253−1.外国人投資家について



管理人各位の皆さま。 
どうも、ご無沙汰いたしております。 光舟です。
ようやく、試験勉強などからも解放され、少々時間の余裕も作るこ
とができたので、久しぶりに、思うことを書いてみようと思います。

今度もまた、経済の話しで、恐縮ですが、外国人投資家についての
話題です。
もっとも、外国人投資家を排除しろという話しではないので、その
点はご心配なく。

日本の景気が回復したか否か、その一番の指標とされているものは
、株式市場。
特に、日経平均が最高値を付けたか否か、あるいはこれから最高値
を確実に付けるだろうと予測されるか否かだと思います。

通貨危機が生じて以降、年来たびたび、日本の景気が回復したとい
う主張が新聞紙面や雑誌などでよく見かけますが、その一番の根拠
が、日経平均が徐々に最高値を上げて行くであろうと予測されると
言う点でした。

何故、日経平均が右肩上がりになるのか?
その一番の論拠として、株式市場の買い注文が、国内の投資家より
も外国の機関投資家の方が上回っていることを取り上げているもの
が多かったように思います。すなわち、「これから日本経済が回復
すると外国の機関投資家は判断している。そのため、これから買い
注文が多くなって徐々に株価は上がり、個々の会社は株価上昇の差
益を経営原資として設備投資等を行う。このように実体経済も上向
いて良くなるから、これを反映して株価も右肩上がりで安定するで
あろう。」ということなのでしょう。 わたくしとしては、こうい
う具合に解釈いたしました。

日本国内の投資家の判断よりも、外国人投資家の景気判断の方を優
先させるところに一抹の悲しさはありますが、取りあえず、その論
拠ないし思考論理については、当時、その通りであろうと納得した
記憶があります。

しかし、この考え方は、日本の景気回復、直接的には日経平均の最
高値が上向きになるであろうと言うことのみを念頭に置いており、
その他の部分には目を向けていないものであったと、のちに思い至
りました。

先日、N.Y.のナスダック市場が暴落したとき、東京の市場でナ
スダックと重なりあう「IT関連」分野以外の株式まで含めて株式全
体の株価も暴落したことがありました。
N.Y.株式市場の下落が、単に波及しただけと言ってしまえば、
それで話しは済んでしまいそうですが、少しばかり原因を自分なり
に考えてみました。
その大きな原因として、東京市場の株式を外国人投資家の方が国内
投資家よりも大幅に積極的に買い入れていたことにあるのではない
か。
すなわち、外国の機関投資家が、大幅な値上がりをするナスダック
株式を運用の根幹に据えていたためもあり、大幅な差損を被った。
その差損を解消しないと市場での信用を失い破綻に追い込まれる。
そのため、含み差益のあるNY市場の株式や東京市場の株式を売却
して、ナスダックで生じた損失の穴埋めをする必要が生じたのでは
ないか。それが、東京市場でナスダックと重なりあう株式以外の銘
柄も含めて暴落を被ったのだろうと推測してます。

外国人投資家が、大幅に東京市場株式を買い込んでいると言うこと
は、反面、N.Y.市場といった外国の株式市場の影響を直接的に
被ることを意味している。
こう見てくると、外国人機関投資家が日本の景気回復を前提として
東京市場の株式を買い込んでいるからといって手放しに喜んでいる
のもどうかな、という気がします。

日本の景気回復の主導権は、財政権を持っている日本政府にありま
すが、実質的な主導権は、外国人投資家の資金運用の善し悪しにあ
る感じがします。

光舟 
http://www.geocities.co.jp/WallStreet-Bull/1388/
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(Fのコメント)
日本の株式は、80%日本人が持っているが、この殆どは、持ち株会
や安定株主のものです。これに対し、外国人株は全て、流動株ですから
、影響力は絶大です。しかし、日本の金融機関が本来なら倒産させる
べき企業を生き残しているため、この不安定性が続く可能性がある
ようです。新生銀行が、そのことを明らかにしている。
米国経済が下り坂になった時、日本経済が世界を支える方向で、意図
して、外国人は買い込んできたのですが、日本政府は期待に全然、こ
たえないのですから、どうしようもない。外国人は売りに転じている。

 ここは、状態のいい企業以外は、倒産させるべきです。それの方が
景気回復が早い。臆病にならないことです。日本の経済状態を健全に
することです。それも、早く。米国の経済はいつまで続くかの状況。

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