316−2.日本の農政、海外援助問題



> コラムno.299-3日本の農政問題  
日本の農政、海外援助問題についてのコメントを記します。原
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日本の余剰米を援助に回せばいいと単純に思っていましたが、農林
族の手にかかると次のとおり。買い上げ価格調整でしょせん補助金
支給と同じコストアップになるんですね。200億円ですむはずが12
00億円になるとは!受け入れ側にとっては200億円相当という感覚で
しょう。無駄なこと!
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 北朝鮮支援、コメ余り解消へ農林族議員が圧力  2000年10月4日
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北朝鮮への五十万トンの追加コメ支援では、千億円を超える国費が
投入されるが、コメ余りで生産調整(減反)の圧力が強まっている
国産米を海外援助に振り向けようという自民党農林族議員の政治力
が強く働いたことが背景にある。国産米を当てることでタイ米を基
準とした国際流通価格の五倍以上かかると見られ、多額の税金を使
うことは、今後、論議を呼びそうだ。

四日の自民党外交部会で、食糧庁がコメの買い上げ費用について、
五十万トンすべてを国産米(一トン当たり約二十八万円)とした場
合、輸送費などを含めると合計で千二百億円強になるとの見通しを
示した。逆に五十万トンすべてを国際流通価格(同約二万二千円)
にしたがって外国産米で調達した場合、費用は二百億円程度と見ら
れている。

五十万トンの大半を国産米でまかなうことになったのは、国内のコ
メ余り状況によるコメ価格の下落傾向に歯止めをかける狙いがある。
農水省は先月二十八日に、コメの供給過剰を引き締めるため海外援
助用に七十五万トンを振り向けるとした「緊急総合コメ対策」をま
とめた。今回の北朝鮮への支援もこの対策の一環として実施される
が、対策決定の直前に自民党の農林族幹部から同党外交部会の幹部
に対し、「外交部会は北朝鮮への大規模支援に反対が強いようだが
、日本はコメは余っている。(海外援助への振り向けを決めた緊急
総合コメ対策の実現のためにも)大規模支援は大賛成だ」という“
圧力”があったという。この外交部会幹部は「農林族が余っている
国産米を使えと言ってくるから仕方がないが、こんな決め方でいい
のか」と疑問を投げかけている。
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 「北朝鮮への米援助」の記事有難う。国際的には200億円の価値の
米が、日本では1,200億円で・り、それが援助額の数字となるのは
相手に通用しないでしょう。しかし、これは日本人が働いた汗と脂
の結晶で血税の塊で・ることは確かです。補助金を積み重ね、高価格
を維持せんがため青刈りや減反をし、余剰米として北朝鮮にくれて
やる。なんとやるせないことか。こんな農政が、こんな援助のやり
方が許されてよいのか。

 北朝鮮に米を援助したいなら、タイの米を日本が買ってやって輸出
してやると、タイの支援にもなる。政治的理由でアメリカ米を日本が
買わなければならないなら、それをアメリカから北朝鮮や貧困国に
アメリカから直接輸出する方が、アメリカ人に対してもPRになる。

北朝鮮への援助や関係樹立は日本が急ぐべき問題ではない。国際関係
や戦略をよく練って日本の国益のためにへまをしない対応を取って
もらいたい。

4年前、日本はモンゴルへバス100台無償援助をした。ところがその
バス会社はメンテナンスも出来ず、大赤字経営で部品を買う金もなく、
日本が補助をし続けている。勿論、減価償却をすることもなく、買
い替え計画もなく、更に追加バスを要求している。

数ヶ月前、日本は20台の追加無償援助をした。しかし、今回は
アンタイドを要求され、日本が金を出し、モンゴルは韓国のバスを
買った。今、HYUNDAIのマークがついたバスがウランバートルを
駆け巡っている。日本のバスは一台、2,100万円だが、韓国のは
400万円です。

モンゴルへのバス支援の決定プロセスは、北海道出身の鈴木宗雄代
議士が訪モの際、モ人が寒風でバスを待っているのを見て、「可哀
想だから、バス100台くれてやれ」と云ったとかで、それで慌てて
日本側(JICA)は調査をし、モ側の要請として実施したわけです。
ところが、メンテも乗車料金もろくに徴集しない、経営の不備とミ
ス・マネージメントで会社は倒産寸前です。長期・短期JICA専門家
や青年協力隊も派遣されて張りついています。

メンテが出来ない、採算性がない、サステナビリティがない。
経営能力がない。これらを確認しないで援助をし続けることは問題
があります。ウランバートルは車の洪水となりました。後1,2年で
街の道路は渋滞で動きが取れなくなるでしょう。公害も酷い。
モンゴルは馬の国です。馬車の活用を考えるべきです。私の馬車も
設計と見積もりも出来、造れる常態です。警察の許可もOKです。
ただ、車とどう共生するかです。

 近く、日本で一般から募集されたモニターのグループがモンゴル
へ援助視察に来ます。モンゴルのバス会社を訪問する予定です。
バスへの援助がモンゴルの感謝されていることを見せるのです。

 モンゴル鉄道への多額の有償・無償援助をしました。今度、鉄道
に沿って、自然災害防止の度土木工事を日本が援助する運びです。
モ鉄道は今、石炭輸送が収入の4割を占めています。しかし、非効率
で公害の多い石炭使用の火力発電所、自動車との競合などで、エネル
ギーが起こる事は必至です。石炭採掘地の近くに新規発電所建設も考
えられます。

「モンゴルの各地を明かりで燈そう」との掛け声で、日本はディー
ゼル発電機を多額の無償援助援助をしました。ところが燃料価格が
上がり、発電機が使われていないと聞きます。井戸ポンプも同じ状
態です。

BBCでジンバブエへの援助を世銀は中止したと放送しています。
何十億ドルもの援助をしたが、貧困は増える、ガバナビリティはな
い、返済も出来ないと云うわけです。

 開発独裁を支援し、日本が援助を続けてきたインドネシアでは、
スハルト一派への裁判が始まろうとしています。200人ものJICA
専門家が常時います。

 ロシアのプーチンはインドを訪問しました。軍事協力が行われる
でしょう。海外援助の仕方を考え直さなければなりません。
原
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(Fのコメント)
 海外援助に、ある方向性が必要なのではないかと思う。たとえば、
軍事費が増えている国には、援助しないとか、日本を非難する国に
援助しないという歯止めが必要なのでしょう。もし、援助するにも
、その国の状態により、援助するべき品目が違う。石油を輸入に頼
っている発展途上国には、手押しポンプや自転車でしょう。農機具
も鍬等でしょう。
放送設備や工場設備でも、メンテナンス性のいい物で、最新鋭の設
備では、メンテナンスができない。この点、ロシアの銃はメンテナ
ンス性がいい。簡単な構造の機械を援助する必要がある。


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