(Fより) 米国のハイテク株式市場は、修復不可能な崩れを示し始めた。 特に米国大統領選の混乱で、一層明確化している。 当初は、インターネットバブルが弾けただけと見られたが、通信・ 半導体・パソコン・ネットワーク機器と下げる範囲が拡大している。 そして、株安によりハイテク企業のエクイティファイナンス(新株 発行)もできなくなっている。このため、ハイテクへの資金流入も 止まり、赤字である企業の存続は不可能になってきた。資金繰りも 厳しい状況になっている。 私も、ナスダックにある非インタネット企業の株を買っているが、 去年夏の100ドル/株からどんどん落ちて、今20ドル/株レベ ルになっている。しかし、やっと去年、黒字化したので、株価とし ては本来なら上昇するはずであると思っているが。 通信企業には、第3世代携帯電話投資に巨額の投資をエクイティ と債券発行と銀行からの借り入れで実施している企業があるが、こ の資金繰りが詰まってきている。このことで、市場の信用リスクを 大きく高める可能性がある。そして、リスクに対して、市場への資 金投入が少なくなると、株はさらに下げる方向になる。 インタネット企業は、より深刻で70%以上がキャシュフローが 赤字で、かつ25%が1年以内に資金が底をつくという。 この資金問題がハイテク企業全般に広がるようだ。しかし、これは、 日本のインタネット企業も同様である。米国インターネット企業が 倒れると、日本のインターネット企業も将棋倒しで倒れることにな る。 ハイテクが転ぶと、そこに資金を貸し出している銀行の不良債権が 増大し、やがて、銀行そのものが危なくなる。ハイテク・バブルの 崩壊による米国経済の崩壊である。なにか10年前の日本経済崩壊 をみているような気分である。この方向に米国は1歩1歩、行進し ているように感じるは、私だけでしょうか???