295−3.日本上陸拒否された旅行者に暴行



日本上陸拒否された旅行者に暴行 成田空港の警備会社
「8月4日朝日新聞サイトから抜粋」

新東京国際空港(成田空港)で6月末、法務省入国管理局から
日本への上陸を拒否されたチュニジア人旅行者2人が、「移送警備
などを担当していた警備会社の警備員から暴行を受け、警備料とし
て現金600ドルを奪われた」と主張していることが分かった。金
はその後返却されたが、会社側は「暴力はなかった」としている。
帰国した2人は、チュニスの日本大使館に抗議している。
 この会社は、成田空港に発着する各航空会社の乗客で、上陸拒否
された人の警備などを請け負う「アイム」(本社・千葉県成田市、
渡辺ハルエ社長)。

(中略)

 2人は6月20日、トルコ航空機で成田に到着。旅券を提示して
「観光目的で日本に2週間ほど滞在したい」と申請したが、入管は
滞在の趣旨に疑問を抱き、上陸を拒否。トルコ航空は次の25日の
出発便までの間、2人を上陸防止施設に収容するため、アイムに警
備を依頼した。

 複数の目撃者の証言や2人の話によると、警備員はモエズ氏らを
空港駐車場ビル内の同社詰め所に連れて行き、(中略)部屋の隅に
連れて行ってすねをけとばし、壁に頭を数回うちつけた。さらに体
を押さえつけ、ポケットから300ドルを取ったという。

 警備員は続いて、胸を殴り、すねをけった。別の警備員が300
ドルを抜き出したという。
 2人は25日朝まで上陸防止施設に収容されていた。

 21日、関係者が千葉県警新東京空港署に通報。同署が情報収集
を始めるとアイム側は22日、2人に600ドルを返した。しかし
2人によると、アイム側はその後も、モエズ氏からの診察要望や大
使館との連絡を拒否したという。同社の内部関係者は「暴力的に金
を取ることはしばしばあった」と話している。

 出入国管理法は上陸を拒否された者について運送業者(航空会社
)側が費用を負担して送還することを求めているが、アイム側は「
ほとんどの航空会社が『金を持っている者からは(費用を)取って
くれ』と依頼している」と説明している。(以下略)
カナダのピカチュウ
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本当にみっともない話ですが、この事実はかなり以前から関係者の
間では有名な話でした。やっとここまで来たという感じです。

 警備会社ばかりでなく、入管の職員による暴力や金せびりの事例
も報告されています。1994年、入管施設内で暴行を受けた外国人が
、相次いで訴えを起こしたり元入管職員が内部告発をするなど、入
管収容施設内での人権侵害が社会問題になったこともあります。東
京入管第二庁舎内では1997年、イラン人ミールさんが変死する事件
も発生しています。私たちは入管職員によって撲殺されたと強く疑
っています。

次のホームページをぜひお尋ね下さい。
http://www2.odn.ne.jp/nyukan
入管問題調査会の高橋
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入国拒否者から、会社ぐるみで恐喝

 8月4日の朝日新聞に掲載されていた、成田空港で上陸拒否を受
けたうえ、暴行を受けた2人のチュニジア人の件で、本日、法務省
に、私たち入管問題調査会とアムネスティー・インターナショナル
連名の「要請書」を提出してきました。
そのあと設定された記者会見では、問題の警備会社「アイム」の元
職員が証言をしました。

 以下、成田で入国拒否者の警備に当たっていた、警備会社「アイ
ム」の元職員の証言です。

 「私も空港で入国拒否された外国人に暴行を加えました。別に恨
みがあったわけではありません。会社の方針でそうなっていたので
す。暴行は日常茶飯事で、私は我慢して働いてきました。精神安定
剤を飲まなければ、やって行かれないようになっていました。会社
の方針として、何が何でも、たたいてでもお金を取れと言うことに
なっていたのです。本来、入国拒否者から取る警備料金は、上陸防
止施設内に宿泊した場合でも、2万4000円、レストハウスに宿泊した
場合でも、3万円、おとなしい人が相手なら4万円も5万円もふっか
けてとる。こういう警備会社は成田だけではない。こんな会社は、
排除していただきたい。」 

詳しくは、入管問題調査会のサイト上にアップしてあります。
http://www2.odn.ne.jp/nyukan/page04.htm
入管問題調査会の高橋
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(Fのコメント)
 日本の入国管理は厳しいが、このような事件が起こると、世界に
いい印象を与えない。この問題で、外務省は海外日本人にも厳しい
が、発展途上国の人にも厳しいことになる。

 日本を鎖国にする政策を外務省は施行しているように感じる。
そう思われないためにも、善処願いたいものですね。

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