204−2.グローバリズムとナショナリズムの調和について



 世界は、米国を中心としたグローバリズムが吹き荒れて、欧州や
南米などを巻き込み、日本もその風の中にある。今後の経済体制を
考えると、このグローバリズム、汎欧米化は避けて通れない。
 一方で、日本としての良さや日本人としての誇りを取り戻すこと
も必要になって来ている。これについて、今までこのコラムで、
いろいろ述べてきたが、これは日本中心主義ではなく、世界の中の
日本、汎日本な世界を進めて行くことを主張している。排他的な日本
を目指す国粋的な考え方には反対である。

 今、イスラム原理主義がもう一方で吹き荒れている。これには
世界がたいへん迷惑している。自分たちだけが神からの使いであり
、その他の人たちは違うという。米国は悪魔であるといい、排除し
ようとする。米国人を狙ったテロなども世界で行う計画であるし、
実施する。しかし、モンザビークの米国大使館爆破でも明らかな
ように、現地の人たちも多数犠牲になっている。このため、この
ような原理主義を米国をはじめ、世界で問題となっているのです。

 私も、何度もこのために、空港で足止めさせたことがある。
また、ここの管理人のT君は、ニューヨークの国際貿易センタ
からの地下鉄パスに、よく乗っていたとのこと。よって、爆破
させた時に米国にいたら、どうなっていたかと言う。

 ナショナリズムは他者排除を持ち込んだ時、そのナショナリズム
に世界、特に米国から非難を浴びることになるのです。これは、世界
の交易上、いろいろな民族が世界を駆け巡る時代になり、他民族に
排他的であると、世界経済に大きなダメージを与えるからだから
です。
特に日本は世界第2位の経済大国ですから余計にそうです。

 このため、森首相の国粋主義・他者排他的に取れる複数の発言に
米国等の諸国が敏感になり出したのです。そうなると、日本を誤解さ
せて、大きなダメージを日本が受ける可能性が出てくるのです。
国際的な会議等でいいポジションが取れないなど。そして、米国の
友人から、質問を受けることになるのです。これは、日本に取って、
大きな損である。森首相、どうか国粋主義的失言をしないでください。

 健全なナショナリズムは必要であるが、欧米排除のナショナリズム
は、今後の日本を世界から警戒されかねない。その結果、日本の国際
的なポジションが、低下することになる。世界と融合する日本経済に
益々なるため、日本文化の良さを持って、世界に出たり、世界から
日本文化を慕って日本に来たりするような国家を目指さなければなり
ません。このため、絶対に排他的ナショナリズムは、持ってはいけ
ないのです。

 これは、真の国際化が必要だということです。日本一国平和主義も
おかしいが、日本の鎖国的な考え方も間違っている。日本に移民が来
、日本から世界に活躍するため出て行くような仕掛け、仕組みが必要
なのではないですか?

 そのため、2重国籍化や日本国籍の人が海外で国政に参加できる
制度の確立が必要なのでしょう。国政参加は実現したが。
移民も初めは、労働ビザ、留学ビザで日本に来ることができ、ある
条件(日本語能力、日本文化理解の高いレベル)になったら、本人
の希望があれば、日本国籍の取得が可能とする必要があると思う。

 日本は倭寇の歴史があり、江戸以前はアジア各地で活躍し、多く
の異民族も日本に来ていたのですから。日本人も多くアジア各地で
同化している。人の行き来がある時代は、活気がある時代であり、
再度、日本にダイナミズムを取り戻すべく、真の国際化をする必要
があるのではないでしょうか???

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