189.東アジアの安定について



 東アジアの安全保障については、まことに残念ながら、今や中国
と米国の2大政治大国のパワー・バランス上で、考える時代になっ
ている。それと、海軍の拡大が著しいインドだ。アジアは3大国の
バランス上で成り立つ時代になった。

 日本は米国のパートナーでしかない。日本の軍事が大きく米国に
依存しているためであるし、攻撃型の軍事を持っていないことによ
る。それと、日本が世界に自分の主張を言わないため。言えないた
めでもあるが。国内政策しか持っていない。このため、海外の状況
にも疎い。

 ということは、中国と米国の今後が東アジアの戦略を確定するこ
とになる。そして、今、米国は大統領選挙中である。どちらの候補
が大統領になるかで、対アジア戦略が大きく違うのです。

 ゴア民主党が勝つと、中国リンケージ政策で、地域バランス戦略
になり、日本と中国を敵対させ、米国は両国と等距離にいる政策に
なる。
 米国の弁護士が、日本の力を削ぐため、戦時中の強制労働を問題
にしたり、南京大虐殺を言い立てたり、その他金満日本と中国を
敵対させるような謀略が著しくなる。軍事的には中国に対抗させる
ために、日本に軍備増強を要求してくる。日中間の友好関係は米国
により、今後も阻害されることになる。

 もう一方のブシュ共和党が勝つと、中国敵対戦略に転換になり、
中国包囲網を構築することになる。日米台越印露とタイが包囲網を
形成することになる。中国は露と北朝鮮と友好関係を維持し、
ミャンマー、パキスタンなどの国と友好関係を築くはずである。
そして、米国に対抗するはず。今、ブシュ優勢のために、世界は
すでに、その準備をし始めたようだ。
 まず、インドとベトナムが共同で、対中国の軍事演習を行ってい
ることです。また、北朝鮮は、世界各国と国交回復させ、経済面で
韓国と支援を受ける方向が明確化している。

ブシュが勝つと、東アジアはある安定を回復するはず。敵と味方が
明確化するため、その陣営の整備ができるため。
その上で、日本と中国の友好関係を考えることができる。
ゴアが勝つと、東アジアの安定化は難しい。敵と味方が分からない
し、米国のバランス戦略は近傍国同士を敵対関係に置くことになる
ため、日本と中国の友好関係に米国は邪魔をすることになる。
敵と味方が不明確のままにする。このため、疑心暗鬼で、周辺国
すべてが軍備拡張競争になる。

インド海軍とベトナム海軍が東シナで共同演習:
http://www.glocomnet.or.jp/okazaki-inst/indiancolumn1.html
ゴア大統領候補の外交演説:
http://www.worldtimes.co.jp/gv/data/gore000430.html

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ブッシュ氏、白人男性層で大幅リード<世界日報>
ゴア氏、リベラル層に頼りすぎ
ポストABC調査
 【ニューヨーク5月12日原田正】十二日付の米紙ワシントン・
ポストが公表した世論調査によると、白人男性の間で、ブッシュ氏
がゴア副大統領に対して大幅にリードしていることが分かった。
 同調査はポスト紙がABCニュースと共同で実施したもの。それ
によると、白人男性のブッシュ支持率は五八%であるのに対し、
ゴア氏支持率は三五%。さらに白人女性の間にもブッシュ支持の
傾向が強まっており、ブッシュ氏五三%に対してゴア氏三九%だ
った。

 ポスト紙は、レーガン氏の当選時や九四年、共和党が議会を奪還
した時、白人男性が大きな役割を果たしており、今回もブッシュ支持
の重要な基盤となりつつあると分析。ゴア氏が白人男性の間で低迷
しているのは、リベラルな有権者層を頼りにしている状態から抜け
出せないからだ、としている。

 同調査によると、白人男性は、ブッシュ氏の十年間で一・三兆ドル
の減税案を最も支持。ただ、高齢者層は警戒感をもっているという。 
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05/14 14:48 中国が高性能ミサイル購入<共同通信>

 【香港14日共同】十四日付の香港紙、星島日報は、ロシアの技
師の話として、中国がロシアから購入したレーダー誘導型の高性能
中距離空対空ミサイルR77約百基が今年末に中国空軍に引き渡さ
れると報じた。                       
 R77は、米国がこのほど台湾に売却を決めた最新鋭空対空ミサ
イルAIM120と同等の性能を持っており、台湾の警戒システム
にとって脅威になるという。                 
(了)  000514 1448  

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