302−2.盗聴網問題について



■盗聴網問題で欧州委、動き出す/沈黙の英国、窮地に
 欧州連合(EU)は22日(現地時間)、米国主導の盗聴網システム
(暗号名ECHELON=エシュロン)が非英語圏諸国の企業の通信を傍受
しているという内容の委託専門家による調査報告書を受理し、EU執
行機関の欧州委員会は、対抗策の検討を担当部署に指示した。盗聴
網に協力している英国は苦しい立場に追い込まれ、北大西洋条約機
構(NATO)の結束にも影響を与えそうだ。

 国際会議での各国政府の動きや企業の契約交渉の内容が米国側に
漏れたという訴えが続出し、特に非英語圏の仏、独、伊の政府や企
業の不満が高い。報告書は「エシュロンは明らかに民間企業の情報
を入手している」と指摘し、「米国は、世界の通信情報を一手に把
握できる」と結論付けた。

 盗聴網については米英ともに国家機密として一切の言及を拒否し
ている。英国はEU内部での批判を黙って受けるしかない情勢だ。英
政府筋は「米英を追い詰めることはNATOの結束に打撃となる」と、
EUの反米英の動きに深刻な懸念を示した。

(Mainichi Shimbun, London)からの引用

私見
★月刊誌「正論」10月号 中西輝政論文 「日本の覚悟を問う-わ
れわれは”新・冷戦”に勝てるのか-」 の中で、「エシュロン」と
いう語句が登場しました(P74)。識者がこの語句を使うのを見た
のは、2回目です(たった2回です)。IT革命を礼賛するエコノミ
スト、評論家、学者は、ITの負の面であるエシュロンを一切口にし
ません。と言うよりも、口にできません。口にすればIT神話が崩れ
るからです。しかし、エシュロンは、負の面ではない。10数年前
に米国国防総省によってインターネット技術が解放されたという事実は、
エシュロンをもってしてその真相が明らかになったと言える。つま
り、インターネットの本質は、「エシュロン」であったということだ。森
善朗首相は、沖縄サミットで「IT憲章」を掲げた。何とおぞましい
光景か。

★無断転載禁止とされていますが、どうすればいいのですか。毎日
新聞社にメールにて転載許可を得るのですかね。また、インターネットで
の著作権についてですが、今回の場合(転載する場合)どうすれば
いいのですか。方法を教えてください。
黙ってそのまま転載してもいいのですかね。

図越(づごし)
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(Fのコメント)
 無断転載禁止ですので、記事の概要や一部の事実部分を転載する
のはOKですから、そのようにしてください。雑誌の記事全面転載
はよくないので掲載しません。

 エシェロンをあまり気にし過ぎるのは、必要がない。
我々のようなHPの公開情報は、最初から秘密ではないのですから
恐ろしがる必要もないのです。そして、経済関係でも秘密性の高い
通信には暗号化が当たり前になるのではないでしょうか。


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