦闘機とか
、戦車を、ほとんどタダで、ね、あげたのはイラクに、ですよ。
あのフセインに。アメリカですよ。

で、イランにもね、あげました。イランのパーレビのときにはね。
その後の、あの、イスラム革命の後は、大嫌いですけどね。
アメリカというのは、そういうもんです。

だから、今度は、サウジを取るために、サウジとエジプトを分断す
るために、イラクのフセインをおびき出して、エイプリル・クラス
ピー April Claspie という女の人の大使がおりました。当時。エイ
プリル・クラスピーが、「その件に関しては、アメリカはノン・コ
ミットメントだ。」と、いっちゃったんです。秘密会談のクセに。
「あ、そうか、アメリカ、介入しないのか。じゃあ、クウェートな
んかはもともとバクダッド帝国のね、イラクの領土だ。」といって
、バァーッといっちゃったら、後で、「許さなぁーい!」とかいわ
れちゃって。
ビックリしちゃって。「そんなこといったって、あそこは、地下の
鉱脈がこう流れこんできて、クウェートはオレんとこの石油をとっ
ているんだ。」といういろんな理屈でね、クウェートを攻めちゃっ
たんです。
で、国際的強制執行でたたき出されました。ね。

で、エイプリル・クラスピーというのは、間違った政策をした、と
いって、表面上、バンバン叩かれました。青ざめた顔をして、魔女
がり裁判にひっかけられている女性ように見えましたが、今も、
アメリカ国務省の中に厳然としています。
「よくやった、エイプリル!」といわれているんですね。それは、
『スパイダーズ・ウェブ』という本でね、暴かれたんです、事実が。
で、それは、最近じわじわと皆さんの耳元に届いているかもしれな
い。それが真実ですね。
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(テープ起こしをして下さった、SNSIのMurakami氏にお礼申し上げ
ます。)          SNSIの会  Shibataより


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