311−1.2種類の日本人



 心理学の研究書を読むと、2種類の日本人がいることを知る。
この日本人の分離を今回は見ておこう。

 オルイショック前に多感な青春を送ったか、オイルショック後に
多感な青春を送ったかで価値観が違うのです。多感な青春とは、何
歳かというと、10歳〜15歳までのこと。
オイルショック前の世代は、一般的な家庭でも肉を毎日食べること
ができなかったし、外食するのが楽しみでもあったのです。要する
に貧しさを知っているのです。これに対して、オイルショック後の
世代は、貧しさを知らない。

 オイルショック前の世代は、巨人の星やアタックナンバーワンな
ど、根性物のまんがが流行した。自分の努力で、よりよくなろうと
した時代であった。

 それに比べ、オイルショック後世代は、コミック(おぼっちゃま
君など)が中心で、面白い人が流行した。この世代は、自分でなに
かを選択した経験がない。心の居場所がない世代になっている。
主体的な選択には、モデルとなる生き方が社会的にも提示されてい
る必要があるが、このようなモデルもない。

 このため、自分の存在感を求め、さすらい、他人の認知を欲して
先生に暴力を振るうようになるようだ。

アドラーの心理学では、親や先生などからの期待感を感じられない
と、賞賛を求める行動に走ることになる。そして、その行動も認知
されないと、注目を引く行動になり、それでも認知されないと、
先生を圧倒しようとする。とうとう、組織全体に復讐を考えるよう
になる。これの具体的行動が自殺になる。それでもダメだと無気力
になる。

 この現象が全国の学校に起きているのであろう。
早い段階で、先生と生徒との会話が必要であろう。そして、先生を
圧倒しようとする生徒は退学させるしかないようだ。

どちらにしても、集団のその人への期待感が重要のようだ。
オイルショック前の世代とオイルショック後の世代は、価値観が違う
ため、以心伝心は不可能。言うべきことがチャント言う必要があると
思う。

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