194−2.日本が失ったものに対する意見



日本の失ったもの(NO.184に対して)

また、反論を書かせて頂きます。
(揚げ足取りとすると問題があるようで・・・(苦笑))

(途中省略)

>そう言えば、この10年から20年、日本企業も日本人も、
>中国や東南アジアに物を作られて、それを持ってきて商売をしている。
>日本は苦労を他人に押し付けて、自分は楽な方向で商売をし始めて
いると感じる。

輸入が増えていると言う事でしょうか?
輸入を増やす事が相手国に苦労を押し付けるという表現には不適当
では?

>日本人全体の傾向も困難を安易な方法で避けようとしている。
>戦後の成長期には、いろいろな難題を1つ1つ克服していた
>時代であったが、この感覚が感じられない。
>日本のベンチャーも安易に、他人のまねをして大きくなろう
>としている。
>このため、底が浅く、すぐに見透かされてしまう。

ベンチャーは多く創業され、本当に確かな技術なり、コネクション
なりを持っている企業のみ生き残っていくものと考えますが・・・
多くは既存の技術を模倣し、模倣の中からオリジナリティーを見出
そうとしているものと考えます。
全く既存の技術と無縁で、新たなる技術を生み出すなど、不可能な
事であります。
また、成功を収めている企業が、固有の技術を持って望んでいる
のでしょうか?
良く言われるところでは、マイクロソフトの例があります。
彼らの技術は、多くの人々が考え出してきた技術をまとめ、形ある
ものに想像したものであります。
その上では、全くの模倣と言えるのでは?
しかし、マイクロソフトとでも、多くの苦難を乗り越え、現在の巨大
ソフト会社に成っているものと考えます。
底が浅く、すぐに見透かされる内容であろうと、ビジネスとしての
着実な発展こそが、成功の鍵であるものと考えますが・・・
(あとは、運かな・・・)

>この困難に立ち向かう気持ちが、今日本に必要で、その気持ち
>は苦労が自分を伸ばす。苦労しないと、楽にならないというこ
>とが真に分かる必要がある。日本は成長期の資産があるため、
>この資産で食えるために、今楽であるから、苦労する必要がな
>いと感じているはずだが、苦労せずに置いておくと益々困難な
>状況になるでしょう。

今の日本には、困難に立ち向かう人間はいない?
確かに、終身雇用が現在も多く残る日本的企業では、寄らば大樹の
影と考える人も、大いい事でしょう。
しかし、今までは更に多くの日本的企業あり、日本型安定
(一流新学校・一流大学・一流企業)を望む人の割合も多かった
ものと考えます。
資産形成が成されている人間の割合は確かに、昔より高いでしょう。
しかし、老後を迎えている人や迎えようとしている世代での割合では?

>この法則は「知行合一」の陽明学に求める必要があると感じ
>る。また、仏教でも無私によって、困難を乗り越えることがで
>きると言っている。このような宗教や哲学を失ったことが、日
>本の衰退や17歳の少年問題に直結しているように感じる。

宗教云々の前に、大人たちは本当に明確な価値観を持っているで
しょうか?
経済と騒いでいる大人たちに、子供たちが本当に心開けるでしょうか?
経済復興を統一された価値観として認識してきた日本人が、目標を
見失い、価値観の無いままに子供と対している事が、子供への心理的
負担と成っているのでは?
今更、宗教を持ち出しても・・・
日本人が21世紀で何を成すか、何を成さぬかを、明確に決め、大人
を含めた国民全体に行き渡らせる事で、一体化が計れ、子供の心も落ち
着くものであると、確信するものであります。
同じ価値観の形成は、気の遠くなる議論が必要であり、政治が主導的
な役割を成す事を期待するものである。

>小学校・中学校で、哲学的・宗教的な授業も必要ではないでし
>ょうか?森首相もそのことが言いたかったのではないですか?

