177−2.日の丸と南京事件の考察



No157 と162の意見に対して 

 日の丸の件についてYasuda Kozoさん(No157)と、それに連
なる原田さん、渡辺さん(No162)の意見について述べさせていた
だきます。

> アメリカに商用で行きますと会社玄関のみならず、工場の中にも
> イラク戦争に出陣し帰国されない同僚を想い黄色いハンケチでなく
> 星条旗が各職場に掲揚されている会社も有ります。

日本や欧州のように歴史と伝統が社会を構成している国と米国の
ような人工国家を単純に比較して、米国はいたる所で国旗を掲げて
いると言っても参考対象にはならないのではないでしょうか。
(勿論、戦争中は別でしょうけど)米国人に唯一共通しているのは
合衆国国旗と合衆国憲法しかありません。しかも、その合衆国憲法
自体が母国イギリス帝国を否定することに基盤があり、歴史と伝統
の継承を否定しているようなものです。これが豪州など他の英語圏
と米国が異なっている点です。

 一方、我が国では仮にこれらがなかったとしても日本人を日本人
たらしめる文化と価値観がございます。しかしながら、グローバル
化され、ますます国境の壁が低くなってゆく国際環境の中で、日本
と日本人を自ら再確認しなおそうとしたのが、そもそもの法制化の
始まりではなかったでしょうか。他国との関わりのない環境では国旗
も国家も必要ないし、現に明治までは我が国にそのような西洋的な
ものはありませんでした。

そもそも、明治維新による国民国家建国後、130年の経験をつんだ
我が国を、今更、第二次大戦後に建国された国々や米国のような
人工国家と同じレベルで論ずるのは無理がございます。明治初期
ならともかく、我が国はすでに偏狭なナショナリズムの時代を卒業
しているはずです。

近代日本が手本にした英国は立憲君主国であり、日本と同じように
2000年の歴史を一単位としていますが、その英国で国旗や国家が
どのように使用されているかご存知でしょうか?オペラのシリーズ
初日では開演前に全員起立で(外国人もおつきあいです)
国歌God Save the Queenを吹奏し、官庁街では、いたるところで
国旗がバランスよく飾られて街の光景をつくっています。その一方
で、かつてある有名ロックバンドは、ユニオンジャックの中央に
(まるで犯罪者の写真のように)君主エリザベス女王の目の部分を
破いた写真をはめ込んだレコードジャケットを作り、世界中で発売
しました。しかし、それに対して「右翼」が恐いだろうなどと嘲笑
する輩はいませんでした。せいぜい保守派が眉をひそめたぐらいで、
全ての人がそれぞれなりに自分の国の国旗・国歌(国営放送BBCの
エンディングはポップス調にアレンジされたGod Savethe Queenです)
を愛着を持って使用してます。自分の国の歴史が生み出した自分達
の旗ですので当然でしょうし、まったく不自然ではない。勿論、最近
欧州を騒がしているネオナチは愛国心を笠に着たチンピラですので
同一視しないでください。

中田選手は日本代表ですので、国の歌を歌わないのは好ましくない
姿勢でしょう。しかし、強く非難されるべきは中田選手ではなく、
ちょっと何か言われたり、気に食わないことをされたら、すぐ
ヒステリックに怒り出して脅迫したり、銃器の引き金を引いたり、
刃物を振り回す「右翼」であるはずです。このような反社会的な
犯罪者が、こともあろうに「愛国」だなどと口にするのは即刻やめ
てもらいたいものです。我が国はそのような神経質で暴力的な
ペシミストの集団ではございません。

そういえば、最近渋谷で逮捕された右翼団体会長は広域指定暴力団
組長でしたね。これで「憂国」の集団がなぜ暴力団事務所の前で例
の罵声をあげないのか、なぜ自称政治団体が非合法の銃器や刀剣を
持っているのか世間に筒抜けです。

広島の件ですが、被爆者の方々は、講和条約締結後に、日本国政府
が原爆問題をほおっておいて米国と講和したとして政府を提訴した
はずですが、いかがでしょうか。
たとえ国際政治に振り回されたとはいえ、彼らは理性を選択したと
は言えませんか。
しかるに、英蘭の退役軍人が日本国政府を提訴して敗訴したのは当然
の結果でしたし、英国国営放送も、ニュース番組で「個人に国家を訴
える権利はない」とのコメンテーターの意見を流してました。この
ような件で反論すべきは国内ではなく、国際社会です。

