副島隆彦の公認サイト http://www.interq.or.jp/world/soejima/boyaki/ 上記のサイトの“今日のぼやき”にアクセスしていただければ、 副島隆彦書き下ろしの政治評論が読めます。尚、ぼやき漫才掲示板 に書きこまれる際は、副島隆彦の著書を最低5冊は読まれてください。 まずは副島隆彦の思想を知った上で、書きこまれるようにしてくだ さい。最低5冊という踏み絵は副島隆彦否定者を排除しているわけで はありませんので、批判者も踏み絵を踏んだ上で、どしどし掲示板 に書きこんでください。 ------------------------------------------------------------ ☆副島隆彦の早稲田大学での講演の一部(そのニ)☆ ※できるだけ、講演の雰囲気を残すために、正確に再現してます。 例えば、文と文との間に、「ね。」と話された部分も残しました。 「モダーン( modern )」という概念、これはまさに、きっかり 500年前にできたのです。 これは15世紀の終わりから16世紀の初頭にかけて、北フランス、 北ドイツ、イギリスの南、オランダ、この辺りだけで成立したので す。「モダーン( modern )」という概念は。 ここに「モダーン・マン( modern man )」、「近代人」というも のがそれに位置している。 近代学問、サイエンス( science )なるものはこのときに成立しま して、ここで生まれた人間たちの考え方、生き方、気風、そのもの が「モダーン・マン( modern man )」でありました。 で、実は、大きな概念でとらえますと、「モダーン・キャピタリズ ム」、「近代資本主義」もこのときに成立したのです。 デア・ガイスト・デス・カピタリスムス(der Geist des Kapitalismus ) です。 ザ・スピリット・オブ・キャピタリズム( the spirit of capitalism ) ですね。 近代資本主義が成立したんです。と、同じ時に、実は、「デモクラ シー( democracy )」も成立したのです。と、まったく同じ時に 、そうでございますね、「マーケット( market )」の思想といい ますか、ま、これは「キャピタリズム」と一緒じゃないか、といっ てもいいわけでございますが、「デモクラシー( democracy )」 というのは、デーモスのクラティーカといいまして、「デーモス」 というのは、一般民衆であります。 もっとはっきりいいます。貧乏人の大衆であります。権力者ではな い、一般の人々。 それから"cratica"は、システム、体制、であります。制度、オー ダー( order )です。 これからなる、政治体制。というのが、成立したんです。あと一つ 、ちょっと今、うっかりわすれましたが、あとで思い出すと思いま すが、そうですね、近代憲政というのも、このまったく同じ時に、 「コンスティトゥーショナル・オーダー( constitutional order ) 」ですね。立憲君主制なんですが、まだコンスティトゥーション という考え方、メイキング・アップ・ア・ステイト( making up a state )といいまして、「国家なるものの骨組み」という概念な んです。「近代国家」です。「モダーン・ステイト( modern state ) 」というのも、まったく同じ時期に、すなわち15世紀の末期から16世 紀の初頭にかけて成立した。 そして、この「近代」なる概念にもとづいて、ものを見るならば、 これを前提にするならば、日本という国は、いまだ、まさしく、ま だこの段階においても、「モダーン」ではありません! 明治元年から、黄色く塗って山川の教科書は「はい、近代国家」と。 近代国家とはそのようなものではありません!日本は部族社会であ ります。 トライバル・コミュニティー( tribal community )。日本はいま だに部族社会であります。 このことを恥じるべきか、という問題以前に、日本が近代であり、 われわれは近代社会であり、われわれは近代人であり、こういう 洋服を着て、立派な技術をもち、これだけの高度な社会を築いた。 が、しかし、日本人の精神構造は、意識は、いまだ「プレ・モダー ン( pre-modern )」であります。この厳然たる事実を、あらゆる 角度から、わたくしは証明しつくそうと思っています。 こういう観点に立ちますと、日本の国がこの百年、明治時代がから 今日までつくりあげてきた技術や知識や思想や制度、一切合財を欧 米諸国から導入しましたが、実は泥棒したんであります。「泥棒し た」という事実。お金は払わなかったという事実。 ちゃんと契約しないで、これもこれもこれもこれも、全部、ほとん どタダで持ってきたんです。制度まで。われわれの学問制度も。 「ポリティカル・エコノミー( political economy )」という言葉 がありまして、それを「政治経済」学部とやったわけです。この見 識はすばらしいですが、別にこの件に関してお金を払う必要はあり ませんが、それらがこの500年前の「モダーン」なるものの土台を 、インフラストラクチャーをなしで、上に築き上げたことの劣性が 、今、日本国を襲っているんです! ------------------------------------------------------------ (テープ起こしをして下さった、SNSIのMurakami氏にお礼申し上げ ます。) SNSIの会 Shibataより