281−1.公共事業のあり方について



 公共事業の考え方を整理する必要があると思います。
それは、地方に空港や新幹線など、民間会社が将来運営する施設の
建設には、運営する民間会社を将来赤字にしないことが原則です。
 または、米国のようにハブ空港を造成する主体を民間会社にして、
航空会社の了解が必要なことにする。

 現在は、地元の名士や議員が、公共事業として、むりやり建設し
、その後民間会社に使わせようとする。しかし、地方空港に乗り入
れるANAやJALも、会社経営が苦しいために、枠取りのため、
しぶしぶ運行している状況である。今後できる新幹線も、各地の
JRが運行するのであるが、ほとんどは、赤字になる予定だ。

 このような現状では、都市に設備を作った方が効果的で、たとえ
ば、新幹線の東京と大宮間を複々線にすれば、東北、信越、長野
の新幹線の増発が可能になる。この線の構想は聞いたことがない。
通勤客も増えているから、便利になれば、さらに東京から高崎や
軽井沢、那須高原に人が移動する可能性がある。

 国際空港も羽田沖にメガ・プロートで建設すれば、国内/国際の
ハブ空港ができて、ソウルの仁川国際空港や上海国際空港以上に便
利になる。メガプロートは今、実用化実験中で、シュアブ沖の米軍
海兵隊基地に利用する可能性もあるのです。羽田はすでに国内線の
ハブですから、乗り換えは非常に便利になるのです。これで、ソウ
ル経由で世界に行っていた地方の人たちも、より便利になるはずで
す。

 東京の外環状高速道路ができるだけで、東京の首都高の混雑は、
緩和されるのですよ。地方に道路がなかった40年前には、地方と
東京、関西に繋がる道路整備は意味があったが、今は整備されてい
るのですから、再度都市環境や都市整備をするべきではないですか
??

 国土開発の数次の計画で、もう地方を開発するのは限界だと思う
のです。人口が減り、かつ無人に近い形になるのですから、だれの
ための開発化がわからない。

 公共工事を止めろとは言っていないことに注意してください。
直ぐに反発する人がいるのですが、地方ではテーマパークも赤字に
なるし、集客事業はムリなようです。私の家族も国内旅行より、
すぐ海外に出てしまう。なぜか、日本全体の文化が東京と同じにな
り、単調なことになっているため、旅行での感激がほとんどない。

 この原因は、地方文化を潰してきた開発があるためで、これを止
めることが、この面からも必要なはずなのです。今でも、充分便利
になっているから、今度は、その地方独自の文化を掘り起こすこと
が必要になっているのです。そして、海外に出たときと同じような
感激が得られるものにしてほしいものです。

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