253−2.死者への思いやり



NO.249−1得丸さんの記事について
> 
> 戦後の日本では、死者への思いが大変に軽んじられるようになった。
> おそらくそれが生者への思いやりの不足にもつながっているのだろう。
> ひとりひとりの生きた人生への敬意というものが薄れた社会は、人情
> 味の乏しい、さびしい社会だ。老人介護やいじめや家庭内暴力や
> その他もろもろの酷たらしい社会現象の源泉は、ここにあるのでは
> ないかと思った。
 初めてまともに投稿させていただきます、鈴と申します。
得丸さんの前出のコメントには全面的に賛成です。

 私は昭和40年代生まれ、得丸さんに比べれば世間のこともほとんど
わかっていないちっぽけな若輩ものですが、私や同世代の人間の
間で、皇室や日本という国に対して何か特別な思い入れや愛着
というものは正直いってほとんど無いのが現状です。

 戦中生まれの私の親や、戦前生まれの祖父母の世代のように、
太平洋戦争という「国」を強烈に意識させる体験を経てきた
人々と異なり、自分の国や自分が所属する地盤についてほとんど
無感覚のまま育ってきたと言ってもいいと思います。
 私の親以前の世代では、少なくとも天皇は日本という国の真ん中
にいて、日本人が国を思うときのよりどころになってきたのでしょう。
身寄りを亡くされて天涯孤独になったあと、皇居のある千代田区
1丁目に本籍を設定するという年輩の方がかなりいるという話を聞い
たことがあります。
 しかし、日本人として、税金を払い、選挙にもたまには行きはする
ものの、こうした何かに属している、自分を見守ってくれている
人がどこかにいると言う感覚は、不幸なことに今の若い世代には皆無
です。

 自分が何らしらかの組織や国の一員であり、自分はそうして何かに
所属することで生かされているのだという感覚があれば、自分の生や
周囲の人の生への尊厳も、天皇家についての尊厳も(ここについては
意見が分かれると思いますが)自然に発生してくるものではないでしょ
うか。
 私は別に天皇制推進者ではありません。ただ、このままでは日本が
とにかく自分のことしか見えず、自分以外に何も守るものを持たない、
絶望的なまでに身勝手な個人主義者の集まりの国になって
しまいそうな気がして恐ろしいのです。人を殺す体験をしたかったと
いう狂った中学生や、その中学生を育てておいて平然としている親が
出てくるのも、自分は社会に生かされているという意識が無いから
でしょう。このまま放置すれば、この状態は悪化する一方のような気
がします。
どうしたらいいのでしょうか。本当に。
私たち一人一人にこの状態を止めるために、どんなことができるので
しょうか。

鈴
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(Fのコメント)
本当にその通りですね。全面的に賛成です。GHQが日本の伝統をつ
ぶしたが、それとともに、日本の他者を思いやるという気持ちもなく
してしまった。これが、大きな問題を起こす起因になっている。
家族を殺す看護婦や17歳の犯罪など、すべてここが起点です。

 日本の精神的な復興が必要であると感じていますね。
それが、昔の日本の秩序ではないでしょうか??論語などでしょう。

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