269.国際戦略・国内戦略を知るための本



 何人かの友人や、読者から、国際戦略・国内戦略を知るための
いい本を紹介してほしいという依頼が多い。今回は、国際問題・
国内問題を探るために参考となる本を紹介しよう。私の思想の背景
も明らかになると思う。しかし、その推薦する本の量は、当然、多
くなる。

1.米国の構造を調べる。
 現在、米国の覇権が確立しているたため、この帝国の構造を調べ
る必要があるのです。それも、いの一番に。米国を分からずに評論
するなかれだ。米国を分からないで、評論している人たちは、去れ。
というわけで、まず米国の研究をする。

 「世界覇権国アメリカを動かす政治家と知識人たち」
                副島隆彦 講談社α文庫
 「影のアメリカ」       古森義久 講談社文庫
 「アメリカ大統領を読む事典」 宇佐美滋 講談社α文庫
 「アメリカの経済支配者たち」 広瀬隆  集英社新書
 「地球のゆくえ」       広瀬隆  集英社
 「アメリカ帝国への報復」 チャルマーズ・ジョンソン 集英社

 国際戦略リンク集、欧米の国際戦略関連サイトを見ると、シンク
タンクの記事が見ることができる。英語ですが。
http://www.geocities.co.jp/WallStreet/8417/link.html#ousen

2.日米関係
 戦後の日米関係を知ることは、現在を知る礎。

 「日本永久占領」       片岡鉄哉 講談社α文庫
 「黒船の世紀」        猪瀬直樹 文春文庫
 「閉された言語空間」     江藤淳  文春文庫
 「忘れたことと忘れさせられたこと」江藤淳 文春文庫
 「私の見た東京裁判」上下   富士信夫 講談社学術文庫

 日本と米国との物の見方の差を知るには
 「日本とアメリカ 逆さの常識」アントラム栢木利美 中公文庫

3.イスラム圏を知る。
 「中東政治構造の分析」    宮田律  学文社

4.共産圏崩壊を知る。
 「大いなる失敗」     ブレジンスキー  飛鳥新社
 「歴史の終わり 上下」  フランシス・フクヤマ  三笠書房

3、4には、いい本がない。もし、知っていれば、教えて欲しい
ぐらいです。

5.社会の法則性を知る。
 「文明の生態史観」      梅棹忠夫 中公文庫
 「文明の海洋史観」      川勝平太 中央公論社
 「衰亡の法則」        馬野周二 PHP
 「大国の興亡」        ポール・ケネディ 早思社
 「文明が衰亡するとき」    高坂正尭 新潮選書
 「興隆と滅亡の方程式」    中津文彦 NONbook
 「悪の民主主義」       小室直樹 青春出版社
 「資本主義原論」       小室直樹 東洋経済
 「経済原論」         小室直樹 東洋経済

5.日本の構造
 日本的な組織構造については、
 「中空構造日本の深層」    河合隼雄 中公文庫
 「空気」の研究        山本七平 文春文庫
 「日本人とは何か 上下」   山本七平 PHP
 「あたりまえ」の研究     山本七平 文春文庫
 「常識」の研究        山本七平 文春文庫
 「派閥」の研究        山本七平 文春文庫
 「見えない繁栄システム」 エーモン・フィングルトン 早川書房
 「タテ社会の人間関係」    中根千枝 講談社現代新書
 「適応の条件」        中根千枝 講談社現代新書
 「日本文化1〜3」      梅棹忠夫ほか 講談社現代新書
 「稟議と根回し」       山田雄一 講談社現代新書

6.日本史を知る
 日本史を知ることが、日本を知ることになる。
 (古代)
 「神々の遺産」        吉田信啓 中央アート出版社
 「超古代日本語が地球共通語だった」 吉田信啓 徳間書店
 「秦氏」の謎         飛鳥昭雄 学研MUBOOK
 「神武天皇」の謎       飛鳥昭雄 学研MUBOOK
 「日本神道」の謎       鹿島昇  光文社
 「古代史通史」        古田武彦 原書房
 「邪馬台国」はなかった    古田武彦 朝日文庫
 「失われた九州王朝」     古田武彦 朝日文庫

