207−2.米国と日本の景気原理について



 どうも、速水日銀総裁の「金利の見直し」発言が出ると、米国
株価が下落するようだ。米国の株価を支えているのは、日本の大量
な資金で、それが、日本に戻ることは、米国株価下落になり、引い
ては、米国景気に大きな陰を落とすことになるとディーラーは考
えているようだ。BISも。

 これは、日本の景気がよくなると、日本での投資先が増え、金利
が上昇して、日本に金が戻ることになる。そうすると、米国から
資金が出て行き、米国経済は景気が悪くなることになる。
要するに、日本の景気が回復すると、米国の景気が悪くなるという
ことで、日本の景気回復を米国は望まないはず。サマーズ財務長官
は、日本の0%金利を解除しようとすると、直ぐに、日本経済は
まだ悪いから、ダメというが、日本経済が悪くないと米国の経済は
上手くいかないと白状しているように取れる。

 さあ、日本経済はどうなるかだ。当面は、企業の収支が良くなり
日本経済は明るさを取り戻し始めたが、ここで再度財政再建のために
税をUPさせると、経済は逆戻りする可能性があるため、簡単には
できない。まだ、個人消費が復活していないからである。GNPの
60%占める部分であるから、本格的な景気回復とはいかない。
しかし、公共事業を増加させるような状況ではない。
どうしてかというと、BISの年次報告で、日本の財政赤字が限界
を超えていると、警告されている。
このため、中間的な政策で、自立回復を目指すべきでしょうね。

 反対に、米国は日本市場に米国企業を進出させて、日本で稼ぐこ
とを考える必要があるが、そう上手くいくのでしょうか?米国流銀行
経営は、日本の銀行の刺激にはなるが、大きな預金獲得ができるか
どうかだ。

 日本の景気が良くなると、米国の景気が後退局面になるでしょう
から、その局面で撤退となる可能性があると思う。この時、長銀は
どうするのか、検討しておく必要がある。それまでに、日本の銀行
に転売をするかだ。

 マイクロ・ソフトの分割も裁判所で命令させているが、今後の
マイクロ・ソフトは、時代から取り残させるようだ。
インターネットの方向は、次にHAがらみですが、この準備の
ために、2年後に向けて、ゲーム機を作るとのことであるが、
装置組込みの基盤ソフトやネットワークの考えが出てこないのは
問題である。
よって、PC分野に留まることになるのではないか??
日本は、装置組み込み用のOSとして、ITRONを持っている。
このITRONが再度有効になる予感がする。
それと、ソニーのプレステ2を早期にOPENにすることは
いい戦略だ。デファクト・スタンダードが狙える。

BISのURL:
http://www.bis.org/wnew.htm
で年次報告が見れるようだ。(YSさんからの情報)

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