ブレイク・ワイフについて ブレイク・ワイフの記事を読みました。何故このような主婦を作り 出してしまったのか、その原因は資本主義社会のゆがみと儒教に 基づく倫理観、男尊女卑の悪い影響というのが根本にあると思いま す。現在の男性の観念を変えることが重要です。 資本家に搾取される労働者は、日々の仕事により疲れが限界に来 てしまい、家庭をなかなかかえりみることが難しい。又、主婦の方 も、核家族の中で未知の世界である子育てに日々翻弄されています。 男性は今までどおり仕事をしているだけですが、主婦は、今まで やったことのない離乳食作りや、子供の相手をして、その環境の 変化によるストレスは、男性とは比較にならないほどです。そういう 状況において、男性は食事も作らず、子供のおむつも変えないと いうようでは、主婦にしわ寄せがくるのは当然であり、ブレイク してしまうでしょう。男は家の事はしないというのは、人手の足 りている昔の大家族の中でのみ通用した概念であり、現在の核家族 においては適用できないのは明らかです。 錆び付いた固定観念(男尊女卑)をなくすことが第一です。 今までは会社が男性を転勤させたり働きやすくするために、女は家 を守るなどという概念を植え付けていましたが、少子化が進む 今、社会も変わっていくでしょう。男性も有給休暇を全部消化し 、育児休暇を取り、心にゆとりを取り戻すことができれば、 ブレイク・ワイフの問題も解決に向かうと思います。 平気でリストラをする会社より、一生の付き合いになる家族に 目を向けるべきです。私は女性ですが、男性の態度によって、 家族は良くも悪くもなるし、家族をうまくまとめられないような 男性は良い仕事もできないと思います。 えりか ================================ (得丸さんのコメント) この女性の発言内容についてはまったく異論はありません。 現状を冷静に見るならば、男がさぼりすぎです。自分たちが 育った環境と今の環境が違うということを自覚しなければな らないと思います。そして女性の苦しみを少しでも減らす手 助けをするべきです。子育てや家の雑事に関わるべきです。 あえて彼女の意見に付言するとすれば、儒教についてのコ メントでしょう。儒教は、本来家族を大切にする宗教です。ま た、礼と仁で社会を満たそうという善意に基づいています。 このメルマガを読んでおられる方にお勧めしたいのは、 「沈黙の宗教 − 儒教」(ちくまブックス)です。日本人の 心に儒教的な価値観がいかに取りこまれていたか、そして それが今失われつつあるか、について考えてみてください。 最近森首相の「日本は神の国」発言が問題になっていますが、 猟奇殺人や保険金殺人が多発し、居住地の盆踊りで無差別 殺人(和歌山カレー事件)が起きる国が、どうして神の国です か。もっと神の国に近づけるべきではないですか。 自分の配偶者、両親、祖父母、親戚、友人、先生、近所の人、 職場の人、子供、子供の友人、、、、そういった縁やゆかりの ある人みんなに仁(愛)と礼にかなった態度を取ることだけが 日本を救うことにつながるのだと思います。 私は神々の島 バリ島ウブド村での三泊四日の文化フォーラ ムに参加してきたばかりです。短い時間ですがバリの人々の 生活と比べると、戦後の日本は神々をないがしろにしたことが 最大の失敗だった(もちろんそれはアメリカの占領政策だった のですが)とつくつく思いました。 得丸久文(2000.05.23) =============================== (Fのコメント) えりかさん、そう単純なものではないと思います。私も、ビジネスを していますが、土日以外は家庭にいる時間がありません。これは、日本 だけでなく、米国でも同じです。米国の忙しいビジネスマンたちは 夕飯を家族とするために、一度帰宅して、再度夕食を食べた後、会社 に戻り、会議をする人もいます。 土日は家庭で過ごさないと、離婚させると言っていたが。夫婦共稼 ぎの家は、家庭の用事を分担しているようですが、日本でも夫婦共稼 ぎの場合は同じようにしているのではないですか? 日本だけの特殊な問題ではなく、世界的問題なのだと思います。 現代資本主義の問題点なのかもしれませんが、この資本主義を否定 しても、代わりの制度もありません。この便利な生活を捨て、田舎に 暮す人がいますが、これは別の問題を起こします。また、多くの人が できない。 SOHOも収入が激減する場合が多い。このため、今の制度の中で どう家庭と仕事の分担をするのか夫婦が相談することでしょう。 男尊女卑の悪い影響とか言っていても、解決しませんから、夫が できる仕事を割り付けることが必要でしょう。教育のコースでも 男女差がなくなってきたようです。料理を高校で男性が選択できる ようですから。 日本も単線の価値観から抜け出す必要は感じますね。