245−2.中ロ友好に横たわる障害



 中央アジアの権益について、中ロは北京会議で議論したが、大き
な問題があったようです。前回もコメントしましたが。この詳細を
今回は述べます。

 それは、中国はタリバンと国境防衛の相互協定をイスタンブール
で、去年結んでいますが、タリバンは、ロシアの敵で、ロシアが空
爆をするかどうかで、中央アジア諸国と協議している国です。

 この中央アジアは石油が出たため、ロシアも米国も中国も重要視
している地域で、3ケ国の権益獲得競争が起きているのです。
中国はパキスタンやタリバンと組んで、中央アジアのイスラム勢力
に足場を築こうとし、ロシアは、中央アジア諸国の政府を支援しよ
うとして活動している。米国は、トルコの顔で民族的な繋がりとし
て、この中央アジアに基盤を築きたいようですが、出遅れている。

 このため、中国は、ロシアと米国対抗では協調できるが、中央ア
ジア問題では、譲歩できないようです。先日も、中国はパキスタン
と相互の友好関係を確認しているし、ロシアはインドとの友好関係
を促進する方向です。ここに、中ロの利害対立が発生している。

 中国が最近、よく西方開発というが、これも中央アジアとの連携
を視野に入れて言っていることである。タリバンやパキスタンも
中国とロシアの友好関係に懐疑の目を向けている。このため、中国
も、迂闊には動けたい状況のようです。

 もう1つ、イランとの友好関係構築を中国、ロシア、米国の3ケ
国が、競うように推進している。イワノフ外相、唐外相がよく
イランにいっている。イランがこの地域の問題を見るときのキーポ
イントになっている。
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Taliban Reaches Out to China(STRATFORサイト)から
28 July 2000 

Summary 

The Taliban has promised to extradite criminals back to 
Pakistan and to protect Chinese territory from attack. 
This diplomatic offensive is born out of a desire to work with 
China to end the Afghan civil war, rather than face a Russian
 solution. A peace deal would do two things ? hurt relations 
between China and Russia, and dislocate Afghanistan’s 
terrorist community. 

Analysis 以下は、STRATFORサイトで読んでください。

Afghanistan 
China

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