 (中世)
 「水底の歌 上下」      梅原猛 新潮文庫
 「隠された十字架」      梅原猛 新潮文庫
 「海人と天皇 上下」     梅原猛 新潮文庫
 「日本的革命の哲学」     山本七平 PHP
 「空海の風景」        司馬遼太郎 中公文庫

 (近代)
 「大江戸テクノロジー事情」  石川英輔 講談社文庫
 「大江戸リサイクル事情」   石川英輔 講談社文庫
 「大江戸生活事情」      石川英輔 講談社文庫
 「日本資本主義の精神」    山本七平 光文社

 (明治維新以降)
 「世に棲む日々 1〜3」   司馬遼太郎 文春文庫
 「花神」           司馬遼太郎 文春文庫
 「峠」            司馬遼太郎 文春文庫
 「竜馬がゆく」        司馬遼太郎 文春文庫
 「坂の上の雲 1〜6」    司馬遼太郎 文春文庫
 「海はよみがえる」      江藤淳   文春文庫
 「海の史劇」         吉村昭   新潮文庫
 「ポーツマスの旗」      吉村昭   新潮文庫

 (現代)
 「失敗の本質」        著者多数 中公文庫
 「零戦」           柳田邦男 文春文庫
 「朝鮮戦争」         萩原遼  文春文庫
 「活力の構造」        柳田邦男 講談社文庫
 「日本は燃えているか」    柳田邦男 講談社文庫
 「日本の逆転した日」     柳田邦男 講談社文庫
 「大いなる決断」       柳田邦男 講談社文庫
 「1991年日本の敗北」   手島龍一 新潮文庫
 前間孝則、田原総一郎、中川靖造など多数がある。
 (通史)
 「逆説 日本史 1〜」    井沢元彦 小学館文庫

7.世界史を知る。
 「海の都の物語」      塩野七生 中公新書
 「ある通商国家の興亡」   森本哲郎 PHP
 「繁栄と衰退と」      岡崎久彦 文春文庫
 「ロシア革命史 1〜6」  トロッキー 角川書店
 「図説 歴史の研究」    アーノルド・トインビー 学研
 「ローマの歴史」      モンタネッリ 中公文庫
 「第2次世界大戦 1〜4」 チャーチル 河出文庫

8.現時点の動向
 「第3の波」     アルビン・トフラー 中公文庫
 「知識社会の衝撃」  ダニエル・ベル TBSブリタニカ
 「超資本主義」       吉本隆明 徳間文庫教養シリーズ
 「ぼくたちの洗脳社会」   岡田斗司夫 朝日文庫
 「人本主義企業」      伊丹敬之  ちくま学芸文庫
 「満足化社会の方程式」   堺屋太一  新潮文庫
 「マネー敗戦」       吉川元忠  文春新書

9.戦略の考え方
 「国家と情報」       岡崎久彦 文春文庫
 「戦略論 上下」      リデル・ハート 原書房
 「最終戦争論・戦争史大観」 石原莞爾 中公文庫
 「戦争論 上中下」     クラウゼウィッツ 岩波文庫
     は難しいので、次の本がいい。
 「戦争論」を読む      長谷川慶太郎 朝日文庫
 「アメリカの軍事戦略」   江畑謙介 講談社現代新書
 「日本の安全保障」     江畑謙介 講談社現代新書
 「安全保障とは何か」    江畑謙介 平凡社新書
 「戦争と平和」     アルビン・トフラー フジテレビ出版

10.思想
 「世界の名著 1〜81」  中公パックス
 「日本の名著 1〜50」  中公パックス
 「清貧の思想」       中野孝次 文春文庫

 (中国の思想)は、日本の伝統的文化の1部、これを読むことが
必要。日本の思想史は、中国思想の解釈でしかない。
 「論語」「大学」「中庸」「老子」「韓非子」「為政3部書」
 「貞観政要」「伝習禄」(陽明学)「孫子」「墨子」「戦国策」
 「菜根譚」「孟子」「荀子」「朱子」「十八史略」など

コラム目次に戻る
トップページに戻る