319−1.パレスシナ紛争について



イスラエルの予備役兵士2人の惨殺が、イスラエルの怒りを買い、
とうとう本格的な戦争になる可能性が出てきた。こうなると、ラデ
ィンなどの原理主義者とイランのシーア派ビスボラが連携できる可
能が出来きた。

 イランは、レバノンのビスボラとパレスシナのハマスを支援して
いる。米国のイージス艦コールがアデン港でテロに合い、米国とし
ても、これに対抗する強硬手段を取ると言っている。

 明らかに2つの事件は連携している。イスラム原理主義とイラン
のシーア派が、イスラエル・米国同時攻撃に出たようだ。
アナン国連事務総長も調停を中止したため、当分は、戦闘は止まら
ない。イスラム民衆の怒りが拡大することになり、この拡大で、
イスラムゲリラがパレスシナに入ると次の予期せぬ事態を引き起こ
す可能性がある。米国の石油戦略もこの事態では、展開できないた
め、石油自体の価格は高騰することになるだろう。

 全体的な流れは、イラクのフセイン大統領には大きなチャンスに
なる可能性も出てきた。イラク・イラン同盟かつシリアとビスボラ
がイスラエルと、ことを構えると、今度は国内アラブ民衆との内戦
と外敵との戦いになり、イスラエルは苦戦することになる。もう1
つ、イスラエルの経済はソフト産業と高度技術産業が立ち上がって、
高度経済成長していたが、この戦争で大打撃を受けるだろう。

イスラエルは、挙国一致内閣で、リクードのシェロンも内閣に入れ
るようだが、この処置はパレスチナの怒りを増幅することになり、
イスラエル自体を、窮地に追い込む可能性があるように思うが。

いずれにしても、第3国の仲裁により、戦闘停止が必要であろう。
その第3国はエジプトしか、現時点ではない。さあ、ムバラクが
どう動くかだ。欧州諸国では、アラブサイドが応じない。
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10/12 08:06 首脳会談実現に必死の調停 米など事態収拾目指す  

 【エルサレム11日共同】パレスチナ自治区などで続くイスラエ
ル治安部隊とパレスチナ人との戦闘をめぐり、バラク・イスラエル
首相とアラファト・パレスチナ自治政府議長の事態収拾のための首
脳会談を実現させようと、米国などが必死の努力を続けている。 
 クリントン米大統領はイスラエルや自治区を近く訪問し、両者と
会談することも検討。だが、自治区のヨルダン川西岸ヘブロンやガ
ザなどでは十一日夜、銃撃戦など衝突が再燃し、バラク首相も治安
担当者会議を招集するなど緊張が続き、調停活動が実を結ぶ見通し
は依然、立っていない。                   
 バラク首相は十日「停戦を目指す首脳会談があるのなら出席しな
い理由はない」と前向きの姿勢を示したが、アラファト議長は衝突
原因究明のための国際調査委員会設置を条件とし、出席を拒否。二
十一日からカイロで開かれる緊急アラブ首脳会議までは応じない構
えを見せている。                      
 クリントン大統領は当初、両首脳にムバラク・エジプト大統領を
含めた四首脳会談開催を提案したが、エジプトのシェリフ情報相は
十一日、パレスチナの主張を支持し、首脳会議主催に消極的な姿勢
を示した。                         
 こうした中、イタリアのアマート首相が十一日、ローマでの首脳
会談を提案したほか、ノルウェーもオスロ会談を提案した。   
(了)  001012 0806 

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