283.ラスベガス・シリコンバレー事情



 今回は、ラスベガス直行便で、ラスベガスに行くことにした。
これは、時差ぼけを解消するためで、相手の事務所であるシリコン
・バレーでは、交通の便が悪くて、身動きできないためでもある。

 ラスベガス直行便がなかった時は、サンフランシスコで過ごした
が、直行便ができたので、ラスに行こうということになった。
このラス便はビジネスクラスが空いている。それはそうですよね。
ラスに、ビジネスで行く人はいないでしょうから。
この日航のJL26のアッパーデッキには、我々の他、新婚さんと
1家族しかいない。60席中14人しかいないのだ。一方、エコノ
ミー・クラスは満杯の状態。
しかし、マッカラン空港は、国際線の設備が貧弱で、ここの入国手続
きが時間がかかる。20分以上待たされた。しかし、ここの国内線
の設備は、充実している。

 もう1つが、ラスベガスの人手は、すごい。米国のバブルがいか
ほどかが分かる。ほとんどのレストランが夜10時でも一杯で入れ
ない。夜、いろいろなショウがあるが、これも満杯状況である。

米国の各地から、人がくるが、特に9月4日が労働感謝の祭日であ
るため、米国全土から人が押し寄せて来た。お金を儲けに!!
米国全体が好景気で浮かれているように思う。ルーレットの最低掛
け金が10ドルと高い。5年前は25セントが1ドル程度であった。

ラスベガスには、5年前に来たことがあるが、その時とは様変わりで、
随分と町が発展した。メイン道路の交通渋滞もひどい。ラスベガスの
人口も、増えて、230万人になったとのこと。どんどん郊外に家が
建築されている。3LDKの家で1200万円程度と安い。そして、
水を一日に3回程度掛ける所にしか、植物が育たない。このため、庭
にしか緑がない。周りは砂漠である。

 フーバーダムにも行ったが、砂漠の中に琵琶湖の4倍以上の広さ
の湖が広がる。30度以上の気温であるが、湿度が低いのでからっと
している。しかし、水があるのに、植物が湖畔にも、生えていない。
そして、モービルハウスが多い。退職者が多いのであるが、砂漠の一角
にいる。いつも移動しているとのこと。年金生活者が多い。

 その後、サンノゼの会社に行った。技術的な会話が中心であったが、
平屋のビルや5Fまでの建物が多い。朝・夕の交通渋滞は非常に激しい。
米国の朝は早い。8時に会議が開始される。それで、1日中ミーティ
ングである。そして、夜の8時から10時まで会議である。トコトン
やる。夜10時に、高級ビフテキの店に行ったが、人がここも多かっ
た。儲かっているのであろう。あまり、日本との労働観に差を感じな
い。米国の働きバチも、すごいと感じた。(サンノゼが米国を代表し
ているとは思わないが)

 ここの社員が東京に来たことがあるので、印象を聞くと、2つの
ビックリしたことがあると。
1つが、成田空港から東京が遠いということと、もう1つが、室内
スキー場があることだと言っていた。

 ここに来て、印象に残ったことは、米国のビフテキがおいしい。
味付けが、ちゃんとしている。欧州的な味になっている。
サンノゼには、多くの国から人が来ているためであろうか??
このため、一緒に行った仲間から、米国の味はまずいと言っていた
私がおかしいと、思われてしまった。しかし、私も味の良さにビッ
クリした。

 オフィスは、全員6平米程度の個室である。このため、オフィスは
人数に比べて、非常に大きい。それも、平屋のオフィスである。
シリコン・バレーの会社には、中国人やインド人が多いと聞いていた
が、ここの会社は、ほとんどいない。白人のみで構成されている。

 それと、幹部クラスに女性が多いのが特徴であろう。副社長や部長
クラスで、この女性幹部は、まず会議のスケジュールを確定し、次に
成果のドキュメント化を要求していた。仕事の組み立てを先にする
米国流仕事の仕方が参考になる。しかし、スケジュール通りに行かず
、トコトン会話するため、夕食の予約はほとんど、リスケジュール
されることにはなるが。それと、技術者がこの会社に来て10年以上
の人で構成されている。サンノゼのベンチャー企業とは違いがある
ようだ。このため、技術的にもしっかりしている。

 技術者同士は、技術的会話にのめり込むためであるが、お互いに
理解できるまで、打ち合わせを止めない。この会話に重要な役割を
果たしているのが、米国に移民し、GEに勤めていた日本人がここ
の会社にいるためで、技術的な用語、ニアンスが的確に通訳されて
いた。これがあるため、お互いに言語上でのストレスが少ない会話
ができた。このようなことは、あまりないことである。
 日本から行ったメンバも英語はある程度できるが、この人がいな
いと、ニアンスが伝わらないため、会話が中断してしまう。

帰りはサンノゼから東京成田のAA(アメリカン航空)の直行便を
利用した。これも、今までは、サンフランシスコで日航か全日空の
便を利用していたが。
 マイレージ協調があるため、日本の会社に拘らなくなった。
 この便のビジネス・クラスは満杯状態。日本人が80%以上を占
めている。このため、空港カウンター職員も日系人で、日本語がで
きるし、機内でも米国人のスチワードが日本語で応対していた。
ファースト・クラスにも多くの乗客が乗っていた。

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