憶測であり、明確に森総理が釈明できない事のほうが、問題なのでは?
混乱させた事を謝罪しただけでは、明らかに不十分である。
私にとっては、この話は、どうでも言い放しの様に感じるが・・・

フリー
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(Fのコメント)
日本の東南アジアからの輸入は増大しています。また、単純作業や
プログラム作成等の人件費比率の高いものは、今後も中国、インド
やその他の国に仕事がシフトするでしょう。日本の人件費が高いため。
しかし、どんどん比率が高まると、日本人技術者がいなくなり、
今度は、お願いして仕事をやってもらうことになる。その方向に一部
なってきた。
 工場という現場を失うと、技術者が育たないことになる。今の米国
と同じような概念だけの商売になる。今後アイデアだけで日本は生きて
いくならいいが、そのアイデアも米国からの借り物ですよ。真剣に考え
ないと、次の日本がないぞ。

 日本のベンチャーたちは、米国のベンチャーの物まねでしかない。
これも、仕方が無いが、インターネット自体、米国の軍が発想した
技術であるから。日本のiモードも技術力のあるNTTの技術ですよ。
いい発想は、すべて米国か大企業から。そして、今の動向を見ると
直接、米国企業が日本進出するか、日本企業をM&Aする方向になって
いる。またビジネス特許でガードしている。

 既存技術の模倣を許さない社会になっているのです。このためには
自分独自の技術を拡大するか、全く新しいアイデアを生み出すしかない
のです。新分野では。既存分野は東南アジア・中国との価格競争に勝つ
必要があるのです。米国のユニメイトやシンガーのようになる可能性
はあるのですよ。今の日本の大企業は。人件費が高いために、安い中国
や東南アジアを使うことになっている。

 そして、ベンチャーは、まだ立ち上がらない。株価が示している。
アイランド、PSIなどの米国企業がとうとう日本に巨大なデータ
センタを立て初めた。これは、今までのクレイフィシュなどのデータ
センタの何十倍もある巨大なものですよ。そして、値段も安い。
世界的なネットワークも確立している。
これらと戦うためには、何かの付加価値が必要なのです。それがない。

今、日本はどの方向で世界に先駆けていくのかを検討することが必要
です。米国と同様に、デジタル・デバイドが起こると考えています。
貧冨の差は拡大します。単純な簡単な作業を中国でやるか日本でやるか
は価格だけの問題です。すると、日本でやろうとすると、人件費を中国
の人件費程度に下げないと、中国の価格以下にできない。すると、中国
の月1万円程度の賃金まで落とすことが必要になります。最低賃金以下
ですから、簡単な作業は日本ではできないことになります。しかし、
ある程度難しいプログラム作成でも、中国でやれば、月30万円以下
ですよ。同じ仕事であれば、翻訳経費を考えても月40万円程度で
日本の会社は請け負わないと、価格的に負けるのです。どんどん仕事
が流出していくため、賃金ベースを考え直すしかなくなるはずです。

 このように、米国で起きたことが日本にも起きようとしているの
です。すると、米国企業がしたような、大リストラをするしかない
のです。IBMも、間接稼動費(偉い人や高給取りを少なくすること)
を下げて復活したのです。日本でも、リストラした企業は単金を安く
できる状態です。苦労しないように大企業に入ると、高給取りがいて
この人たちの賃金を払うために苦労するという状況ではないので
しょうか??若い人たちよ。

陽明学は宗教ではないですが、価値観の基準が日本は戦後なくし、その
復活が必要だと感じますが。この部分は、フリーさんも同様な意見だと
考えているようですね。
 価値観の裏側には、自然との関係、自分と他者の関係という難しい
問題があり、この難しい問題を宗教は、割かし簡単に説明してくれて
いたのだと思うのですが。この問題は、NO.195の宮沢賢治の
世界でもう少し、検討したいと思っています。

日本は神々の国ですよ。日本の縄文時代は、もう少し誇りにして
いいのではないですか。

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