ここで、南京事件に話を移します。
> > 一番の問題は戦争は軍服を着て行う国際法上のルール違反です。
> > 中国軍は私服にて中国の一般市民に混ざり日本軍の背面からも攻撃
> > を無差別にしました。
> > この戦闘行為はゲリラかスパイ行為に似た事であり、慌てた日本軍
> > は中国の軍隊も民間人も判らず恐怖心にて反撃しました。
> > 当然、中国の一般市民にも死者は多数でましたが、出ることを想定
> > した中国軍の作戦で有り、日本軍が今になっても一方的に政治の
> > 道具として責められるのは不条理かと思います。
>
> この考え方は余り誉められるものではないと思います。
> 戦争が国際法上どうだという議論は確かに重要なのですが、
> その前に、他国に武器と軍隊を持って侵略を行っている
> 以上、その時点で非難されるものではないでしょうか。
> ゲリラが卑怯な戦術であることは確かです。
> ですが、被侵略国にとって取り得る行動は何があるのでしょうか。
> 国際社会は実質中国を見殺しにしていましたし、(メディアで非難
> していただけ)
> 愛国心を持った民衆は何ができたでしょうか。
> それがゲリラ戦術であったと思われます。
> 学校でいじめがあって、いじめられっこが先生に相談したところ
> いじめっ子に「あいつはチクリだ。だからもっといじめろ。」と
> いっているのと同じなのでは。


戦争はクローゼビッツが『戦争論』で述べているように、通常とは
異なる手段で行う政治であって、子供やチンピラの喧嘩と同列には
出来ません。そのため、戦時国際法があるのであり、ゲリラは戦争
によって占領している軍をパニックに陥れ、結果的に民間人
(非戦闘員)をより多く巻き込んでしまいます。ベトナム戦争での
米軍も同じ状態に置かれていました。

この南京問題は、日本側に戦略的発想が欠如しているために問題を
いつまでも長引かせる原因になっていると思います。「南京で日本
が関わったことによって多くの民間人が殺されたらしい。誰が、
なぜ、どうやって殺されたのか調べたい。」と国際社会に対して訴
えれば、「事実を認める勇気がない」などと冤罪の自供を求める
ような攻撃を無力にできますし、事実問題の調査を拒む北京政府に
圧力をかけられます。1月の大阪での集会だけでは納得するのは
日本人だけでしょう。何故あの時、中華人民共和国大使館前で国際
調査受け入れ要求のデモをやらなかったのか?主催者にそういう
発想はなかったのか?これは日本人にとっては名誉問題であるはず
なのに、格好のチャンスを失ったようなもので、口惜しい限りです。

今日、731部隊の存在まで明らかになっている中で、今更どの
ような結果が出てきても国際社会や日本人は動揺するとは思えないし
、そもそも、南京大虐殺は「やった」ことになってるわけですから。

この問題のキーは数であって、人権や個人を尊重する発想のない
北京政府に、「誰が」という個々の被害者を考慮する発想など期待
するほうが無理です。結局、「被害者」の数は多ければ多いほど
都合がいい。

現実にはすべての被害者やあの事件の参加者を調べ上げることは
不可能でしょう。しかし、その大義名分すらなければ、この問題
は永遠に「戦後処理」出来ないと思います。たとえ偽善といわれよう
とも、例えば、犠牲者一人一人にお花の一つでもあげたい、という
メッセージでもなければ国際世論は聞いてくれないでしょう。理屈
じゃ大衆は動きません。かつての慰安婦問題があそこまで大きく
なったのも、「性奴隷」否定派の「理」の武器が肯定派の「情」の
武器に苦戦したからではなかったでしょうか。

どうも日露戦争以後、我々日本人は国際世論を利用するのを忘れて
しまったかのようです。

東京都
門田
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(Fのコメント)

 南京事件は、4000人以上のゲリラは処刑したのは事実であり、
この中に民間人がいなかったという保証はない。
しかし、南京市内は平穏であった。これは、中村あきら先生が南京に
行って、南京に住んでいる人から聞いているのです。
中村先生は、ない派ではない。真実を調査しよう派だ。

 しかし、中村あきら先生でも、中国はビザを発行しませんから
真実を知ることができない。それをやっているのは中国です。
であるので、真実を隠しているのは、中国政府です。
日本の反日学者は、真剣に歴史をみようをしない。
中国のいいなり。この人たちがガンなのです。歴史の事実を
真摯に調べる努力が必要でしょう。

 日本には反日新聞があり、中国は独裁国家で自由がないために
中国のいいような事態になっているのです。

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