298−1.教育問題に関するコメント



こんにちは。島貫といいます。
ある田舎の教育大の修士生です。
突然のメール,失礼します。

貴コラムを読ませていただいていますが,教育問題について
触れているところがありましたので,若干でもコメントしたいと
思います。

まず,東京の公立小学校の実態をお知らせしておきます。
実際に住んでいるかたがたはご存知でしょうが,私立のほうがレベ
ルが高い,といわれるだけあって,公立のほうは,苦労が多いよう
です。そして,最近は特に顕著になってきているようですが,保護
者(今はこう呼ばないと怒られますね)のほうから「卒業証書だけ
もらえればいいですから,こっちで子どものことは面倒見ますので
」ということを言う方が増えてきたそうです。

つまり,勉強は学校には頼らない。たまに学校に行かせる。
どうせ,卒業証書は出してくれるんだから,と,義務教育のルール
を逆手に取っているようです。
(そのくせ,何かあると学校のせいにする傾向が強いそうです)
‘子どもは親の背中を見て育つ’と,似たようなことが前までのMM
でありましたが,そのとおりで,上記のようなことをいう親の子は
,授業は勝手に抜け出す(これは,勝手に帰る,ということでもあ
ります),行事には全く興味を示さない,などは当たり前だそうで
す。当然,勝手にいなくなった生徒は,教員が手分けして,探すそ
うです。その間,教員数は減りますから,他の教室の授業は,自習
ということもしばしばだそうです。

そういうことにいちいち対応していかなければならない教員の状況
はレベルが低いだ,といっている場合ではありません。
生徒指導に業務の大半を取られてしまって,授業どころじゃない,
生徒指導の間を縫って授業をする,といったことが日常茶飯事とな
っているのです。
こんな極端な例はめったに無い,という方もいらっしゃるでしょう
が,これは,その場にいる教員から直に聞いていることです。

様々な教師への信頼感の欠落は,ご承知の方も多いでしょうが,教
員よりも親が高学歴を持っている人が多くなってきてしまい,単に
職業(人間)の価値を偏差値のみではかる人が多くなってしまった
からです。
‘いい大学に入っていい会社に入ればいい生活ができる’といわれ
た頃からの名残なんでしょう。
人間の価値を学歴だけ見て判断する,というのは悲しいですね。
その大学を卒業した後に得る資格・専門性を見ないことにつながり
ますから。

やはり,社会構造,というか,高学歴が持ち出すイメージを変えな
いとつらいでしょうね。

公立学校は,現在,予算を財政の関係で全体的に削られるいるよう
です。かなり限られた予算の中で,最大限の努力をしている取り組
みのほうも,考えてみてください。

島貫(しまぬき)
http://www01.u-page.so-net.ne.jp/df6/nao-s
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(Fのコメント)
  島貫さん、学校教育の現状報告ありがとうございます。
 日本の教育は、資格を取るために必要なら、資格に合致する能力
があれば、飛び級させればいいのです。そして、教育審議会も同じ
答申を出しましたが、多様なルートを作り、選択の幅を広げる必要
があるのでしょう。もう、学歴社会ではないということを知るべき
ですよ。

それと、マナー教育が必要です。戦後、教育が自由放任主義になり、
マナーなどを軍国主義教育と言って教えていない。強制的な集団主
義は反対であるが、社会人の最低のマナーを教える必要は教育とし
てある。
このごろ、こちらが説明している時、聞いていなく後で説明してい
ないとクレームを付ける新入社員が出てきた。このため、マナーを
会社が教育する時代になってきている。

 もう1つは、日本の活性化は、欧米と同様な論理力が必要で、
議論のできるベースを確保する必要があるのでしょう。
この3つに焦点を絞り、学校改革をすることが必要なのでしょう。


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