342−1.石油問題と大統領選挙について



 石油の高騰によって、誰が得し、だれが損したかが、やっと明確
化したので、評論しよう。

この3ケ月の石油元売各社、石油メジャーであるが、最高利益にな
った。このことは、石油産出国も受け取り金額が大幅増額になって
いるはず。そして、損をしたのが、欧米の石油消費者でしょうね。

特に、米国や欧州では車社会ですから、ガソリン価格の上昇は、
生活に響くはずです。日本も石油価格上昇で本来は生産に響くので
しょうが、円の上昇によりあまり大きな価格の高騰を経験しなかっ
た。

得したのは、欧米元売各社です。ということは、欧米内での富の移
動が起こったことになる。自動車を使う一般大衆から、石油会社へ
です。この石油会社推薦の候補がブッシュとチェイニーであるから
、ブッシュには、選挙資金の増額も容易になり、選挙資金がある方
が、米国大統領選挙を制することになるであろうから、石油高騰は
、ブッシュ陣営にとっては大歓迎であったはずである。

しかし、一方のゴアには、あまり有利ではない。資金が回ってくる
が、石油高騰は政府の施策批判にも繋がることになり、大きな足か
せになるためです。
このため、ゴアはホアイトハウスに駆けつけ、備蓄石油の放出を決
めるのです。このスピードが非常に早かった。このことがその事情
を物語っていたのです。

 後半での選挙資金を両陣営は確保できたが、ブッシュサイドの方
がより大きく資金を得ている。このため、再度ゴアをブッシュが抜
かすことができたのです。

 もう1つの観点がある。今後の地球温暖化で石油を燃料にするの
は問題が大きい。このため、燃料であるガソリンの価格を上げて、
太陽電池の値段を下げる必要がある。しかし、今、太陽電池の値段
はそう簡単には下がらないので、石油価格高騰によってしかエネル
ギー革命は起きない。マイクロ・ガスタービンの方がいいと先に
家庭に入るようだが、これではエネルギー革命にならない。
電送ロス分のコストが削減できるが。

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